さて、今回からはワインを生みだすブドウ品種の特徴について解説していきます。
基礎知識編の第3回と第4回では、私が特に重要ではないかと思う品種を5種ずつ計10種を紹介しました。
お気付きかと思いますが、よりワインを深く知りたいあなたにとってはやはりそれでは不十分です。
これから15回に分けて紹介する品種をすべて知れば、ほぼほぼ知らない品種に出会う事は無くなる事でしょう!!(あったらごめんなさい)
それくらい珍しい品種までピックアップします。
さあ、品種の知識を深めてさらに深いワインの世界を楽しめるようになりましょう!!
それではまずは白ワインを生みだす白ブドウからいきましょう!!
※五十音順で進めます。
★スペインの先生★
【生きる力】深き愛
「今回はスペインのブドウも登場するからな。これより輝こうとするお前達の力になろうか。」
おぉ。誰よりも愛深きゆえに一度は愛を捨て、そして再び愛に目覚めたスペインの先生。よろしくお願いいたします。
【アイレン】 軽快でカジュアル
《産地》
スペイン
《特徴》
「このアイレンはスペインの全てのブドウ品種の中で最も栽培される品種で、有名なテンプラニーリョは2位でアイレンが1位だ。味わいは程よい酸を持った軽快でカジュアルな味わいだ。これといった際立った特徴が無い事がこの品種の特徴と言える。」
【アシルティコ】 フレッシュで軽快から骨太まで
《産地》
ギリシャ
《特徴》
フレッシュな酸が特徴的で、軽快なワインから塩味が感じられるミネラルたっぷりの骨太で力強いものまであります。
【アリゴテ】 強めの酸で軽やか
《産地》
フランス ブルゴーニュ
《特徴》
ブルゴーニュの白ワインはシャルドネしかないと思っていませんでしたか!?
いいえ実はこのアリゴテも認められている地区があります。
【地方名AOCブルゴーニュアリゴテ】と【村名AOCブーズロン】の2つです。
※厳密にはソーヴィニョンブランも極一部で認められていますが。
ブルゴーニュアリゴテはアリゴテと書いてあるからわかりますが、ブーズロンを名乗るワインはシャルドネを使えませんから、アリゴテとは書いてありません。注意です!!
味わいはブルゴーニュアリゴテは酸味が強く、軽い爽やかなタイプが多く、ブーズロンは同じアリゴテでもグッとレベルが上がって、程よい酸と厚みのあるまろやかな味わいです。
価格もリーズナブルですからぜひ試してみて下さい🎵
【アリント】 エレガントで強い酸味
《産地》
ポルトガル
《特徴》
非常に酸が強い事が特徴的です。
エレガントなスタイルのワインを生み、熟成によって質の高い芳香と柑橘系の風味を持った奥深い味わいになります。
「その強い酸ゆえにブレンドされる事も多い、アリントが使われたワインにはエレガントな酸味があると知ると良い。酸ゆえに・・・」
愛ゆえに・・・に聞こえたのは私だけ?(笑)
【アルテス】 ジューシーでバランス良い
《産地》
フランス サヴォワ地方
《特徴》
別名で【ルーセット】とも呼ばれる品種です。
ハチミツ、アンズ、花の香りを持ち、豊かな果実の風味も感じられます。加えて上質な酸もあるため熟成にも向きます。
〖AOCルーセット・ド・サヴォワ〗で楽しめます。
【アルネイス】 桃の香りで果実味豊か
《産地》
イタリア ピエモンテ州
《特徴》
生食用としても食べられる品種で、桃を思わせる甘くアロマティックな香りを持ち、豊かな果実味を持った味わいのワインを生みます。
【アルバーナ】 親しみやすい甘口
《産地》
イタリア エミリア・ロマーニャ州
《特徴》
桃やアプリコットのようなふくらみのある香りを持っていて、甘口ワインを造るのに適した品種です。
【DOCGロマーニャ・アルバーナ】で楽しめます🎵
【アルバリーニョ】 華やかでバランス良い
《産地》
スペインやポルトガルなど
《特徴》
「スペインのリアスバイシャスが最も有名な産地だ。桃を連想させる香りを持っていて、ヴィオニエやゲヴェルツトラミネールと似た風味があると言えばわかりやすい。酸も豊富でバランスがとれており、果皮や種の苦味を感じさせる場合もある。」
【DOリアス・バイシャス】で楽しめます。
【アルバローラ】 フレッシュで複雑・味わい深い
《産地》
イタリア リグーリア州
《特徴》
リグーリア州のめずらしい品種ですね。
草や野の花のような野性的で繊細な香りが特徴的で、みずみずしくフレッシュな味わいには複雑さもあり、長い余韻もあります。
【アンソニカ】 華やかでエレガント
《産地》
イタリア シチリア州など
《特徴》
別名は【インツォリア】です。
華やかで美しい香りを持ち、優美な味わいのワインを生みます。
以上です。
アから始まる白ブドウだけで10種もありましたね!!先は長そうです(笑)
今回紹介した中では、【アリゴテ】【アルバリーリョ】あたりは比較的有名ですね。その他にも興味深い品種もあり、サヴォワの【アルテス】やリグーリア州の【アルバローラ】などは特に試してみる価値がありそうです。
いろんな品種にチャレンジして、あなただけの好みの品種を見つけても楽しそうですね🎵
「香りが華やかなもの、控えめなもの。酸が強いもの、弱いもの。果実味が豊かなもの、控えめなもの。熟成に向くもの、向かないもの。様々な個性を持った品種があり、それを飲む側にも様々な好みがある。つまり全ての人々に好まれるワインは存在しない・・。その事を理解して様々な品種から造られるワイン、またそれを飲む人々を互いに理解し認め合えれば、ワイン文化も、いや世界はさらに愛のある良きものになってゆくであろう・・。」
愛が深いな~
先生ありがとうございました。
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