「シャブリの申し子」
地元でそう呼ばれ、毎年開催されるシャブリの品評会でも当然のように最高賞を受賞し、実力も折り紙付き。
1850年からの歴史あるドメーヌで、通常のシャブリからグランクリュまで幅広くラインナップされており、手頃な価格で販売されるところも魅力的な生産者です。
今回紹介するシャブリのヴィエイユ・ヴィーニュ(古木を意味します)は、樹齢45年以上の古木のみを使用し、若い樹よりも上質なブドウの実をつける古木のブドウのみを使ったワインで、飲んだ方の評価も高かったので紹介する事にさせていただきました。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 アラン ジョフロワ シャブリ ヴィエイユ ヴィーニュ
《価格》
【1800~2500円】
《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ブルゴーニュ>シャブリ
《生産者》 ドメーヌ・アラン・ジョフロワ
《特徴》
ほんのり樽が効いた
心地よいシャブリ
このシャブリはフレッシュでフルーティな果実味と、豊富なミネラル感に生き生きとした酸味が感じられる定番のシャブリらしさもありますが、熟成に樽を使用している事でほのかに樽の芳ばしいニュアンスがある事が特徴で、焼いたパンのよな風味が強くはありませんがほんのり感じられます。
※ミネラル感とは、カリウムやマグネシウムといったミネラル分を多く含んだキリッと芯のある味わいで、硬水をイメージするとわかりやすく、キーンとくる感じです。
また、ヴィエイユ・ヴィーニュという事でブドウの質も高くほのかな蜜のニュアンスも感じられ、時間経過と少しの温度上昇でそのような蜜っぽさは感じやすくなるでしょう。
【外観】
輝く淡いゴールド
【香り】
レモンやグレープフルーツなどの爽やかな果実香に、青リンゴやパイナップルのようなフルーティな果実香も感じられ、白い花の華やかさやほのかな樽香も加わります。
【味わい】
柑橘類のフレッシュさとリンゴなどのフルーティな果実味が程良く、ミネラル感は味わいに芯を持たせ、生き生きとした酸味は爽やかで、ほのかな蜜や樽の芳ばしさを残した余韻が感じられます。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
よく冷やせば酸味が際立ち軽快さが増します。
少し温度を上げれば、フルーティでほのかな樽の風味が広がる飲み口を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2年~5年
若いうちの生き生きとした風味を楽しむワインで、熟成させすぎると風味は弱まりどこか枯れた印象になってしまいます。
《適正グラス》
【小ぶりorふくらみのあるグラス】
温度が上がりにくいように設計された小ぶりのグラスで飲めば、軽快で上品な味わいが楽しめます。
少し温度を上げることで広がる風味を楽しみたい時は、香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
カプレーゼ
など、比較的繊細な味わいとコクを持った料理に合わせる事で、心地よい風味の広がる楽しいマリアージュとなるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
【サラリと軽快なワインが好きな方】
カジュアルなシャブリらしさを持ったワインで、サラリと軽快で爽やかなワインが好きな方にはおすすめですね。
さらには軽快だけでなくほど良い樽の風味と旨味もあり、温度が上がると現れるほのかなハチミツのニュアンスはおいしさを後押ししてくれます。
【繊細な料理にワインを合わせたい時】
ほど良い強さの味わいは決して主張しすぎることはありません。
繊細な素材や味付けの施された料理に合わせることで、互いを引き立てあうマリアージュを楽しむことができるでしょう。
【気軽な場面で】
特にワインにこだわりのない仲間との気軽なパーティーなどの席では、品格溢れる高級ワインよりも、このような比較的カジュアルなワインの方が良い場合もあります。
割れてもショックが少ない厚めのグラスで乾杯でもしながら楽しんではいかがでしょうか。
《こんな場合には不適切!?》
【ジューシーなワインが飲みたい時】
カリフォルニアなどの温暖な産地の、ジューシー果実味を持ったワインが飲みたい時には、厚みや甘味が足りず軽すぎるかもしれませんね。
【強い味わいの料理に合わせる時】
上質な和牛を使ったり、濃厚なソースを使ったような強い味わいの料理に合わせると、このワインの味が薄く感じてしまいます。
繊細な味わいを持った料理に合わせる事で、互いを引き立て合うマリアージュを楽しめるでしょう。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「お刺身を用意していたのでキレの良い酸味がよく合いました。その後時間経過で広がる風味も感じられ、白ワインも開くんだと思わせてくれる心地よいワインでした。」
「150年以上シャブリを造る歴史は凄い。樹齢45年以上の古木から造られるジョフロワのヴィエイユ・ヴィーニュは力強さと繊細さのバランスがよく取れている。」
「よく冷えたこのシャブリが好きなんです。とても飲みやすくてお気に入りなんです。」
【悪い口コミ】
「特に取り立てるほどの特徴は無い。無難なワインだな。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 3%
美味しい 30%
普通 67%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
価格も手頃という事もあり、ほんのり樽の効いた軽快でバランスの良いシャブリといった感じで、その飲みやすさを高評価する人もいれば、特に印象もなく普通と評価する人もいるといった印象でした。
価格も考慮すれば皆様納得されているようで、悪く評価する方がいない事もその事を裏付けているのでしょう。
以上です。
スッキリ爽やかでピュアな果実味を楽しめるステンレス発酵のシャブリもいいですが、ほんのり樽も感じられるこのようなシャブリもまた、少し違った表情のシャブリが楽しめるのでいいですね。
ドラクエで言ったら、スライムとスライムベスくらい違います。
わからない方すみません。
たまにドラクエで例えたくなるんですね(笑)
要するにちょっとだけ違ってちょっとだけ強いです。ベスは。
そんなワインを飲めば、さらに経験値が増えるのではないかと想像し喜ぶ私です。
アラン・ジョフロワはどのクラスのワインも手頃で販売されており、比較的試しやすい価格ですからこのヴィエイユ・ヴィーニュに限らずおすすめできます。
選択肢の一つにアラン・ジョフロワを入れてみてはいかがでしょうか。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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