篠原麗雄。
シンデレラワインとして有名なシャトー・ヴァランドローを所有するテュヌヴァン社で2000年より働き、2002年には「自分のワインが造りたい!!」という情熱が爆発し、0.82haという非常に小さな畑を購入し自身のワイン造りを始めた日本人です。
海外のシャトーに修行に行き、しかもそこで独立してしまうとは、言葉の壁もあったでしょうし、その努力と行動力には頭が下がる思いです。
そんな篠原氏が造るワイン名には自身の名が入っており、インパクトのあるエチケットはすぐに覚えられ、品質も高いと口コミ(vinica)でも評判。
フランスで活躍する日本人のワインという事で、知っておくべきそして飲んでおくべきワインではないかと感じました。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 クロ レオ
《価格》
【8000~13000円】
《ブドウ品種》
・メルロー主体
・カベルネフラン少し
《ボディ》フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー>コート・ド・カスティリョン
《生産者》クロ・レオ
《特徴》
力強さと繊細さを併せ持つ
《力強く繊細なワインを造り上げること》
これが篠原氏の理想であり、そのような品質がワインに反映されています。
厚みのある果実味はメルロー主体の優しさがあり旨味が感じられますが、甘味が主張してくることもないクラシックボルドーらしい品質で、カベルネフランに由来するクオリティーの高いキレイな酸味は繊細さを表現しており、樽や皮に土といった様々なニュアンスがバランス良く融合しています。
【外観】
深いルビーレッド。
熟成するほどレンガ色に近づきます。
【香り】
若いうちはベリー系果実やカシスなどのピュアな果実香に、杉やハーブに樽のニュアンスも加わります。
熟成するほど果実香は円熟味のある落ち着きあるニュアンスで、樽の心地よい香りに土や革製品といった熟成香も加わります。
【味わい】
豊かな果実味は凝縮感のある旨味が感じられ、存在感のあるタンニンはなめらかですが骨格を形成し、豊かで美しい酸味は味わいを引き締め優雅な余韻が続きます。
熟成させるほど渋味・酸味の成分がワインに溶け込みまろやかさが増し、力強さよりもエレガントさを感じさせる品質になっていきます。
《飲む時の適正温度》
【16℃~18℃】
その豊かで洗練された香りと味わいを感じるには、このくらいの温度帯が最も広がりある風味を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当り年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど飲み頃の期間は短くなりますが、比較的早くから楽しめます。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2000年 5
2001年 4
2002年 3
2003年 3
2004年 3
2005年 5
2006年 3
2007年 3
2008年 5
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 2
2014年 4
2015年 5
2016年 5
2017年 4
※2013は難しい年で、努力はしたものの飲んだ人の評価もいまいちですから、避けた方が無難かもしれません。
《適正グラス》
【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
ホタテバター
ラムチョップ
など、上質な素材などを使用しコクのある味わいの料理と合わせる事で、豊かな風味とコクの広がりを体感できる上質なマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
ボルドーで日本人が造る上質ワインです。
大切な方へのちょっとした贈り物にしても、恥ずかしくない品質ですし、特にワインにくわしい方に贈るのでしたら、ヴァランドローで修業した日本人がコート・ド・カスティリョンで造る上質ワインは非常に興味深く、喜んでもらえる可能性も高いですね。
また、誕生日や結婚記念日などの特別な日に飲むワインにもいいですし、フランスに修行に行き成功した人のワインですから、遠方へ転勤される方に激励を込めて贈るワインにもいいですね。
上質な味わいも加わり、思い出の1ページに残るワインとなるでしょう。
コクの深い料理と共に素敵な時間をお過ごしください。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「3年目の2015はしなやかでエレガント。妖艶さがあってメロメロ。以前飲んだ3年目の2014と随分違う印象です。素晴らしい。」
「開栓したてはタンニン強いかなと思ったが、時間経過でまろやかな質感に。これは中々美味しいワインです。5年目の2010。」
「7年目の2008です。メルロー主体のやさしい味わいに、エチケットのライオンのような力強さも感じられ、非常に満足度の高いワインでした。」
【悪い口コミ】
「4年目の2013は早く飲むべきとの事で開けたけどまだまだ若いじゃん。良いワインだとは思いますが、もう少し熟成させるべきでした。」
「6年目の2012をグラスで。開栓後何日だろうか。疲れた味わいでもったいない。半額でも価格以下。」
「3年目の2013は。あまり好みじゃないかも。普通かな。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 13%
美味しい 62%
普通 22%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
大半の方々が良い評価をしており、満足度の高いワインだという傾向が読み取れました。
ただし、ヴィンテージによる品質の差もあるのと、若すぎたという評価もちらほら見られたので、当たり年を知っておくことと、若くして開ける場合は抜栓のタイミングやデキャンタージュも考えた方が良さそうだと感じました。
以上です。
クロ・レオのイメージが広がりましたでしょうか?
レオは篠原氏の名前。
クロ・・
黒?
クロわかりますか?
【答え】
クロとは
壁に囲まれたブドウ畑の事。
昔壁があって、今はない場合も名は残している場合もあります。
です。
結構クロが付くワインは他にもたくさんありますから、豆知識として知っておくと3分くらいその話題で盛り上がるかもしれません(笑)
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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