パーカー氏曰く
「このシャトーは一貫して上質でフルーティ、たくましくフルボディのワインを生産しており、格付け以上の品質である。」
と評しているシャトーの紹介です。
昔ながらのボルドーらしさを感じさせる品質で、価格も比較的抑えられている事からも人気の高いシャトーです。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 シャトー タルボ
《価格》
【7000~5万円】
※ヴィンテージによって価格は変動します。
《ブドウ品種》
・カベルネソーヴィニヨン主体
・メルロー少し
・プティヴェルト微量
・カベルネフラン微量
※ヴィンテージによって使用比率は変動します。
《ボディ》フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー>メドック>サンジュリアン
《生産者》シャトー・タルボ
《特徴》
熟した果実味
骨格ある味わい
クラシカルなボルドー
タルボは畑面積が100ha強という、メドックで2番目の大きさの畑を所有している事でも知られるシャトーで、シャトーの歴史も長く、18世紀からは特に名声も高まり品質の高いワインを安定して造り続けています。
そんなタルボのワインの特徴は、ベリー系果実のの香りにカベルネソーヴィニヨン特有のハーブ香、豊かな果実味と骨格を形成するしなやかさのあるタンニンが豊富な事で、近年多くなった果実味主体でタンニン穏やかで口当たり優しいモダンなスタイルというよりは、昔ながらのしっかりとしたボルドースタイであること。
価格も比較的手頃で、安定感のあるあじわいですから、昔ながらのしっかり系のボルドーワインを体感したい方や、そのようなワインが好みの方におすすめしたいワインですね。
プレゼントや、記念日などの特別な日に飲むワインとしても品格あるワインですから、選択肢の一つに入れておきたい1本と言えるでしょう。
【外観】
若いうちは深みのある赤紫色。
熟成が進むほどレンガ色に近づきます。
【香り】
若いうちはカシスやベリー系果実の香りに、バラ・ハーブ・煙草のニュアンスも加わり華やかさがあります。
熟成が進むほど果実香は甘やかになり、ドライフルーツ・革製品・土などの熟成香も加わります。
【味わい】
若いうちは凝縮感のある果実味と旨味が感じられ、豊富なタンニンが骨格を形成し綺麗な酸味が味わいを引き締めます。
熟成させるほどタンニンや酸味などの成分はワインに溶け込み、よりしなやかな質感になり、味わいも力強さよりも優美なエレガントさを感じさせるような品質に成長していきます。
※熟成度合いによっても香り・味わいは変わるため、平均的な風味の指標にしてもらえると良いでしょう。
《飲む時の適正温度》
【16℃~18℃】
低めの温度では酸やミネラルが際立ち、エレガントな飲み口。
温度を上げるほど複雑な風味や甘美さが際立つ優雅な味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当り年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~30年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど飲み頃の期間は短くなりますが、比較的早くから楽しめます。
一般的にボルドー赤ワインのヴィンテージチャートは以下の通り。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
1985年 4
1986年 4
1987年 2
1988年 3
1989年 4
1990年 5
1991年 1
1992年 1
1993年 1
1994年 3
1995年 4
1996年 4
1997年 2
1998年 3
1999年 3
2000年 5
2001年 3
2002年 3
2003年 4
2004年 3
2005年 5
2006年 3
2007年 3
2008年 4
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 3
2013年 2
2014年 4
2015年 5
2016年 5
2017年 4
2018年 5
【パーカーポイントが特に高かった年】
1982 95点
1986 95点
2010 94点
【パーカーポイントが低かった年】
1988 88点
1989 87点
1990 87点
1995 88点
1996 89点
1997 85点
1998 88点
2002 78点
※ワイン全体から見れば低い点ではありませんが、飲み頃を過ぎている可能性もありますから注意が必要です。
※1982年以降でここに載っていないヴィンテージは90~94点の傑出した品質です。
《適正グラス》
【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
上質なビーフステーキ
クリーム系のパスタ
など、上質な素材などを使用しコクのある味わいの料理と合わせる事で、豊かで複雑な風味の広がりを体感できる、上質のマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「2010のビッグヴィンテージ。滑らかな舌触りで、果実味豊かでタンニンしっかりです。酸味は比較的穏やかで、誰が飲んでも喜びそうなお味なのです!!」
「カシスなどの豊かな果実の風味に、トースト・干草・土にバニラの甘やかなニュアンス。タンニンもほど良く溶け込んでおり滑らか。2011という事で硬さがあるかと思いましたが、やわらかで美味しかったです。」
「格付けワインにしては手頃な価格が嬉しい。香り豊かで骨格しっかりでコスパに優れるワインだと思います。2013でした。」
【悪い口コミ】
「2013は特有のクリーミーさがありますね~。後は特に印象無し。」
「ちょっと香りがひねてる。果実にインクにアルコール感。酸味とタンニンが強く苦味も感じる。2014はやっぱ早すぎたか。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計の結果
感動的!! 10%
美味しい 64%
普通 23%
良くない 3%
というニュアンスが伝わる結果でした。
特に感動している方は少なく、かと言って良くないという人も少ない印象。
まあまあいいんじゃないですか。くらいの満足感を持つ方が多く、それなりに美味しいワインなんだな~と思えてくる口コミが多かったです。
以上です。
シャトー・タルボのイメージが膨らみましたでしょうか。
比較的お求めやすいワインで、昔ながらのボルドーらしさを感じられる品質です。
このようなワインを経験することも、あなたのワインの経験値を増やしパワーアップさせることでしょう!!
ドラクエで言ったらキメラをやっつけたくらいでしょうか。。。(笑)
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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