近年注目度の上昇したジュヴレ・シャンベルタンのスペシャリスト。
家族5世代の歴史ある生産者ですが、現当主(2019現在)のピエール氏が2005年より当主になったことで評価が急上昇し、注目を集める生産者です。
具体的には、
・2012年の10銘柄がパーカーポイント90点以上(最高97点)を獲得。
・ワイン評論家、ティム・アトキン氏が選ぶ、2011年ブルゴーニュ最高生産者トップ25に選出。
などが挙げられます。
「メディアに出すと古くからのお客さんへのワインが減って迷惑がかかる」
と考える生産者で、表舞台にはあまり出ず昔からの顧客を大切にするスタイルであるため、あまり見かける事のないワインですが、口にしてみる価値の十分にある品質です。
私も勧められて購入してみましたが、確かに評価されるだけのパワーを感じ、紹介すべきワインだと思いました。
価格も比較的手頃(2019年現在)で、これから高騰してしまうかもしれないこのワインは、今のうちに購入すべきワイン!?
なのかもしれませんね。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 ドメーヌ デュロシェ ジュヴレ シャンベルタン
《価格》
【9000~12000円】
《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ブルゴーニュ>ジュヴレ・シャンベルタン
《生産者》 ドメーヌ・デュロシェ
《特徴》
凝縮感ある果実味とタンニン
力強く優雅なピノ
このワインの特徴は、鮮やかで凝縮感ある果実味と洗練されたキメの細かいタンニン、そしてピノノワールらしい美しい酸味を持った、力強く優雅な気品ある味わいにあります。
そのような品質になる理由をいくつか挙げます。
・農薬を極力使用せず自然の力に任せた栽培をすることで、健全な土壌が育ち、そこから生まれるブドウは、土地の特徴をよく反映した上質な果実を実らせます。
・上質なブドウを実らせる樹齢の高い古木のブドウを使う事で、成分の充実した上質なワインが生まれます。
・ブドウの収量を厳しく制限しているため、残されたブドウの実に成分が集中し、凝縮感ある成分豊かな果実が育ちます。
・樽香が反映しやすい新樽の使用比率を低くすることで、樽香はほどよくブドウのピュアな風味を感じやすい造りになっています。
【外観】
鮮やかなルビーレッド。
熟成が進むほどレンガ色を帯びた色調に変化していきます。
【香り】
イチゴやラズベリーなどのフレッシュな果実香に、カシスやプルーンなどのフルーティな果実香も感じられ、バラの華やかさにほのかな樽のニュアンスを感じさせます。
熟成するほど果実香は落ち着きある熟した果実のニュアンスが現れ、土や革製品を思わせる熟成香も加わり複雑性が高まります。
【味わい】
凝縮感のある上質な果実味はハッキリと感じられコクも豊か、キメの細かいタンニンは骨格ある味わいを表現し、伸びやかな酸味は味わいを引き締め、優雅な豊か風味を残した余韻が続きます。
熟成するほど成分は溶け合い、なめらかで旨味の豊かな品質になり、力強さとエレガントさを併せ持った品質に成長していくでしょう。
《飲む時の適正温度》
【14℃~18℃】
少し低めの温度にすれば、酸味を感じやすくエレガントで軽快な飲み口が楽しめますし、温度を上げるほど香りと味わいが広がり、豊かな風味を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から5年~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。
一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4
《適正グラス》
【バルーン型ブルゴーニュグラス】
豊かな香りと複雑な味わいを持ったワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がり、甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
牛肉の赤ワイン煮込み
アワビバター
など、上質な素材でコクのある味わいの料理に合わせる事で、複雑でエレガントな風味の広がる上質なマリアージュが楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
【上質なブルゴーニュ・ピノを体感したい時】
注目の生産者で、ストラクチャーのハッキリとした上質のピノノワールを生んでいます。
良質なブルゴーニュ・ピノをお探しならば、デュロシェのジュヴレ・シャンベルタンを候補に入れるのは賢者の選択と言えるでしょう。
【贈り物やプレゼントに】
上質で注目度も高く希少性も高いこのワインは、ワインにくわしい方を満足させる可能性も高いと思います。
手に入れやすいワインではありませんから、くわしい方ならば「良いワインをよく知っているね」と、感心されるかもしれません。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
「3年目の2014はまだ閉じている。ただポテンシャルはなかなかのもんだね。」
【良い口コミ】
「4年目の2015は美しく深いルビーレッド。チェリーにイチゴ、バラに土、血液も感じるね。果実味は強めで酸とタンニンのバランスも良い。やや若さを感じる質感で、熟成させるとどうなるのだろうと思える優秀なワインだ。」
「ふ~ん。注目株なんだ~。よくわかんないけど美味しいからいいのです(^^♪」
「2011は3年目でまだ若いが、新世代のブルゴーニュらしい果実味主体の味わい。しかし甘味は控えめで、心地よい余韻があるね。あと5年寝かせたらまた飲んでみたいワインだ。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 0%
美味しい 53%
普通 47%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
注目株ではありますが、生産も少なく実際飲まれた方も少ないようでしたが、飲まれた方はそのポテンシャルの高い品質を評価している傾向で、若すぎてまだ開ききっていないというマイナス印象のコメント以外では、特にこのワインを悪く評価する方は見られませんでした。
ただ10年以上熟成させたこのワインの評価をしている方がいなかったので、そこはお楽しみという事にしましょう。(きっと妖艶でしょう)
以上です。
ここまで読み進めていただきありがとうございます。
お気付きかとは思いますが、このワインはあまり販売されておらず、希少性の高いワインです。
価格も品質の割には比較的手頃ですから、購入できるチャンスに出会ったならば、ぜひ前向きに検討をおすすめしたい一本です。
はぐれメタルは戦いに勝ってこそ経験値が増えるという事です。
わからない方ごめんなさい・・。
ドラクエで例える世代です。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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