「決してあきらめるな。お前達は今より輝こうとする光。挑戦する限りその光が消える事はない。」
おお!前回の威圧感はどこへ(笑)
素敵な言葉ありがたく受け止めます!!
☝ボルドーの先生の影響力は絶大です。
さて、スペイン後半です。
前回では、
【スペインの基本データ】
【スペインワインの特徴】
【スペインワインの格付け階層】
について解説しました。
それでは参りましょう。
1、スペインワインの 主要産地
まずは全体像。
2つのDOCa
1、リオハ
《プロフィール》
スペインで最初にDOCaに認定された産地で、スペイン最高峰の産地と言えます。
《ワインのタイプ》
赤が約88%。ロゼ・白ワインも造ります。
《主要品種》
【黒ブドウ】
・テンプラニーリョ
・ガルナッチャティンタ
など。
【白ブドウ】
・ビウラ(マカベオ)
など。
《リオハワインの特徴》
・生産量約88%の赤ワインは品質も高く有名です。
・各生産地域のブドウから造られるワインをブレンド(アッサンブラージュ)することも多く、複雑で豊か熟成にも向くワインを生みます。
・特にグランレゼルバ、レゼルバクラスのワインは芳ばしいバニラ香としなやかな舌触り、奥深い味わいがあり世界的にも高評価を得ています。
《3つの生産地域》
1、リオハ・アルタ
ボディがあり酸も豊かな熟成向け赤ワインを生みます。
2、リオハ・アラベサ
香り果実味共に豊かな赤ワインを生みます。
3、リオハ・バハ
上記2つはテンプラニーリョ主体ですがこちらはガルナッチャティンタ主体で、アルコール度数が高めで密度の濃い赤ワインを生みます。
2、プリオラート
《プロフィール》
1980年初頭に「4人組」と呼ばれる生産者がこの地を訪れ改革を行ったことをきっかけに、品質が急激に向上し、リオハに次ぐ2番目のDOCaに認定されました。
《ワインのタイプ》
・赤を中心に、ロゼ・白また伝統的なランシオタイプも造ります。
「ランシオは熟成過程で樽や大きなボトル瓶などにあえて太陽光などにあてるなどして高温環境を与える。そうすることで独特の風味を付けた酒精強化ワインの事。南フランスのバニュルスが有名だ。」
《主要品種》
【黒ブドウ】
・ガルナッチャティンタ
・カリニェナ
など
【白ブドウ】
・マカベオ
・ペドロヒメネス
など
《プリオラートワインの特徴》
・赤ワインが中心で、スペインにしては珍しくガルナッチャティンタやカリニェナといったフランス品種を主体にブレンドして造られることが多いです。
・急斜面の畑で日較差(昼夜の温度差)も大きく、日照量も多いため凝縮した旨味を持ったワインが生まれます。
主要DO
リベラ・デル・デュエロ
《プロフィール》
最も有力なDOと言えます。1980年代まではボデガス・ベガ・シシリアという生産者が孤高の存在でしたが、ぺスケラを代表とする有名生産者も増え、スペインを表する赤ワインの生産地となりました。
《ワインのタイプ》
・赤・ロゼ
《主要品種》
【黒ブドウ】
・テンプラニーリョ
など。
※テンプラニーリョはこの産地では
【ティント・フィノ】
【ティンタ・デル・パイス】
【ティンタ・デ・トロ】
とも呼ばれます。
《リベラ・デル・デュエロのワインの特徴》
・やはり赤ワインが有名で、赤ワインはテンプラニーリョを75%以上使わなくてはいけませんが、100%使う場合が8割程度です。
・夏と冬の温度差が大きいという厳しい生育環境から生まれるブドウからトラディショナル方式造られるワインは、頑強で凝縮感のある味わいです。
カバ
「わじを呼んだがぁ~」
おぉ!イタリアの先生お久しぶりです!!
呼んでませんよ(笑)
発音が同じという事を私達に伝えようとしてくれたのですね!!
《プロフィール》
スペインを代表するスパークリングワインで、シャンパーニュと同じ【トラディショナル方式】で造られます。値段の割に品質も良いのでとても親しみやすいですね。
《ワインのタイプ》
・白orロゼのスパークリングワインのみ。
《主要品種》
【3つ】の主要品種があります。
いずれも白ブドウです。
1、チャレッロ
キレの良い酸味が特徴です。
2、マカベオ
フルーティさと爽やかさを持ちます。
3、パレリャーダ
花のような香りをワインに与えます。
※その他に、シャルドネ、ピノノワール、ガルナッチャティンタなども認められています。
《生産地域》
・カタルーニャ州、ナバーラ州、ラ・リオハ州など複数の州にまたがるDOですが、その生産量の95%はカタルーニャ州に集中しています。
《カバの特徴》
・主要3品種をブレンドして造られることの多いカバですが、フレッシュでキレの良いチャレッロ100%のものや、シャルドネやピノノワールを使用したカバも造られるようになりました。
・熟成期間の長いレゼルバやグランレゼルバクラスの上質カバも増えています。
「試験なら熟成期間の数値ばじぶんでじらべろ~。」
・どの価格帯のカバもコスパ良しです!!
リアス・バイシャス
《プロフィール》
赤ワインで有名なスペインですが、白ブドウのアルバリーリョから造られる上質なンは、スペインで最も上質な白ワインの産地として有名です。
《ワインのタイプ》
・白ワインで有名な産地ですが、赤・スパークリングワインも認められています。
《主要品種》
・アルバリーリョが96%程度で圧倒的です。
《リアス・バイシャスのワインの特徴》
アルバリーリョから造られるワインは白い花や青りんご、柑橘フルーツを思わせるフルーティな香りを持ち、キレの良い酸もあります。
「魚介との相性も良く「海のワイン」とも呼ばれ、アメリカなどでも人気が高い。」
ラ・マンチャ
《プロフィール》
ブドウ栽培面積約16万ヘクタールで単一原産地呼称として世界最大の産地です。
《ワインのタイプ》
・赤・ロゼ・白・スパークリング
《主要品種》
【白ブドウ】
・アイレン
など。
【黒ブドウ】
・テンプラニーリョ
「ここではセンシベルと呼ばれる。」
《ラ・マンチャのワインの特徴》
・日照量が多いためしっかりと熟したブドウが大量に収穫されます。そのためリーズナブルでクオリティーの高いワインが生まれます。
・白・赤共に酸は控えめでまろやかでボディーのある味わいです。
・広大なラ・マンチャの中にはその品質の高さを認められ、ビノス・デ・パゴを認定された生産者も多く存在します。
シェリー
スペイン南部で造られる酒精強化ワインです。特殊なワインのため後日様々なワインのところでくわしく解説します。
2、スペインの
有名ワイン
それでは具体的にいくつかスペインの有名ワインを紹介します。
【ウニコ】
リベラ・デル・デュエロのところで少し登場した生産者、ベガ・シシリアが造り出すスペイン最高峰の赤ワインです。テンプラニーリョにカベルネソーヴィニョンをブレンドし、10年以上の長期熟成を経たワインで、ブドウの状態の良い年だけ生産されます。
濃密でありながら上品で舌の上を抵抗なく流れる味わいは、誰にも真似できない唯一無二の味わいを表現しています。
【ピングス】
サンテミリオンで修業したピーターシセック氏がリベラ・デル・デュエロで造り出す最上級のワインで、パーカーポイント100点を獲得したことで一躍有名になりました。
複雑に重なる様々な香りそして味わい。滑らかなタンニンを持ち充実した長い余韻はスペインを代表する銘柄と言えます。
【Ψ プシー】
ピーターシセックが手掛けるお手頃上質赤ワインです。
ピングスの片鱗を感じたい方はお試しください。
【レルミータ】
リオハを飛び出し、ボルドーそしてカリフォルニアで修業後、プリオラートで改革を起こした4人組の1人アルバロ・パランシオスが手掛ける赤ワインです。
ガルナッチャティンタから造られ、濃厚さの中に繊細さも備えられており、素晴らしいバランスを持ったワインに仕上がっています。
【ペスケラ】
リベラ・デル・デュエロの有名生産者アレバンドロ・フェルナンデスが手掛ける赤ワインで、ロバート・パーカーに「スペインのペトリュス」と評価されブレイクしました。
上記の3つと比べて手頃ですから試しやすいです。
◆まとめ◆
・【リオハ】はスペイン最初のDOCaでテンプラニーリョ主体の赤ワインで有名。
・【プリオラート】は急成長を遂げた2番目のDOCaでガルナッチャティンタ、カリニェナ主体の赤ワインで有名。
・DOでは
1、上質な赤ワインで有名な【リベラ・デル・デュエロ】
2、コスパ抜群のスパークリングワインを生む【カバ】
3、上質白ワインで有名な【リアス・バイシャス】
4、世界最大栽培面積の【ラ・マンチャ】
5、酒精強化ワインの【シェリー】
が有名。
・有名ワインは、
【ウニコ】
【ピングス】
【レルミータ】
【ペスケラ】
など。
以上です。
スペインにもやはり興味深いワインがたくさんありましたね。
ヴィノス・デ・パゴなんかはとても希少性高いですから是非とも試してみたいですね!!
一期一会のワインをこれからもお楽しみください。
スペインの先生ともこれで一旦お別れですね。
ありがとうございました!!
「お前たちの挑戦は終わらない・・。強く生きよ・・私はいつもお前を見ているぞ。」
深い愛を心に刻み込んだ先生の言葉。
確かに受け止めましたよ。
これからもますますよろしくお願いします。
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