個人的にはジュラと言えばジャンリケール。
独特の味わい深さは、個性的な産地名であると感じた「ジュラ」にピッタリハマる印象。
私自身ジャンリケールにハマった経験があるので、皆様の高い口コミ評価(vinica)にも共感できる点が多かったです。
そんなジャンリケールが手掛けるラインナップはどれも基本的におすすめですが、特に上質で飲み応えのある味わいで人気を集めていたのが今回紹介するアルボワのグラン エルヴァージュ。長期熟成(グラン エルバージュ)に耐える能力のあるワインで、他の白ワインとは一線を画した味わいで消費者を楽しませています。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ジャンリケール アルボワ グラン エルヴァージュ サヴァニャン
※下記のリンク先にはアルボワより値打ちなワインも紹介されていますが、どれもジャンリケールらしさ満載の楽しいワインでおすすめです。
《価格》
【6000円前後】
《ブドウ品種》サヴァニャン
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ジュラ サヴォワ地方>アルボワ
《生産者》 ジャン リケール
ブルゴーニュ屈指のネゴシアンである「ヴェルジェ」。
ここで紹介しているジャン リケールはジャン マリー ギュファンスと共に、このヴェルジェの共同経営者としてワインを造ってきた来た人物で、1997年に自身のワインを生むため独立しました。
ブルゴーニュワインも生産しますがジュラの可能性に大きく惹かれた同氏は、熟練栽培家であり妻のレジーヌさんと共に生産を始めます。その方針は「商業的なワインではなく、自身が食事の時に飲みたいワインを造る事。」でした。・リリース直後からパーカー90点前後の高評価を獲得
・ミシュランの星付きレストランで多数採用
など、非常に高い評価と信頼を獲得してきた生産者でもあるジャン リケール。
2013年以降は若手の醸造家であるフロレント ルーヴ氏が醸造を担っていますが、ジャン氏の技術がしっかりと引き継がれており、その高いクオリティーを守り続けています。
《味わいの特徴》
肉厚さと上品さ
独特の複雑性を持った
上質サヴァニャン
このワインの特徴は、平均的な白ワインのニュアンスとは異なる独特のボリューム感のある味わいにあり、例えるなら甘味の少ない杏露酒や梅酒に通ずるニュアンスも感じられます。そして、洗練されたピュアな味わいからは上品さも感じられ、豊富なミネラルなどの成分は味わいに深みを与えており、その複雑さは長期熟成を経ることで円熟味が増していく点も特徴的です。
情報の少ないワインでしたが、わかる範囲でそのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■サヴァニャンの特徴■
豊かな酸と厚みのある果実味がこの品種の特徴です。
■ヴィエイユ ヴィーニュ■
樹齢の高い古木(ヴィエイユ ヴィーニュ)のブドウだけで造られるワインです。
土地の成分を吸い上げる能力が高いなどの理由で、上質な果実を実らせるのが古木の特徴です。
■ブルゴーニュスタイル■
ワインの造り方はブルゴーニュスタイルを実践。
土地の個性を反映したブドウありのままの味わいを表現するのがブルゴーニュスタイルで、ピュアで滋味深いワインを生んでいます。
■澱の活性化■
酵母はアルコール発酵を終えると澱としてワイン中に残ります。この澱はワインと接触することで味わいにコクや深みを与える効果があるとされていますが、ジャンリケールは特にその点を重視。樽熟成の時も櫂入れ(人力で棒を使って混ぜる)を行うことで澱の活性化を促進しており、深いコクを持ったワインを生む一因となっています。
【外観】
淡めのイエロー
熟成するほど濃いイエローに変化していきます
【香り】
熟したリンゴや蜂蜜のニュアンス。柑橘系の爽やかさや黄色い花の華やかさ。ナッツ類やキノコに鉱物的なミネラル香なども感じられ、落ち着きと複雑さを感じさせる香りが広がります。
【味わい】
粘性のある質感は肉厚な果実味と相まってリッチな飲み口で、特徴的な果実味はレモンリキュールや杏露酒を思わせるニュアンスがあります。綺麗な酸が味わいを上品にまとめると、心地よい旨味と伸びやかな酸を残した余韻が続きます。
《飲む時の適正温度》
【8℃~15℃】
冷やし気味にすれば酸が強調され引き締まった印象に。
温度を上げるほど酸は穏やかな印象になり、広がる風味が楽しめます。
個人的には冷え気味から徐々に温度を上げていく飲み方をおすすめします。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~20年
※一般的傾向や口コミから推測
※ワインの飲み頃についての知識は、
第10回【品種・タイプ別 赤ワイン・白ワインの飲み頃】
でも確認できます。
《適正グラス》
【小ぶりのグラス】
【ふくらみのある大きめのグラス】
冷やし気味にして軽快さを楽しむ場合、温度も上がりにくい小ぶりのグラスを選ぶと良いでしょう。
少し温度を上げて広がる風味や味わいを楽しむ場合は、香が取りやすく温度も上昇しやすい大きめのグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
キノコのリゾット
地鶏のグリル
など、比較的コクのある料理との相性が良いワインで、ジュラの名産ハードチーズであるコンテともよく合います。
逆に繊細な味わいの料理に合わせると、ボリューム感のあるワインの味わいで料理の味わいを感じにくくなってしまう場合もあります。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
このワインの悪い点を指摘する、具体的コメントは見当たませんでした。
【良い口コミ】
熟成シャンパーニュを思わせる円熟した味わい。14年熟成の05はナッツ類、焦がしバター、オリエンタルスパイスの風味が広がり、伸びやかな酸も余韻まで長く持続。食後にチビチビ楽しめるような素晴らしいワインだね。
名付けて「塩レモンフルーツ酢」。8年熟成の2010は、独特のフルーツ酢のような味わい、そして温度が上がるほど塩レモン的な感じに♪この味わいが癖になるんですよね~~♪♪
5年熟成委の2012。ハッキリとした香りがあり、塩気を含んだ独特のミネラル感が特徴的。ジュラのワインだけに、ジュラのチーズであるコンテとの相性は秀逸ですね。
サヴァニャン特徴を存分に引き出した銘酒。椎茸の風味を引き立てるマリアージュは特に素晴らしい!!シャトーシャロン以外にもサヴァニャンの良さが感じられるワインがあるんですね!!
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 60%
普通 37%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
感動を覚える方は少数ですが、平均的な白ワインとは違った独特の個性をポジティブに捉える方が大半。口コミ量の少なさもありますが、否定的なコメントはありませんでした。
私自身も、杏露酒や梅酒のようなニュアンスを持つジャンリケールの独特の味わいにハマった経験があり、皆様の高めの評価にも納得できる点が多かったです。
肉厚な味わいはサヴァニャンの良さがしっかりと表現されており、冷やし気味でも良いですが、15℃程度まで温度を上げても穏やかな味わいが広がりますので、私としては少しづつ温度を上げていく飲み方をおすすめするワインです。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ジャンリケール アルボワ グラン エルヴァージュ サヴァニャンは
【価格】
6000円前後
【味】
平均的な白ワインのニュアンスとは異なる独特のボリューム感のある味わいがあり、例えるなら甘味の少ない杏露酒や梅酒に通ずるニュアンスも感じられる。そして、洗練されたピュアな味わいからは上品さも感じられ、豊富なミネラルなどの成分は味わいに深みを与えており、その複雑さは長期熟成を経ることで円熟味が増していく点も特徴的。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~20年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
感動を覚える方は少数だが、平均的な白ワインとは違った独特の個性をポジティブに捉える方が大半。口コミ量の少なさもあるが、否定的なコメントは無い。
※下記のリンク先にはアルボワより値打ちなワインも紹介されていますが、どれもジャンリケールらしさ満載の楽しいワインでおすすめです。
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