注意
在庫が少ないワインで、下記のリンク先も【売り切れ】あるいは【マグナムサイズ(1500㎖)のみ】販売の可能性があります。購入を前提にこの記事を読まれる方は、まずはリンク先で在庫状況を確認されることをおすすめします。
さて、ちょっと変わったオレンジワインの紹介です。
骸骨がバラをくわえ、なぜかその肝臓からもバラが咲く。。。
言葉だけだとイメージが。。。という感じですが(苦笑)
ともあれ、
バラのような=Si Rose
がワイン名。
肝硬変=Cirrhose
の発音が似ていることで独特のラベルになったという事です。
味わいも他のワインには無い個性を持っており、たくさんの口コミ(vinica)の高い評価を見る限り、紹介すべきおもしろいワインだと感じました。
スタンダードを求める方には全くおすすめできませんが、ちょっと変わった美味しいワインを求める方に選んでいただきたい一本です。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ビネール シ ローズ
《価格》
【8000円前後】
※2020年9月現在マグナムサイズ(1500㎖)のみの販売でしたので、その価格です。
《ブドウ品種》
・ゲヴェルツトラミネール
・ピノ グリ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>アルザス地方
《生産者》 ビネール
ドメーヌ クリスチャン ビネールは1770年からワイン造りを行うアルザスの名門。
2020年現在当主クリスチャン氏の父の時代には、化学肥料がもてはやされた時代でしたが、創業時から一貫して続けてきた無農薬農法を実践。周りからは変わっていると言われたこともありましたが、現在では主流となっている無農薬スタイルを貫いた生産者として知られています。ドメーヌの規模は大きいとは言えませんが、それは家族の手入れが行き届く畑の広さしか持たないことでもあり、大切に管理された畑そしてブドウから造られるワインは、多くの消費者の高い評価を獲得しています。
《味わいの特徴》
華やかさと複雑性
独特の風味を持つ
オレンジワイン
このワインは濁りのあるオレンジに近い色調。そして華やかな香りと厚みのある果実味に角の取れた酸や適度なタンニンがあり、白ともロゼとも赤とも違った独特の味わいを持っています。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■長期マセラシオン■
※ブドウの皮や種も発酵中に漬け込むことをマセラシオンと呼びます。
独特の色調や風味を生んでいるのは、長期間この製法を実践しているところが大きいと言えます。
通常の白ワインは果汁のみを発酵させますが、このワインは赤ワイン同様【種】や【皮】の部分も一緒に漬け込んで発酵させるマセラシオンを実践。
白ブドウから造られるワインですが、ゲヴェルツトラミネールは灰色を帯びたピンク色、ピノグリは茶色を帯びたピンクから黒色の果皮を持っていることで濃い色合いが生まれます。また、マセラシオンにより果皮や種に由来する渋味(タンニン)も持ち合わせていることも特徴的です。
■品種の個性■
・ゲヴェルツトラミネール65%=ライチやバラなどトロピカルで華やかな香り
・ピノグリ35%=ジューシーで厚みのある果実味
以上の特徴を持つ白ブドウ2種がブレンドされるワインです。
■ビオディナミ農法■
農薬や化学肥料を使用しないことはもちろん、天体の動きに合わせて農作業を行うビオディナミ農法を実践。
土地の天然酵母など、様々な生物の働きが加わった健全で成分豊かな土壌育まれる事で、土地の個性を反映したピュアで成分豊かなワインを生むブドウが育ちます。
■2つのヴィンテージのブドウ■
このワインは8ヶ月間のマセラシオンを行ったヴィンテージのワインを30%と、翌年の8日間マセラシオンした2つのヴィンテージを70%調合(アッサンブラージュ)して造られます。
味わいへの影響についての情報は見当たりませんが、2つのヴィンテージが含まれることで、若々しさと落ち着きある味わいが重なった複雑性が増すと推測します。
■シュール リー■
アルコール発酵を終えた後の酵母の死骸である澱は通常取り除かれますが、このワインの場合あえて残すことで澱をワインに触れさせます。
そうすることで澱に由来する旨味などが抽出され、まろやかで風味豊かな品質になり、この技法の事をシュール・リーと呼びます。
■無濾過 無清澄■
ワインの透明度を高める清澄(せいちょう)や、固形物を取り除く濾過は行いません。
そのため液体はやや濁りがありますが、ブドウ本来の豊かでピュアな味わいが表現されています。
【外観】
ピンクを帯びた濁りのあるオレンジ
【香り】
華やかなバラなの香りが広がり、オレンジ、桃、ライチ、チェリーなどの様々な果実香。紅茶のような落ち着いたニュアンスも優しく広がります。
【味わい】
桃や熟した柑橘類を思わせる優しい果実味は、ほんのり蜜の甘味や適度なコクが感じられます。乳酸系の丸みのある酸味や程良いタンニンもあり、後口に少しの苦味を感じると、それらの風味を残したピュアな余韻があります。
《飲む時の適正温度》
【6℃~14℃】
よく冷やせば酸やミネラルが際立ち引き締まった印象になり、軽快な飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど酸は穏やかな印象になりますが、果実味などの風味が広がりある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~6年
※一般的傾向から推測
【当たり年】
アルザスのヴィンテージチャート以下の通りです。
※あくまで一般的傾向です。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2014年 3
2015年 3
2016年 4
2017年 5
※ワインの飲み頃についての知識は、
第10回【品種・タイプ別 赤ワイン・白ワインの飲み頃】
でも確認できます。
《適正グラス》
【小ぶりのグラス】
【ふくらみのある大きめのグラス】
冷やし気味にして軽快さを楽しむ場合、温度も上がりにくい小ぶりのグラスを選ぶと良いでしょう。
少し温度を上げて広がる風味や味わいを楽しむ場合は、香が取りやすく温度も上昇しやすい大きめのグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
サーモンマリネ
トムヤンクン
など、適度なコクや風味を持った料理との相性が良いでしょう。
サーモンのように料理とワインの色を合わせるアプローチも楽しいですし、ワインの独特の風味はエキゾチックなニュアンスを持ったエスニック料理とも合いそうですね。
逆に繊細な風味を楽しむ和食などとの相性はあまり良くないです。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
飲みやすくて悪くはないけど、もう少しインパクトがあると良いかな。。。
オレンジワインは初です。ロゼのような味をイメージしてたけど、しっかり目の渋味と酸味。私はあまり好きではない。
【良い口コミ】
前回飲んだ時はボトル上層と下層で味の違いを感じたので、今回は優しく上下してから。前回より3ヶ月熟成が進んでいるので、落ち着きあるニュアンス。紅茶、オレンジ、花の香りが漂い、心地よい旨味が広がる素晴らしいワインを楽しめました♪
好き♥バラの香り満開で~す♪
香水系の香りや、個性的ワインを求めるならおすすめ!!桃、オレンジ、白い花の香り。厚みのある果実味と酸味のバランスが良く、ほんのり苦味をアクセントに持つ。飲み進めていくと中盤あたりから酵母感が出てきて、クラフトビールを思わせるニュアンスが出てくる。だんだんと上がる温度により酸は穏やかになり、旨味は増していく。独特の魅力を持ったワインで、ラベルに細工もしてあるのでお楽しみに♪
独特の個性があるおもしろいオレンジワイン!!前日に開けてみましたが苦味の粗さを感じたので翌日に持ち越すと、苦味は落ち着きバランスが整います。バラの香り。ヨーグルト系のまろやかな酸に少しの蜜の甘味。ダージリンやオレンジピールの苦味や渋味が感じられる。何度飲んでも興味深い味わいだね~~。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 10%
美味しい 53%
普通 37%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
白とも赤ともロゼとも違った独特の個性を持ったワインで、その個性を苦手と感じる方もおられました。
とは言え、その個性を面白いと感じたり魅力的と感じる方が大半。スタンダードよりもトリッキーを好むような方には、特に好感を与えている印象でした。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ビネール シ ローズは
【価格】
8000円前後(マグナムボトルの価格)
【味】
濁りのあるオレンジに近い色調。そして華やかな香りと厚みのある果実味に角の取れた酸や適度なタンニンがあり、白ともロゼとも赤とも違った独特の味わいを持っている。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~6年
※一般的傾向から推測
【当たり年】
アルザスのヴィンテージチャート以下の通り。
※あくまで一般的傾向。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2014年 3
2015年 3
2016年 4
2017年 5
【口コミ】
白とも赤ともロゼとも違った独特の個性を持ったワインで、その個性を苦手と感じる方もいる。
とは言え、その個性を面白いと感じたり魅力的と感じる方が大半。スタンダードよりもトリッキーを好むような方には、特に好感を与えている印象。
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