第83回 オーストリアワインの特徴と格付け

産地別ワインの特徴


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オーストリア担当の先生
【好きな言葉】一蓮托生

「生に涯あれど名に涯はない。ワインに限らず何だって通し抜けば、あんただって名を残すことになるさ。」

経験豊富なオーラを持った先生ですね!!

私もあなたも選んだ道を迷わず進みましょう。

 

さて、前回まででは、フランス・イタリア・スペイン・ドイツ・ポルトガルといった【ヨーロッパの主要ワイン産出国】についてお話してきました。

しかし、ヨーロッパではその他の国々でもやはりワインは造られています。

ワインとしてはそれほど馴染みのない国々かもしれませんが、これからに期待の国々も続出で、珍しい固有品種もたくさん出現します。

未知なるワインの世界を知ってみてはいかがでしょうか。

というわけで、今回はオーストリアからいきましょう!!

あなたも私もきっとお世話になっているあのワイングラスを造るリーデル社があるオーストリアです。

白ワインの生産が約3分の2と多く、中でもグリューナーヴェルトリーナーという白ブドウから造られる白ワインが特に有名です。

自然派ワインの先進国としても知られており、その他にも知っておきたいワインがあります。

《オーストリアで知る事》

【オーストリアワインの基本データ
【オーストリアワインの特徴
格付け(品質分類)
主要産地とその特徴
【オーストリアの有名ワイナリー

以上ですが、オーストリアも情報が多くなるため2回に分けて解説します。
というわけで今回は前半です。

1、オーストリアワインの 基本データ

まずは場所

【ワイン生産量】
・約230万ヘクトリットル
※フランスの20分の1程度

【ブドウ栽培面積】
・約4.5万ヘクタール
※フランスの18分の1程度

【主要品種白ブドウ
グリューナーヴェルトリーナー
オーストリアを代表する品種で白ブドウ黒ブドウを合わせたブドウ全体の30%以上を占めています。
爽快な香りと酸味、そして厚みのある味わいが特徴です。

ヴェルシュリースリング
北イタリアのリースリング・イタリコと同品種。
白ブドウで2番目に多く栽培され、日常消費用でスッキリとした香りと味わいがあります

※その他リースリングミュラートゥルガウシャルドネなども造られます。

【主要品種黒ブドウ
ツヴァイゲルト
黒ブドウで最も多く栽培されカジュアルなワインを生みますやわらかなタンニンがありフルーティなワインを生みます。

ブラウフレンキッシュ
強いタンニンを持った熟成向けの上質ワインを生みます。

2、オーストリアワインの 特徴

厚みのある辛口
比較的温暖で雨も少ないため厚みのあるワインが多く、辛口が主流です。

自然派ワインの先進国
農薬を使わない有機農法の先進国としても知られ20%が有機農法を実践しており、その比率は世界最高水準です。

ゲミシュターサッツで知られる】
ゲミシュターサッツ?何言ってるの?ですか?

「オーストリアの首都ウィーンの伝統的ワインなんだ。1つの畑に3品種以上のブドウを混植し、それらを混醸する辛口ワインでな、品種よりもむしろ土地の特徴を表すワインに仕上がるのさ。」

ホイリゲが有名】
ホイリゲ?先生お願いします!!

「ホイリゲかい?(新酒)(ワイン酒場)2つの意味を持つ言葉だな。毎年11月11日に解禁される新酒(ホイリゲ)はちょうどボージョレヌーボーと同じようなもんだ。
それからな、ワイン造りと食生活までを分けずに1体のものと考えるところもオーストリアの大きな特徴でなぁ、ワイナリーがワイン酒場をやっていることが多いんだ。そんな酒場のことを(ホイリゲ)と呼ぶんだ。楽器の生演奏も有名でワインと共に楽しめるぞ。」

貴腐ワインでも有名】
ブドウに貴腐菌(カビの一種)をあえて繁殖させることで、干しブドウ状態になった糖度の高いブドウから造られる極甘口の貴腐ワイン。フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ、ハンガリーのトカイ・アスーが世界3大貴腐ワインとして有名ですが、次に有名となるとここオーストリアの貴腐ワインです。高品質な甘口ワインで、クラッハーやハイディ・シュレックといった造り手が有名です。

3、オーストリアワインの 格付け(品質分類)

オーストリアにはDAC】 と呼ばれる原産地呼称制度があります。

しかし!!

DACワインだから質が高い、逆にDACワインでないから質が低いということもないのが実際で、課題の残る制度と言われています。次回解説する主要産地でも有名で有力な産地がDACでなかったりするんですね。
また、ドイツのように収穫時のブドウの糖度によって品質を分類する仕組みもあります。
※ここでは詳しく言いませんが試験の方は教本でチェックです。

 

■まとめ■

オーストリアはフランスのおおよそ20分の1程の規模のワイン産出国。

・オーストリアは自然派ワイン(オーガニックワイン)の先進国としても知られる。

白ブドウのグリューナーヴェルトリーナーから造られる爽やかで厚みのある白ワインが最も多く造られそして有名。

赤ワインではカジュアルなツヴァイゲルト上質で熟成向けのブラウフレンキッシュでも知られる。

ウィーンで造られる混植混醸のゲミシュターサッツも有名。

ホイリゲトいう新酒があり、酒場の意味を持つホイリゲには行ってみたい(笑)。

世界3大貴腐ワインに次ぐ貴腐ワインもある。

 

以上です。

なかなか興味深い品種やワインそして酒場も登場しましたね。

フランスやイタリアなどの馴染み深いワイン達も素晴らしですが、こういった特徴的なワインも是非知っていただきたいと思います。

逆に言うとこれらのワインを味わうことでこれまで飲んできたワイン達の特徴がわかるなんてこともありますしね。

そして、旅行先の候補にオーストリアを入れてみてはいかがでしょうか。ホイリゲでホイリゲを飲みながら生演奏を聴く。

なかなか楽しそうです🎵


「ホイリゲに行きたいのかい?あんたなら行けるよ。」

あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。

 

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