あなたは貴腐ワインを知っていますか?
腐ったワインではありません!!(笑)
一言で言ってしまえば【極上甘口ワイン】です。
それではわかりやすく解説していきましょう。
【貴腐ワインとは?】
貴腐菌(ボトリティス・シネレア)というカビの一種を、栽培中のブドウにあえて発生させることによりブドウの水分は蒸発し干しブドウのようになり糖度は高まります。
そのようにして糖度の高くなったブドウを使って造られる極上甘口ワインです。
【どんな味わい?】
非常に凝縮感のある上品な甘味と、貴腐菌に由来する独特の芳香も加わり、複雑で官能的な味わいです。
【有名な貴腐ワインは?】
朝霧が発生し、日中はしっかり晴れるという特殊な気候条件を満たさなければ貴腐ブドウは現れません。
よって産地は限定的で希少性の高いワインと言えます。
そのような気候条件を満たす産地で造られる貴腐ワインの中でも、特に上質で有名な産地は《3つ》あり【世界3大貴腐ワイン】と呼ばれます。
ではその3大貴腐ワインを紹介しましょう。
《1、ソーテルヌ》
フランスのボルドー地方のソーテルヌ地区でセミヨン主体で造られる貴腐ワインを生んでいます。
格付けもされており、その最高峰の【シャトーディケム】は唯一の特級に選ばれており有名です。
《2、トカイ・アス―・エッセンシア》
ハンガリーのトカイ地方とその周辺で造られる貴腐ワインです。
フルミント主体で造られ、【エッセンシア】と呼ばれるものが最上級です。
《3、トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ》
ドイツのモーゼルやラインガウで造られる貴腐ワインです。
リースリングから造られる官能的な極上貴腐ワインで、価格ではこちらが世界一です(100万を超えるのもあります)
ちなみに、この長いワイン名の意味も解説しておきましょう。
【トロッケン】=乾いたを意味し、つまり水分の抜けた貴腐ブドウを表します。
【ベーレン】=ブドウの粒
【アウスレーゼ】=選ぶ
つまり、粒選りの貴腐ブドウを使って造られたワインという意味なんですね
※この3大産地以外にも、フランスのロワールやオーストリア、また少しだけ日本でも造られています。
【どんな料理に合う?】
まずは【フォアグラ】との相性が良い事で有名です。
もうとろけてしまいそうです🎵
そしてチーズも良いですね。
特に【ブルーチーズ】の強めの塩味と貴腐ワインの上品な甘味の相性は抜群です。
そしてチーズケーキやバニラアイスなどにもよく合いますね。
【飲む温度はどれくらい?】
《およそ4℃~12℃》
酸味が際立つことでスッキリとした甘味を感じやすくなりますから、よく冷やして飲まれることをおすすめします。
少し温度を上げれば、広がる風味が楽しめますが、上げ過ぎると味わいがぼやけた印象になってしまう傾向です。
【保存は?】
糖分は保存性を高めますから未開封ならかなり長持ちします。
(中には100年大丈夫なものも!!)
開けてからも栓をして冷蔵庫に入れておけば3ヶ月程度は大丈夫です。
糖分が高いだけに当分大丈夫です・・。
「おい。クソつまらんぞ薄毛。」
あ、ジョージアの毒リスだ。
相変わらず口悪です。
【ガラスが入ってる!?】
ガラスは入ってません!!
貴腐ワインに現れることがあるもので【粘液酸カルシウム】です。
(白ワインにも似たような【酒石】現れることがあります)
見た目がキラキラしていてガラスの結晶のように見えますから、初めて見た人はガラスが混入している!!
と、思うかもしれませんね。
口に入れても害はありませんが、ザラつくので澱のように瓶底に残すことが多いです。
【結論】
飲みたくなってきました!!(笑)
痛みにくく長くすこしづつ楽しめる官能的なこの貴腐ワインを知らないのは、人生の喜びを少しだけ逃しているのかもしれません!!
言い過ぎですか(笑)
ともあれ、いろんなワインがありいろんな楽しみ方がありますね。
そんな事を知って試せる事に喜びを感じるこの頃でした。
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