ドメーヌ アンヌ フランソワーズ グロ ヴォーヌ ロマネ オー レア

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「品位ある女性のような、やわらかで優雅な品質」

私はこの生産者のワインからはそのような印象を受けました。

実際多くの方に飲まれ、口コミ評価も非常に好印象の方が大半であり、客観的視点から見ても主観的視点から見てもこのワインは紹介すべきワインだと感じました。

ヴォーヌ・ロマネの名門として名高いグロ家。

グロファミリーは全部で4つ

長男ミシェル氏のミシェル・グロ。

次男ベルナール氏のグロ・フレール・エ・スール

そして二人の兄を持つアンヌ・フランソワーズ女史のアンヌ フランソワーズ グロ。今回紹介する生産者です。

それから従兄弟のアンヌ・グロというわけです。

この4つのドメーヌはどれも違った魅力を持っていますが、一際エレガントで優雅な女性的質感を持っているのがアンヌ フランソワーズ グロ。

その中でも村名ワインであるオー・レアは、実際飲まれた方の評価も特に高く、価格とのバランスも考えると最も優れているのではないかと感じました。

非常に風味豊かで妖艶な魅力に溢れたヴォーヌ・ロマネは、選択肢に必ず入れておきたい一本だと感じています。

《ワイン名》 アンヌ フランソワーズ グロ ヴォーヌ ロマネ オー レア

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《価格》

10000~15000円

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>ヴォーヌ・ロマネ オー・レア
《生産者》  ドメーヌ アンヌ フランソワーズ グロ

《特徴》

肉厚で優雅かつしなやか
女性的な魅力に溢れる

このワインの特徴は、クオリティーの高い肉厚な果実の甘味と旨味、複雑な風味が優雅に広がり、酸やタンニンは比較的穏やかなため口当たりは優しく、若いうちからも楽しめ、熟成しても妖艶さが増す女性的な魅力にも似た品質にあります。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

ハイクオリティな村名畑
オー・レアは村名畑でありながら、非常に優れた畑である事で有名で、非常に香り高くボリューム感あるワインを生みます。

エレガンスの追求
雑味無く透明感のあるエレガントさにこだわっており、ブドウの梗(実の付いた枝のような部分)は全て除く事や、醸造過程においても果汁にストレスをかけない方法(ルモンタージュや優しい圧搾など)を実践する事で、粗さの無いワインが生まれます。

複雑性を高める
熟成に使用する樽を、いくつもの産地のものにする事でそれぞれ違ったニュアンスの樽の風味が付き、それらを合わせる事で複雑性は高まっています。
とは言え、樽の風味が反映しやすい新樽の使用比率は50~70%程度で、ブドウの繊細な風味を感じる事もできるエレガントさは保たれています。

 

【外観】
ガーネットを帯びた深みのあるルビーレッド
熟成進むほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
ラズベリーやイチゴのような甘酸っぱい香りに、ブラックチェリーやプルーンのようなフルーティな香りも豊かに広がり、バラの華やかさに心地よい樽の風味や野性的なニュアンスも感じられます。

熟成が進むほど果実香は熟した果実の甘やかさや、ドライフルーツの落ち着いたニュアンスに変化していき、紅茶や土になめし革といった熟成香も加わり複雑で妖艶な香りが広がります。

【味わい】
凝縮感のある美しい甘味を持った果実味が口の中いっぱいに広がり、深みのある旨味がじんわりと広がります。

ほどよいタンニンはなめらかな質感で、心地よい酸味は美しく味わをまとめ、豊かで複雑な風味を伴ったエレガントな余韻が長く続きます。
熟成するほど果実味は円熟味を増し、心地よい甘味を伴った優雅な旨味も感じられます。
酸やタンニンなどの成分は綺麗に溶け合うことでなめらかさは増し、調和の取れた妖艶さはさらに磨きがかかり、優雅で官能的なな余韻へと導いてくれます。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
その豊かで複雑な心地よい香りと味わいを感じるには、このくらいの温度帯が最も広がりある風味を楽しめるでしょう。

少し冷やし気味にすれば酸味が際立ちエレガントさのある飲み口になりますし、温度を上げるほど酸は穏やかに感じられ、甘味や風味の広がりある優雅な味わいを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~20年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。

一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2000年 3
2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
豊かな香りと、豊潤で優雅な味わいを持った上質なワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


和牛のタタキ


地鶏のグリルをベリーソースで

など、上質で豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、優雅なワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で優雅な風味の広がる上質なマリアージュが楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

ここは外したくないという時の選択肢にしたいピノノワールだと思います。

実際飲まれた方々の満足度も高く、悪く評価する方も見つからないほどで、このワインを選んでおけば安心というだけの力を持っていると思います。

若いうちから果実味はふくよかさがあり、酸もタンニンも粗さが無く、非常に優雅でエレガントな質感は多くの方を納得させる事ができるのでしょう。

記念日や贈り物あるいは自分へのご褒美など、様々な場面を優雅に彩ってくれる優れたワインだと感じています。


《こんな場合には不適切!?》

メドック格付けワインのような、男性的で酸もタンニンもしっかり感じられるようなワインが好みの方には穏やか過ぎるかもしれません。

しかし、そんな男性的ワインが好みの方でも、このワインの優雅さを体感し、ピノノワールに目覚めるキッカケともなり得るのでは?とも思ってしまいます。

それぞれの魅力を理解し、いろんなワインを楽しんでいただければ幸いです。

 

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「このワインを具体的に悪く評価するコメントは1つも見当たりませんでした。裸ですみません。」

良い口コミ

「デリケートなブルゴーニュだ。6年目の2012は繊細なアタックではあるが、時間経過で広がるアロマが非常に魅惑的で幸せなワインだ。」


「7年熟成の2010は幸せ過ぎる1本。硬さはなくとっても複雑で素晴らしい抑揚があります。今飲んでも素敵ですが数年後はさらにいいでしょうね。」


「12年経過の06のアタックはほんのりとした甘味を感じた後、複雑な風味が次々と現れ、酸なのかタンニンなのか区別がつかないほど溶け合った質感。魅惑的な余韻も素敵でしみじみ美味しい。そうそう、エチケットの女性のような魅力を持ています。」


「これはなかなかのボリューム感のあるピノだ。ブラインドならモレ・サン・ドニ辺りと間違えそうだ。8年熟成の2010はボリューム感ある果実味に、獣っぽさやスパイシーさが加わり、エレガンスも持ち合わせる優れたワインだね。」

 

という皆様の声でした。
初めのは私ですが。昔の。(笑)

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!     3%
美味しい     87%
普通       10%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

このワインは非常に満足度の高い印象が強く残り、もう少しで感動レベルの方もたくさんいらっしゃいましたし、良くない点を見出すことが難しいほど隙の無いワインであると感じました。

そして、若いうちから広がる風味を楽しめ、熟成しても妖艶な品質に成長する傾向もあり、飲み頃を外すリスクも少ない万能型ワインだと感じました。

ちょっと褒めすぎですかね?(笑)

実は私もこのワインは口にしていますが(5年目の2010)、非常に風味の広がりが豊かで、上質な甘味を持った果実味と複雑な風味が感じられる妖艶さがあり、皆様が高評価するのも納得の品質なのでした。

 

以上です。

アンヌ・フランソワーズ・グロの魅力がなんとなくイメージできたでしょうか。

個人的にもかなりおすすめできる生産者です。

美しいワインとは何か、女性的なワインとはどのようなものか感じたい方はぜひこのワインをお選び下さい。

本当に女性的です。

エチケットに絵が描いてありますし。(笑)

冗談はさておき、エレガンスを追求するこの生産者のワインは知っておいて損は無いと思います。

あなたにとって善きワインとの出会いがある事をお祈りしております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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