ポルトガルのハイコスパ長期熟成赤ワイン。
管理コストも加わり高額になりがちな古酒ですが、2000円台で楽しめる古酒としての口コミ満足度はとても高い印象。
ボトル差が大きいというリスクもあるようですが、それを上回るメリットの方が大きいと感じましたのでピックアップしてみました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》モンテフィーノ ティント レゼルヴァ
《価格》
【2200前後】
《ブドウ品種》
・アリカント ブーシェ
・トウリガ ナショナル
・アラゴネス(テンプラニーリョ)
・トリンカディラ
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 ポルトガル>アレンテージョ
《生産者》 モンテ ダ ペーニャ
モンテ ダ ペーニャはアレンテージョ最北部のペーニャ山にある家族経営のワイナリーです。
創業は1984年で、トゥーリガナショナルやアラゴネスなどの黒ブドウを主に栽培し、ワイン造りを行っています。
《味わいの特徴》
ハイコスパ長期熟成酒
円熟し複雑でバランスが良い
【外観】
オレンジを帯びた深みのあるガーネット
【香り】
プルーンやブラックベリーなど円熟した果実やレーズンなどのドライフルーツの芳香。樽に由来するカカオやタバコのニュアンスに、熟成に由来する革製品、腐葉土、紅茶などの落ち着きある香りも加わり複雑さがあります。
【味わい】
円熟した果実味は仄かな甘味があり、ワインに溶け込んだタンニンは滑らかで複雑な風味と共に落ち着きある飲み口を表現。中程度の酸味が味わいをまとめるバランスも良く、果実や樽や熟成香を残した余韻へと続きます。
詳しい情報の少ない銘柄ですが、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■自然なワイン造り■
オーガニックへのこだわりがある生産者ではありませんが、除草剤は最低でも2年間使っていません。
土地の天然酵母など、様々な微生物などの働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。
また、人工的に培養された酵母ではなく、果皮についた天然酵母の力だけで発酵させており、より土地の個性が反映されたワインが誕生します。
※ゴロゴロとした花崗岩主体の火山性の土壌。
■長期熟成■
天然酵母でのアルコール発酵を終えたワインは、1年間フレンチオークで熟成後に瓶詰。
その後、さらに飲み頃になるまで長期瓶内熟成を経てから出荷されます。
長期熟成する事で果実味はフレッシュさよりも落ち着きある円熟感が現れ、さらに酸味や渋味などの成分が溶け合う事で、しなやかでまとまりある味わいになります。また、革製品や土や紅茶といった熟成によって現れる香りも加わり、樽の風味も相まって複雑で落ち着きある風味が感じられます。
《飲む時の適正温度》
【14℃~20℃】
少し低めの温度にすれば酸が際立ち引き締まった印象になり、上品な飲み口。
温度を上げるほど穏やかな印象になり、果実感や複雑な風味が広がる味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から7~15年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【大ぶりのグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたブルゴーニュやボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く香りと味わいを感じ取れます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
赤身のステーキ
クリーム系パスタにトリュフを乗せて
など適度にコクのある料理にマッチし、円熟したワインの味わいが料理に寄り添い互いの味わいを引き立てます。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
2500円のワインとしては最高レベルだと思います!ただしボトル差が非常に大きい事と、抜栓後のヘタリが早いことがネガティブ要素かな。
【良い口コミ】
13年熟成の2007はとても高級感がありますね。落ち着きがありバランス良くて紅茶のニュアンスを感じます。このポテンシャルで2000円台はかなり凄い♪
過去一のコスパワイン♪え?こんなに安くて良いの?ってレベルです!11年熟成の2005はこれ以上熟成で良くなる感じはしませんが、適度に熟成感も楽しめて大満足です!!
10年熟成の2005は木のような落ち着きある香りで、なんだかお寺が連想されました。優しい酸が持続的に広がる奥行きのある辛口ワインで美味しかった!♪
14年熟成の2007は果実、樽、ナッツ、革製品などの複雑な芳香が広がり、それだけで既に満足♪酸味がやや鋭角気味だけど、渋味は穏やかで果実感よりもスパイシーさが優勢な味わいで、値段を考慮すれば十分に満足しています!
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 64%
普通 33%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
熟成古酒としては非常に値打ちで、熟成感ある味わいへの満足度は高いと感じました。
ただし長期熟成酒という事でボトル毎に差があることや、抜栓後はあまり長持ちせず当日に楽しむべきという意見もチラホラ見られました。
※海外の口コミサイト(vivino)では、約1/10の確率であまり良くないボトルに出会っているようです。
とは言え健全なボトルが大半で、円熟した味わいへの高評価を見ると、リスク以上にメリットが大きいコスパ銘柄だと感じられました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
モンテ ダ ぺーニャ アレンテージョ モンテフィーノ レゼルバは
【価格】
2200前後
【味】
円熟した果実味は仄かな甘味があり、ワインに溶け込んだタンニンは滑らかで複雑な風味と共に落ち着きある飲み口を表現。
中程度の酸味がまとめるバランスも良く、果実や樽や熟成香を残した余韻へと続く。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から7~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
熟成古酒としては非常に値打ちで、熟成感ある味わいへの満足度は高い。
ただし長期熟成酒という事でボトル毎に差があることや、抜栓後はあまり長持ちせず当日に楽しむべきという意見もチラホラ見られた。
※海外の口コミサイト(vivino)では、約1/10の確率であまり良くないボトルに出会っている。
とは言え健全なボトルが大半で、円熟した味わいへの高評価を見ると、リスク以上にメリットが大きいコスパ銘柄だと感じられた。
以上です。
ややマイナーなポルトガルで、さらに珍しい2000円台の長期熟成酒という事で、かなり掘り出し物感あるワインだと感じています。
安定感を求める方にはおすすめできませんが、手頃にドキドキやワクワクを楽しむ銘柄としては非常に面白い選択肢になるのではないでしょうか。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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