お値段以上の品質のワイン=コスパワイン
ボルドーシュペリウールのランクながら、上質でボルドーらしく樽の効いたバランスの良い味わいを表現するシャトー。
ちなみにボルドーシュペリウールは格付け階層では、格上から順に
- 村名AOC(メドックだけにあり、ポイヤック、マルゴーなど)
- 地区名AOC(メドック、サンテミリオン、グラーブなど)
- 地方名AOC ボルドーシュペリウール
(ボルドーだけよりちょっと規定が厳しいです) - 地方名AOC ボルドー
という位置付けで、下から2番目の格です。
※村名AOCよりも上には、メドック、グラーブ、サン・テミリオンにそれぞれシャトーの格付けがあるというわけです。
アントル・ドゥ・メールの東にあるマルグロンという村で造られるワインで、歴史は17世紀からという事で長い歴史を持つシャトーが造り出しており、歴史は古いシャトーですが、良いワインを造るための革新にも積極的で、最新の醸造設備や技術の導入しより良いワイン造りを実践しており、フランスのワインコンクールでも多くの受賞歴を持っています。
日本の消費者の皆様にも非常に評価の高いコスパワインでしたから、今回紹介させていただく事になりました。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 シャトー ピエライユ ルージュ
《価格》
【2000~2300円】
取り扱っているところが少ないです。
《ブドウ品種》
・メルロー主体
・カベルネソーヴィニヨン
・カベルネフラン
《ボディ》フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー
《生産者》シャトー・ピエライユ
《特徴》
樽のよく効いた
バランス型ボルドー
ピエライユ・ルージュの味わいの特徴は【2つ】と考えます。
1、樽のよく効いた風味
ピエライユは樽に由来する香りを大切にしています。
その香りは焙煎したコーヒーや焼いたパンのようなトースト香のような香ばしいニュアンスと、バニラを感じさせるマイルドなニュアンスが心地よく感じられます。
2、全体のバランスに優れた品質
もちろん樽だけでなくブドウの品質にもこだわっており、ブドウの完熟度が最も良いタイミングを区画ごと見極め、その都度収穫するという手間の掛かる手法も実践しています。
そうして収穫された良質なブドウから造られるワインは、凝縮感があり雑味無く心地よいもので、果実味・タンニン・酸味・樽の風味が互いを支え合い、ピエライユのこだわりである「最高の味わいのバランス」を表現しています。
【外観】
深く濃いガーネット色
【香り】
樽に由来するコーヒーにトーストやバニラなどの香りが豊かで、ベリー系果実にプルーンやドライフルーツのニュアンスにスパイシーさも加わります。
【味わい】
凝縮感のある果実味は豊かでブドウのクオリティの高さを感じさせる美しさもあります。アルコール高めでボディがあり、タンニンは豊富かつしなやか。酸はほどよく味わいをまとめ、樽のやわらかでスモーキーな風味を残した余韻が心地よく続きます。
※熟成度合いによっても香り・味わいは変わるため、平均的な風味の指標にしてもらえると良いでしょう。
《飲む時の適正温度》
【14℃~18℃】
少し冷やし気味にして酸を際立たせ軽快さを楽しんでもいいですし、温度を上げる事で広がる風味を楽しんでもいいですね。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~10年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
一般的にボルドー赤ワインのヴィンテージチャートは以下の通りです。
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなります。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 2
2014年 4
2015年 5
2016年 5
2017年 4
《適正グラス》
【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
ハンバーグをデミグラスソースで
グラタン各種
など、コク豊かな料理に合わせれば、豊かで心地よい風味の広がるマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「2014のピエライユ。セクシーな香りで、果実味・タンニン・酸味のバランスいい。安旨ワインとしてはかなりハイレベルで今年一番のコスパワイン。」
「4年目の2015は深いガーネット。香り豊かで果実味ほどよくしっかりめのタンニン。酸味もほどよく心地よくコスパがいい。ピエライユは安定感があり、いつも良いものを届けてくれるから私の定番ワインなんだ。」
「パワフルで濃厚なワインです。凝縮感のある果実味は甘味もありますが、ビターチョコのようなほろ苦さもある。存在感あるタンニンは丸みがあり、生き生きとした酸味は味わいを引き締めます。2015はとてもコスパの良いしっかり系ボルドーです。」
【悪い口コミ】
「あまり皆様が絶賛されるので購入。3年目の2014はそこそこですね。明日になればもっと良くなるかもしれませんね。」
「2014の初日は甘い風味が気になる。やや不自然さを感じる。二日目・三日目になると味わいも整い良くなったが、やはり甘味は気になるかな。」
「深いガーネットで、香りは少し弱く感じる。タンニンも丸みがあって飲みやすい印象で、コスパとしては良いのでしょうが、もう少し余韻が欲しいかな。2014。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 3%
美味しい 68%
普通 26%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
一部で口に合わない方もいらっしゃいましたが、大半の方が感動はしないまでもお値段以上の品質と感じており、好印象を持っている傾向が強かったですね。
味わいも突出した部分が無く、全体のバランスの良さを感じさせる品質で、万人受けしやすい心地よいワインとも言えるでしょう。
以上です。
シャトー・ピエライユ・ルージュ。
とてもバランスの良い品質が伝わってきますね。
このようなワインを知る事で経験値はさらにアップする事でしょう。
ドラクエで言ったら、ホイミスライムを倒すくらいの価値はありそうです。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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