世界で最も有名なスパークリングワインと言えば、やはりシャンパーニュ。
ワインに詳しくない方ですと、発泡性のワインは全てシャンパーニュと認識する方もおられるほどその言葉は浸透しています。
さておき、そんなシャンパンは品質もさることながら価格も別格。
中々手が出しにくく、特別な場面にこそ相応しいと感じる方も多いはず。
さて、私は非常に多くの生産者が手掛けるシャンパーニュにおいて、日本の一般消費者の方々に多く選ばれ(口コミされ)、そして口コミ評価の高い銘柄はどれかという事を、信憑性の高い口コミが見られるVinicaを利用してリサーチしました。
その結果日本で購入可能な約100の生産者の中でも、特に多くの方を満足させていると感じたのは25の生産者達。
今回紹介するディディエ ショパンは、シャンパーニュの中でも低価格帯のカテゴリーで高い満足度を得ていたというわけです。
それでは始めましょう。
《ワイン名》 ディディエ ショパン ブリュット
《価格》
【およそ2500円前後】
《ブドウ品種》
・ピノノワール
・ムニエ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》 ディディエ ショパン
ディディエ ショパンは1989年設立の新しいワイナリーで、ディディエ夫妻と2人の子供で運営される家族経営の生産者。
品質も高く、ノルウェーとベルギーでのシャンパーニュ・コンクールでの上位入賞の実績もあり、そのような高品質なシャンパンが手頃に楽しめるという事で人気を集めている。
《味わいの特徴》
厚みと気品ある
コスパシャンパーニュ
このワインの特徴は、華やかな香りに仄かなイースト香、厚みのあるフルーティな果実味を美しい酸がバランスを取り、少しの苦味がアクセントにある味わいにあります。
奥深い複雑性や旨味に品格こそ無いものの、シャンパーニュらしい気品も感じられる品質は価格以上の味わいがあります。
スッキリとエレガントな品質を生むシャルドネは使用せず、豊かな果実感や膨らみのある味わい傾向を生む、ピノ・ノワールとムニエだけを使用するブラン・ド・ノワールである事も味わいのイメージを掴むヒントになるでしょう。
【外観】
淡めのゴールド
豊かで細かな泡立ち
【香り】
レモンやグレープフルーツといった柑橘系のフレッシュさに、リンゴやマスカットもフルーティな果実香、蜂蜜やトーストのニュアンスもほのかに感じられます。
【味わい】
ふくよかな果実味を、豊かな泡と適度な酸が味わいを整え、心地よい旨味に少しの苦味がアクセントに感じられます。
品格を感じるほどではありませんがカジュアルすぎる事もなく、品の良い飲み口があります。
《飲む時の適正温度》
【4℃~10℃】
ワインクーラーなどでよく冷やせば、酸味が際立ちキレのある飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば酸は穏やかになり、果実味などの風味が広がる膨らみのある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
飲み頃は【購入後1年以内】
この価格帯のワインは飲み頃で販売してますから、購入後1年以内に飲むべきでしょう。
2年程度は適切に保存すれば飲めますが、長く熟成させるとフレッシュさが弱まり、どこか枯れた印象の味わいになっていきます。
ですから買ったら早めに飲むのがベターで、常温で長期間放置されている可能性があるようなお店では、買わない方が良いでしょう。
当たり年は【ありません】
複数ヴィンテージのブドウをブレンド(アッサンブラージュ)するワインであり、年による品質の差は少ないです。
当たり年を気にするのは、単一年のブドウだけで造られた上質シャンパーニュの場合のみという事になります。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる部分も少ないため、温度も上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
シャンパーニュの華やかさは、美しい泡立ちを含めた美しい外観によってもさらに引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
生ハム
鶏のから揚げにレモンを添えて
など、フルーティで爽やかな飲み口のディディエ ショパンは、食前酒として楽しんだり適度な強さの味わいを持った料理との相性が良いですが、爽やかな発泡性と酸はスッキリさせる効果もあるため、強い味わいの料理にも無難に適応する万能性があります。
また、唐揚げや天ぷらなどのように【サクッ】とした食感の料理には【シュワツ】としたシャンパーニュはよく合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
「シャンパーニュに求める深さはあまり無い。この価格で品質を求めるわけにもいかないが・・。」
【良い口コミ】
「果実感が結構しっかりでバランス良く変な癖もない。シャンパーニュらしい品格も感じられるし、また買おうかな、安いし。」
「柑橘系と少しのトースト香。フルーティな味わいに柑橘類の皮のような少しの苦味がアクセント。酸のバランスも良く、価格も考慮すれば中々良いと思うよ。」
「よくわかんないけど美味しいから幸せです💛シャンパンですもんね。(笑)」
「このシャンパンはどんな料理にも丁度良く寄り添う感じが好感が持てる。高級すぎないから、気軽な料理にだってマッチするしね。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 47%
普通 53%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
格安シャンパーニュという事で、感動を覚えるような味わいではありませんし、価格なりのぼちぼちな品質と感じる方も少数見られました。
そのような比較的多くを語るほどでもない品質は、皆様のコメントの短さからも読み取る事ができました。
とは言え、厚みのある果実味を持ったブラン・ド・ノワール(黒ブドウのみで造られるシャンパーニュ)の特徴が感じられる品質は、価格以上の味わい、あるいは安いから許せるといったニュアンスのコメントが圧倒的に多い印象です。
なんでもない日に、ちょっとリフレッシュしたい時などは、ちょっと開けるのに気が引ける高級シャンパーニュよりも、このような2000円台シャンパーニュは手が伸ばしやすいのでは!?と、感じる結果となりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
それでは最後に情報整理です。
ディディエ ショパン ブリュットは
【価格】
2500円前後。
【味】
華やかな香りに仄かなイースト香、厚みのあるフルーティな果実味を美しい酸がバランスを取り、少しの苦味がアクセント。
【飲み頃と当たり年】
買ったら1年以内に飲み、当たり年の概念は無い。
【口コミ】
奥深さはさほど無いが、コスパという意味では満足できると感じる人が多い。
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