「おい、ヘラキメデス。今回はお前が指導係だ!!」
「え!俺がやっていいんですか!?はい喜んで!!・・ヘラクレスですけど・・。」
「しっかりできるんだろうな。ヘロドトスよ・・。」
「俺だって学んできたんだ・・・。できるもん・・。」
なんだかヘラクレスさんが愛おしくなってきました(笑)
さて、今回はスイスです。
あまり見かける事のないスイスワイン・・・。
実は知る人ぞ知る上質ワイン生産国なんですね。
ただし!!
ほとんど自分達で飲んでしまうため国外に出回る事がほとんどありません(笑)
1人当たりの年間ワイン消費量約37リットル(日本は約3リットル)という事で、国内ワインだけでは足りずその3倍の量を国外から輸入しているというスイスなんです。
1、スイスワインの 基本データ
まずは場所。
【ワイン生産量】
・約80万ヘクトリットル
※フランスの60分の1程度で日本の4倍くらい
【ブドウ栽培面積】
・約1.5万ヘクタール
※フランスの50分の1程度で日本と同じくらい
【1人当たりの年間ワイン消費量】
・約37リットル
※世界9位
【主要品種白ブドウ】
・シャスラ 白ブドウの約60%がこの品種です。穏やかな酸を持ちエレガントで上品な味わいをベースに持っていますが、土地の特徴を反映する品種で、シャルドネのような変幻自在の品種と言えます。
【主要品種黒ブドウ】
・ピノノワール 白と黒ブドウ品種の中で一番多く栽培されます。ブルゴーニュに比べて複雑味は劣る印象ですが、豊かな果実味があり深みのある味わいです。
・ガメイ 黒ブドウで2番目に多く栽培されます。フルーティーでチャーミングな印象のワインを生みます。
2、スイスワインの 特徴
【品質が高い】
ブドウ品質、収穫量、ブドウの糖度などに厳しい規定が設けられているため、ワインの品質が高い事で知られます。
【シャスラが有名】
白ブドウのシャスラが特に有名でスイスを代表する品種です。シャルドネのように土地の個性を反映する変幻自在の品種でエレガントさがあります。
「世界のシャスラの約80%がスイスで造られます。」
【赤ワインはピノノワール】
黒ブドウではピノノワールが最も多く次いでガメイです。ブルゴーニュが近い事もあり影響を受けています。
3、スイスワインの 主要産地とその特徴
スイスは大きく【3つの地域】に分けられ、さらにその中に生産地域が区分されます。
今回は主要な部分だけ解説します。
「試験の人は、地理的関係も教本で確かめておくといいですよ。」
【1、スイス・ロマンド(フランス語圏)】
スイスワインの約80%を生むスイスを代表する産地です。
・ヴァレ―州 スイス最大の産地。シャスラ、ピノノワールを主に造ります。
・ヴォ―州 2番目に大きな産地で、品質の高いシャスラをメインに造ります。
【2、スイスアルモン(ドイツ語圏)】
スイス全体の約16%の生産量で、個性的なブラウ・ブルグンダー(ピノノワール)を造る事で知られます。
【3、スイスイタリエンヌ(イタリア語圏)】
スイス南のイタリア国境付近で生産量はスイス全体の約6%と少ないです。
・ティチーノ州 ここでは高品質なメルローから赤・ロゼ・白が造られることで有名です。
「メルローの白は珍しいですね~。」
4、スイスワインの 格付け
スイスワインは規定の厳しさによって【3つのカテゴリー】に格付け(品質分類)されています。
格上から順に。
【1、AOC】
最も厳しい規定をクリアした高級ワインです。
【2、vins de pays ヴァン・ド・ペイ】
AOCに次ぐ厳しさの規定をクリアした上質ワインですが、AOCワインに勝る品質のワインも存在します。
【3、vins de table ヴァン・ド・ターブル】
規定の緩いテーブルワインです。
5、スイスの
有名ワイン(ワイナリー)
それではスイスのワイン(ワイナリー)を2つ紹介します。
【ドメーヌ・デュ・ダレイ】
ヴォ―州の有力生産者です。上質なシャスラやピノノワールを生みだしています。
私もこのピノノワールを飲みました。ブルゴーニュに比べ複雑さはやや劣る印象ですが豊かな果実味があり、深みのある味わいだったのを覚えています。
【ウヴァヴァン】
ヴォ―州でスイスワインの典型的な味わいを表現する生産者の協同組合です。
シャスラを中心に様々な白ワイン、ピノノワールやガメイから軽やかでフルーティな赤ワインを造ります。まずはこちらから試してみてもいいでしょう。
■まとめ■
・小規模で上質なワインを生むスイスはほとんど自分達で飲んでしまい国外にはあまり出回らない。
・白ブドウのエレガントさがあり変幻自在の【シャスラ】が特に有名で、世界の約80%を栽培している。
・【3つの主要産地】に分かれている。
・格付け階層は【3階層】。
以上です。
いかがでしたか?
スイスワインは本当に日本でもほとんど見かけることがありませんし、選択肢も少ないです!!
逆に言えばとっても選びやすいです(笑)
ぜひ試して知ってみてください。
「今日は・・どうも・・ありがとうございました。ヘラクレスでした・・。」
おや?緊張してるんですかね。
ヘラクレスさんありがとうございました!!解説的確でした。またお願いします!!
「・・・。俺の名前覚えて、呼んでくれてありがとう・・。」
まさかそこに感謝されるとは!!(笑)
ダビデさんにも言っておきますね!!
それではまた。
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