プリオラートにおいて最も口コミ満足度が高いと感じた銘柄。
希少性も高く手に入れにくいワインのようですが、経験豊富なワインラバーの方々を楽しませている事がわかりました。
「機会を大切にチャンスは逃すな」を意味する特徴的な言葉が描かれたエチケットも印象的な銘柄です。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》テロワール アル リミット 随機(ズイキ)
《価格》
【1.1万前後】
《ブドウ品種》ガルナッチャ
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 スペイン>カタルーニャ>プリオラート
《生産者》 テロワール アル リミット
テロワール アル リミットはプリオラートで最も注目される人気生産者。
トップキュベのレスマニェスはワインアドヴォケイトで100点満点を獲得した事でも知られるワイナリーです。今回紹介している随機は、日本の輸入業者でありワイン販売や通販を行っている「ワイナリー和泉屋」の90周年を記念して造られ始めた銘柄。
ダメもとでテロワール アル リミットにお願いしたところ、快く受け入れてくれたとの事です。
※ちなみに随機とは「機会を大切にチャンスは逃すな」を意味しています。
《味わいの特徴》
魅惑的な芳香
濃厚かつ上品で
バランスが良い
【外観】
落ち着きのあるガーネット
【香り】
カシスやブラックベリーなどの熟した果実に、優雅なバラの芳香が広がりを見せ、オリエンタルスパイスや樽の風味も加わった複雑で甘美な香りに包まれます。
【味わい】
ピュアで濃厚な果実味は上品な甘味とコクがあり、豊富でシルキーなタンニンと共に飲み応えのある味わい。適度な酸味は上品に味わいをまとめており、濃厚ながら透明感のある飲み口で、複雑で優雅な風味を残した長い余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
100%使用されるガルナッチャ(グルナッシュ)は、カシスやブラックベリ―など熟した果実味主体の豊潤さがあり、酸味と渋味は穏やかで優しいワインを生む傾向です。
■ヴィエイユ ヴィーニュ■
随機に使用されるブドウは2022年現在樹齢60年の古木(ヴィエイユヴィーニュ)。
若い樹に比べ土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、上質なブドウを実らせるのが古木の特徴です。
※そのうち25%はトップキュベでありワインアドヴォケイトで100点満点を獲得したレスマニェスのブドウが含まれれています。
■特徴的な醸造方法■
通常はブドウをプレスした後に発酵しますが、除梗せず房のままにし二酸化炭素を添加した後、天然酵母の働きを持ってアルコール発酵させてからプレスします。
この手法はボジョレーヌーボーで行われるマセラシオンカルボニックに近い(詳細はわかりませんが、ほぼ同じ又は近い手法だと思いました。)手法で、通常の発酵よりも色や香りが多く抽出でき、果実のピュアな味わいが豊かに反映される特徴があります。
■適度な樽感■
発酵を終えたワインはステンレスタンクと300ℓの古樽で16ヶ月熟成され、適度な樽の風味がワインに反映されます。
《飲む時の適正温度》
【14℃~20℃】
少し低めの温度にすれば酸が際立ち引き締まった印象になり、上品な飲み口。
温度を上げるほど穏やかな印象になり、果実感や複雑な風味が広がる味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
参考までに、プリオラートのヴィンテージチャートも載せておきます。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向があります。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 4
2014年 4
2015年 4
2016年 4
2017年 4
2018年 4
《適正グラス》
【ブルゴーニュグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたブルゴーニュグラスを選ぶことで、バランス良く香りと味わいを感じ取れます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
和牛のタタキ
アワビバター
など、上質でコクのある味わいの料理に合わせる事で、複雑でエレガントな風味の広がるマリアージュが楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的ネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
4年熟成の2011は抜栓直後から素晴らしく、時間経過でさらに開いて良くなっていく感じ。華やかな香りがいっぱいに広がり、いろんな果実の風味がぐんぐん押し寄せるような味わいです♪
6年熟成の2012はメルロー的な優しく濃厚な果実感。ボルドーを彷彿される味わいで、お肉にもピッタリ♪こんなに美味しいならまとめ買いしておけばよかった。
優雅なバラのニュアンスがあり香りが秀逸♪飲み応えはあるんだけど上品で、ついつい飲み干してしまう素晴らしいワインですね!
5年熟成の2016は豪勢でエレガントなワイン。香りは非常に魅惑的で、果実の甘美さにバラやオリエンタルスパイスの香りが重なります。口にすると重厚な果実味がいっぱいに広がり、キメ細かなタンニンと穏やかな酸が心地よい。濃厚だけど雑味が無く、妖艶な香りに包まれるような飲み口で、いつまでも飲んでいられるような上品さがありますね♪
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 14%
美味しい 53%
普通 33%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
口コミ量こそ少ないですが、熟練ワインラバーの方々を納得させている優れた銘柄だと感じました。
バラのような優雅な芳香に魅了されるコメントが多かった事が印象的で、濃厚かつ透明感のある上品な味わいへの満足度も非常に高い傾向です。
否定的な意見も時に無く、かなり隙の少ない銘酒だと感じる結果となりました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
随機は
【価格】
1.1万前後
【味】
ピュアで濃厚な果実味は上品な甘味とコクがあり、豊富でシルキーなタンニンと共に飲み応えのある味わい。
適度な酸味は上品に味わいをまとめており、濃厚ながら透明感のある飲み口で、複雑で優雅な風味を残した長い余韻がある。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
プリオラートのヴィンテージチャートは以下の通り。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 4
2014年 4
2015年 4
2016年 4
2017年 4
2018年 4
【口コミ】
口コミ量こそ少ないが、熟練ワインラバーの方々を納得させている優れた銘柄。
バラのような優雅な芳香に魅了されるコメントが多かった事が印象的で、濃厚かつ透明感のある上品な味わいへの満足度も非常に高い傾向。
否定的な意見も時に無く、かなり隙の少ない銘酒だと感じた。
以上です。
個人的には非常に興味深い銘柄でしたが、あなたはどのように感じましたでしょうか。
チャンスを掴みたい方への贈り物にも良いかもしれないですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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