日本人が手掛けるNZのSBでは最も満足度が高いのでは!?
客観的で個人的な解釈ではありますが、たくさんの口コミ内容を拝見して私が感じた印象です。
※とはいえ、その他の日本人の生産者の方々のワインも評判は高めな印象です。
ニュージーランドの優れたソーヴィニヨンブランを選ぶなら、必ず押さえておきたい一本です
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》キムラ セラーズ ソーヴィニヨン ブラン
《価格と基本情報》
【3800前後】
《ブドウ品種》ソーヴィニヨンブラン
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 ニュージーランド>マールボロ
《生産者》 キムラ セラーズ
キムラ セラーズは日本人の木村滋久氏が2009年にニュージーランドのマールボロで設立したワイナリーです。 ソムリエの資格も所有し、日本のホテルのサービスマンとして10年間勤務した木村氏はフランスのワイナリー巡りでワイン造りに魅了され、ニュージーランドで醸造学を習得することを決意。ワイナリーでの経験を積んだ後に妻と2人でワイン造りを始めました。 人手が必要な収穫時のみ人を雇いますが、それ以外は全て妻と2人で作業を行うため生産量は少ないですが、丁寧に造られるワインは高い評価を集めるようになりました。 今回紹介しているソーヴィニヨン ブランは人気銘柄のひとつで、日本の一般消費者からも高い支持を集めつつ、シドニー インターナショナル ワイン コンペティション2016のソーヴィニヨン ブラン部門でゴールドメダルを受賞した実績もある銘柄です。
《味わいの特徴》
適度な厚みと上品さがある
バランス良い味わい
【外観】
輝きのある淡いレモンイエロー
【香り】
柑橘類や青リンゴにハーブなどのフレッシュで爽やかな香りに、パッションフルーツやパイナップルのような南国果実のニュアンスも加わったアロマティックな芳香が広がります。
【味わい】
適度に厚みのあるフルーティーな果実味は少しの甘味があり、上品な旨味も味わいに幅を持たせており、キレのある酸と仄かな苦味がスッキリとした後口を表現してバランス良い仕上がりです。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
100%使用されるソーヴィニヨンブランは、柑橘類のフレッシュさやハーブのような青いニュアンスを持った風味が特徴的です。
また、フランスのソーヴィニヨンブランと比べると酸はやや穏やかで、パッションフルーツなどトロピカルな風味が感じられるのがニュージーランドの特徴です。
■有機農法■
2018年に自社畑を購入し、農薬や化学肥料を一切使用しない有機農法を実践するようになりました。
土地の天然酵母など、様々な微生物などの働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。
■手摘み収穫■
木村夫妻の丁寧な管理の下で育ったブドウは手摘み収穫されます。
付近ではコストカットできる機械収穫の生産者がほとんどですが、手間やコストはかかるもののブドウを傷付けず健全なブドウを選果できるのが手摘みメリットで、雑味の無いピュアな味わいを生む要因にもなっています。
■スキンコンタクト■
通常の白ワインはブドウを破砕し搾り、果皮と果汁を分離し果汁だけを発酵させます。
しかし、キムラセラーズでは破砕後あえて果皮と果汁をしばらく漬け込んでおり、この工程をスキンコンタクトと言います。
果皮から抽出される成分も加わることで、品種個性がより強く感じられ厚みのあるワインが誕生します。
■ステンレスタンクで発酵・熟成■
発酵も熟成もステンレスタンクを使用しており、当然樽の風味は付きません。
密閉性が高く酸化防止効果があり余計な香りも付かないため、ブドウのピュアな果実感がストレートに反映されるのがステンレスタンクの特徴です。
■酵母を使い分ける■
アルコール発酵には酵母が必要ですが、違うタイプの酵母をタンクごとに使い分けブレンドします。
そうすることで味わいに複雑性や厚みが加わります。
《飲む時の適正温度》
【6℃~10℃】
しっかり冷やせば酸味が際立ち、スッキリ軽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、フルーティーな風味の広がりが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から1~10年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【小ぶりor中庸で膨らみのあるグラス】
温度が上がりにくい小ぶりのグラスで飲めば、軽快で上品な味わいが楽しめます。
温度が上がりやすく香りも取りやすい膨らみのあるグラスで飲めば、広がりある味わいが楽しめます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
豚肉のハーブグリル
バランス良く爽快なワインの味わいは魚介類や和食との相性も良く、互いの味わいを引き立てます。
ソーヴィニヨンブラン特有のハーブ香は、香草焼きなどハーブを使用した料理にもよく合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的ネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
木村さん♥価格も含めて大満足です♪
清々しい風吹く緑の草原を駆け回る動物達。そんな光景がイメージできるワインで、ハーブ系の爽やかな香りにトロピカルな風味がある味わいは女性のワイン初心者の方にも喜ばれそうですね♪
ニュージーのSBはちょっと草っぽい風味が強いものが多いのであまり得意ではないのですが、こちらのSBは繊細かつ落ち着きがあり好きな感じ。バランス感覚に優れており、日本人のお仕事は流石だと思えました。
8年熟成の2014は落ち着きもあり、私史上NO1のソーヴィニヨンブランでした!!♪
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 50%
普通 47%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
2022年現在ではニュージーランドで日本人が手掛けるワインの中でも最も口コミ量が多く、その人気ぶりが確認できましたし、コメント内容の好感度の高さもトップクラスだと感じました。
感動は少なくとも否定的意見も無く、適度な厚みと繊細さもあるバランス良い味わいを褒める意見が多い傾向です。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
キムラ セラーズ ソーヴィニヨン ブランは
【価格】
3800前後
【味】
柑橘類やハーブなどのフレッシュで爽やかな香りに、南国果実のニュアンスも加わったアロマティックな芳香。
適度に厚みのあるフルーティーな果実味は少しの甘味があり、上品な旨味も味わいに幅を持たせており、キレのある酸と仄かな苦味がスッキリとした後口を表現してバランス良い仕上がり。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から1~10年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
2022年現在ではニュージーランドで日本人が手掛けるワインの中でも最も口コミ量が多く、その人気ぶりが確認できた。
また、コメント内容の好感度の高さもトップクラスだと感じた。
感動は少なくとも否定的意見も無く、適度な厚みと繊細さもあるバランス良い味わいを褒める意見が多い傾向。
以上です。
2018年に自社畑を持った新しいワイナリーで、これからの成長も楽しみな日本人生産者だと感じました。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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