ヴォーヌ・ロマネ。
世界で最も美しく、そして華やかで魅惑的な風味を持つワインを生む産地ではないでしょうか。
私も初めてヴォーヌ・ロマネをグラスに注いだ時、ワイングラスにワインを入れただけで、これだけの完成度の高い美しさはなんだ!?(夜景を見た時のように)
と感じ、飲み物の中で最も美しいのはワイン、しかもヴォーヌ・ロマネだ!!
と確信したことを覚えています。
そんな美しく優雅なヴォーヌ・ロマネの生産者は多く存在しますが、多くの方に飲まれ、そして口コミ評価の高いワインはどれだろうと客観的視点から調べてみた結果、その一つにモンジャ―ル・ミュニュレが自然と浮上してきました。
グランクリュやプルミエクリュも生産しており評価は高かったのですが、価格も考慮した上での総合評価とした場合、村名ヴォーヌ・ロマネが最も満足度の高いワインではないかと個人的に感じましたので選ばせていただきました。
歴史も古く代々ブドウ栽培を生業としてきた家系で、ヴォーヌ・ロマネを中心に35ものアペラシオンのワインを生産する大規模ドメーヌ。
品質も高く人気で、私自身もこの造り手のワインは美しくバランスが良い印象ですし、ヴォーヌ・ロマネを選ぶのであれば、必ず選択肢に入れておくべきワインと言えます。
《ワイン名》 モンジャール ミュニュレ ヴォーヌ ロマネ
《価格》
【8000~12000円】
《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ブルゴーニュ>ヴォーヌ・ロマネ
《生産者》 ドメーヌ モンジャール ミュニュレ
《特徴》
肉厚で優雅で複雑
早飲みでも熟成させても
モンジャ―ル・ミュニュレのヴォーヌロマネの特徴は、肉厚で複雑な風味を持った味わいにあり、タンニンや酸味が主張しすぎる事のない味わいは、比較的若いうちから口当たりなめらかで心地よい品質で、もちろん熟成させても円熟した風味を楽しむことができる点にあります。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■農薬や化学肥料をほぼ使わない農法を実践しており、それによって健全で微生物の働きなどによる成分豊か土壌が育ち、その豊かな成分を吸い上げた上質なブドウが実ります。
■グリーンハーベストと呼ばれる間引きを行い、収穫量をあえて減らします。そうする事で残された房に成分が集中し、成分豊かな果実が実ります。
■タンニンの粗さが出ないよう、空気圧で優しく圧搾します。
■酸を穏やかにするため、マロラクティック発酵を2ヶ月間実施します。
【外観】
深みのあるルビーレッド。
熟成が進むほどレンガ色に近づいていきます。
【香り】
ラズベリーやカシスになどの豊かな果実香に、バラの華やかさや樽に由来するバニラやタバコのニュアンスも心地よく感じられます。
熟成するほど果実香は円熟を感じさせる熟した果実や、ドライフルーツの甘やかさが現れ、腐葉土に革製品や紅茶といった複雑で妖艶なニュアンスが広がりを見せます。
【味わい】
若いうちは厚みのある果実味が豊かに広がり、やさしいタンニンはなめらかな質感を表現し、美しい酸味は味わいをまとめバランスの良い味わいで、心地よい旨味と風味を伴った余韻があります。
熟成するほど成分は溶け合う事でさらになめらかな質感になり、果実味も落ち着きある上質な旨味を伴った甘美さが現れ、優雅な風味を伴った余韻が長く続きます。
《飲む時の適正温度》
【14℃~18℃】
その豊かで心地よい香りと味わいを感じるには、このくらいの温度帯が最も広がりある風味を楽しめるでしょう。
少し冷やし気味にすれば酸味が際立ちエレガントな飲み口になりますし、温度を上げるほど酸は穏やかに感じられ、甘味や複雑な風味の広がりある味わいを楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~20年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。
一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2000年 3
2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4
《適正グラス》
【バルーン型ブルゴーニュグラス】
優雅かな香りと、豊かで複雑な味わいを持った良質なワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
地鶏のグリルをベリーソースで
フォアグラのバターソテー
など、上質な素材を使用し豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、優雅な風味の広がる上質なマリアージュが楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
買ってすぐ美味しい傾向の上質ヴォーヌロマネです。
若いうちからタンニンや酸は馴染んでおり、複雑な風味もありますので、買ったらすぐ飲みたい!!というせっかちニーズも満たせるでしょう。
そのような訳で、すぐに開けなければいけない接待の場面や、贈り物、記念日に飲むワインとしても十分に力を発揮してくれるワインと言えるでしょう。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
「これは旨いな~。スルスルいけるやつや。もっと安ければスルスル買えるのにな~。」
「4年熟成の2015はまだ早いかと思いつつ開けましたが、やはり少し早かった印象。果実香と樽香は豊かで、時間経過でスパイシーさも強調される。味わいは豊かで良いのだが、出汁の効いたような味わいが好みの私にとっては強いかな。」
【良い口コミ】
「8年熟成の2010をいただきました。ミュニュレはテロワールの違いを表現できていないと一部で批判されますが、私はそんなことないと思う派です。深いガーネット色。ラズベリーなどの赤系果実に樽の風味、味わい豊かでタンニンや酸は溶け込み心地よく滑らかな質感。村名ワインとしての完成度は非常に高く、感動するほどではないけど、フードフレンドリーで満足度の高いワイン。」
「ミュニュレは個人的に大好きな造り手。3年目の2015は若いながら果実に革製品やスパイスやスモーキーさも加わり複雑な香りがあり、タンニンや酸味のバランスも良い。美味しいですね。」
「4年熟成のの2014は最初っから美味しい♡香りは広がり、味わいも豊かで開いています。ヴォーヌロマネらしい香りと味わいを存分に楽しめる素敵なワイン。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 13%
美味しい 70%
普通 17%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
とても飲み心地の良いワインである事が伝わってくるような口コミが多く、熟成させたものはもちろんですが、若いうちからも酸やタンニンのバランスが取れており、多くの方を高いレベルで満足させている傾向が読み取れました。
悪い口コミとして選んだ方も、品質自体を悪く評価しているわけではありませんでしたので、非常に隙の少ないワインである事も印象に残りました。
以上です。
どうでしょうか。
なかなか魅力的なワインですね。
若いうちから肉厚で穏やかさがあり、楽しめる傾向であるところがミュニュレの特徴であり良いところだと思います。
上級のワインは、成分の充実感がタンニンや酸にも現れ10年は熟成させたい場合も多く、買ったはいいけどずっと保管しなければいけない事もざらです。(それもまたいいのですけど)
しかしミュニュレは即戦力ですぐ使えます。
買ってすぐ美味しいミュニュレは知っておいて損は無いでしょう。
即戦力ですぐ役立ち、しかも熟成しても美味しく長く役立つワイン。
このような人材にならないといけないな~。
なぜかそんな事を考える回となりました。
「ふ~ん・・」
あ・・疑われてますね(笑)
とりあえず役に立つであろう記事作成頑張ります。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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