ラインガウの白ワインで最も満足度が高いと感じた銘柄。
そもそも日本で購入できるラインガウのワインは選択肢が少ないですが、唯一多くの方から高い口コミ評価を得ていると感じたのがロバートヴァイル。(あくまで客観的で個人的な解釈です。)
甘味がありつつもキレの良い酸とのバランスも良く、親しみやすい味わいで人気を集めていました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ロバート ヴァイル リースリング トラディション
《価格》
【3300前後】
《ブドウ品種》リースリング
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 やや甘口
《産地》 ドイツ>ラインガウ
《生産者》 ロバート ヴァイル
ロバート ヴァイルはラインガウを代表する生産者のひとつ。 1868年にドクターヴァイル氏に設立され、皇帝ヴィルヘルム2世にも愛飲されたことで名声を獲得しました。
1988年にはサントリーの傘下に入りますが、4代目の当主ヴィルヘルム ヴァイルがそのまま指揮を取っており、様々な改善を行うことで世界的にも高く評価されるワイナリーとなっています。今回紹介しているリースリング トラディションは、複数の畑のブドウをブレンドして造られるスタンダードキュベ。
日本の一般消費者からも支持を集める銘柄です。
《味わいの特徴》
華やかでフルーティー
優しい甘味とキレのある酸の
バランスが良い
【外観】
輝くレモンゴールド
【香り】
レモンや青リンゴのような爽やかさに、白桃やラフランスのようなフルーティーな果実香。白い花のフローラルさも加わり華やかな印象で、甘味を連想させる上品な蜜の香りも垣間見えます。
【味わい】
青リンゴや白桃を思わせるフルーティーさに優しい蜜の甘味も適度。凛としたミネラル感やキレイな酸が味わいを引き締めるバランス感覚に優れています。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
辛口から極甘口まで幅広いタイプを生むリースリングですが、共通してリンゴや白い花の香りがあり、キレの良い酸味を持っています。
また熟成を経ることで石油を思わせるぺトロール香が出てくることも特徴的な品種です。
産地によって傾向は異なり、このワインを生むラインガウからは、やや温暖な気候もあり円熟した厚みを感じさせるワインが生まれる傾向です。
※ラインガウと並んでリースリングの有力産地で冷涼なモーゼルからは、アルコール低めで酸は高め、繊細で透明感のあるエレガントな味わいが生まれる傾向です。
■ビオロジック農法■
農薬や化学肥料を一切使用しないビオロジック農法を実践しています。
土地の天然酵母など、様々な微生物などの働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアでミネラル豊富なワインを生みます。
■収量制限■
剪定や間引きなどで収穫量はあえて抑えます。
残された良質なブドウに成分が集中することで凝縮感溢れるワインが生まれます。
ロバート ヴァイルではドイツの平均収量の半分以下である40hl/haまで落としているとのこと。
■ステンレスタンクで発酵・熟成■
発酵も熟成もステンレスタンクを使用しており、当然樽の風味は付きません。
密閉性が高く酸化防止効果があり余計な香りも付かないため、ブドウのピュアな果実感がストレートに反映されるのがステンレスタンクの特徴。
また、樽と違って買い替えるなどのコストも掛からず、価格が抑えられるのもステンレスタンクの特徴です。
《飲む時の適正温度》
【5℃~10℃】
よく冷やせば酸味が際立ちキレの良い飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、フルーティな風味の広がりが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2~10年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【小ぶりor中庸で膨らみのあるグラス】
温度が上がりにくい小ぶりのグラスで飲めば、軽快で上品な味わいが楽しめます。
温度が上がりやすく香りも取りやすい膨らみのあるグラスで飲めば、広がりある味わいが楽しめます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
地鶏のタタキをレモンと塩で
ホタテのバター醤油焼
ほんのり甘い味わいはワイン単体でも楽しめますが、適度にコクのある料理との相性が良いです。
また、優しい甘味は辛味を和らげる効果もあるため、スパイスの効いたエスニック料理などともよく合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的ネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
細身だけど芯があり筋肉質な体型を思わせるワイン。ボリューム感ある果実味主体の香りで石油香(ぺトロール香は)ほんのり。甘味のある果実味だけど涼しげで凛とした酸が引き締める味わいですね!
色合いも綺麗だし、ほんのり甘味のあるフルーティーで軽快な味わいは、お酒が得意でない人にも受け入れられやすそうですね。
温度が上昇すると生食用マスカット的な甘さになりややクドいけど、しっかり冷やせば甘味もありつつ引き締まった飲み口になり美味しい。ん~、これは酸の効き方が調度良いのですね。
白い花のようなフローラルな芳香にまず魅了され、甘味をスッキリさせる酸味の絶妙なバランスがこれまた最高♪♪
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 50%
普通 50%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
全体的に満足度は高めな印象です。
否定的な意見は特にありませんでしたが、ドライなワインを求める場合にはおすすめできないとも感じました。
比較的手頃なワインで感動はありませんが、優しい甘味を引き締める酸とのバランス良い味わいを褒める意見も多く、良質なリースリングである事が伝わるコメントが多い傾向です。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ロバート ヴァイル リースリング トラディションは
【価格】
3300前後
【味】
フルーティーな果実香に白い花のフローラルさも加わり華やかな印象で、甘味を連想させる上品な蜜の香りも垣間見える。
青リンゴや白桃を思わせるフルーティーさに優しい蜜の甘味も適度。凛としたミネラル感やキレイな酸が味わいを引き締めるバランス感覚に優れている。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~10年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
全体的に満足度は高め。
否定的な意見は特に無いが、ドライなワインを求める場合には不向きとも感じた。
比較的手頃なワインで感動は無いが、優しい甘味を引き締める酸とのバランス良い味わいを褒める意見も多く、良質なリースリングである事が伝わるコメントが多い傾向。
以上です。
ドイツのほんのり甘い白ワインを探す時の有力候補になるワインだと感じました。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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