イタリアのスパークリングワインの代表格。
口コミ内容(vinica)を見る限り、個人的解釈ではありますが同価格帯のシャンパーニュよりも満足度は高い印象。
唸るような深みこそ無いものの、適度な深みとキレの良さを両立したバランスの良さは好評で、コスパを褒める口コミも少なくありませんでした。
やはり歴史ある優良生産者は安定感があり、安心して選べるという印象です。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》フェッラーリ ブリュット
《価格》
【3300前後】
《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 イタリア>トレンティーノ アルト アディジェ州
《生産者》 カンティーネ フェッラーリ
フェッラーリはトレンティーノ アルト アディジェ州のワイナリーで、イタリアを代表するスパークリングワイン生産者。
創業者であるジュリオ フェッラーリ氏は、1902年にフランスから持ち込んだシャルドネでイタリアで初のスプマンテを造ったパイオニア。
シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵(メトードクラシコ)でスプマンテを製造したことが始まりで、4年後の万博で早くも金賞を獲得。
1952年にはフェッラーリ氏の信条と共にルネッリ家に継承され、2021年現在イタリアを代表する生産者の地位を確立しています。
そんなフェッラーリの実績は以下の通りです。
- イタリア大統領官邸や大使館の公式晩餐会でサーヴされる。
- イタリアを代表する権威あるガイドブック「ガンベロ ロッソ」で最高賞であるトレビッキエリを驚異の16回獲得。(2021現在)
- F1の表彰式で使用される公式スパークリングワインに、2021年から3年間の契約を結ぶ。
- ここで紹介している看板銘柄「フェッラーリ ブリュット」は「シャンパーニュ&スパークリングワインワールド チャンピオンシップ2016」で世界No.1ブラン・ド・ブランに選出。 ※ちなみに車のメーカーであるフェラーリとは関係がなく、たまたま名前が似ているのですね。
《味わいの特徴》
フルーティでキレが良く
コクもあるバランス型
このワインの特徴は、適度なボリューム感のある果実味を生き生きとした酸が引き締めるスッキリとした味わいをベースに、トーストのニュアンスや旨味も加わることで深みも感じられ、全体のバランス感覚に優れているところです。
【外観】
輝きのあるレモンゴールド
豊かで細かなな泡立ち
【香り】
熟したリンゴなどの果実の香りに柑橘類の爽やかさ、白い花やトーストのニュアンスも加わります。
【味わい】
青リンゴや柑橘類のフレッシュな果実味は、豊かな発泡性と相まって軽快な飲み口。生き生きとした酸味はキレの良い味わいを表現しますが、ほのかに加わるトースト香や、熟した果実の味わいは後口に厚みを与えており、心地よい果実の風味を残した余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■栽培環境■
畑はトレントの山々の標高の高い斜面にあり、昼夜の寒暖差が大きい環境では、豊富な酸と香りを持ったブドウが育ちます。
■自然派農法■
農薬や化学肥料は使用せず、緑草肥料を使用。また花や昆虫も畑の大切な要素だと考えています。
土地の天然酵母など様々な微生物の働きが加わった土壌は、健全で成分豊かな状態になり、ピュアで味わい深いワインを産む要因の一つになっています。
■ブラン ド ブラン■
ブラン ド ブラン=白の白
を意味しており、つまり白ブドウだけで造られるスパークリングワインで、スッキリとした上品な味わいを生む特徴があります。
※反対にピノノワールなど黒ブドウだけで造られるスパークリングワインはブラン ド ノワール(黒の白)。
厚みがありボリューム感ある味わいを生む特徴があります。
■瓶内二次発酵■
最も手間やコストは掛かりますが、キメ細かな泡や深みのある味わいを生むなど、上質なスパークリングワインが生まれるトラディショナル方式(瓶内二次発酵)で造られており、これはシャンパーニュと同じ製法です。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
よく冷やせば酸味が際立ち引き締まった印象。爽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば酸味が少し落ち着き穏やかな印象。甘味、旨味が感じ取りやすく風味豊かな味わいになります。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
飲み頃は購入後1年以内
複数年のブドウから造られたワインをブレンドして造られるため、ヴィンテージはありません。
飲み頃のタイミングで出荷されるフレッシュなスパークリングワインですから、販売している時が飲み頃と言えます。
生き生きとした味わいを楽しむには、購入後はなるべく早く飲む事をおすすめしますから、常温で長期間放置されているようなお店では購入は控えた方が良いでしょう。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
美しい泡立ちを見れますし、空気に触れる面積も少ないため炭酸が抜けにくいと同時に、温度も上がりにくく設計されています。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
カプレーゼ
天ぷら各種をレモンと塩で
アサリの白ワイン蒸し
など、比較的繊細な味わいの料理によく合いますが、爽快な発泡性は味わいをスッキリさせる効果もあるため、強い味わいの料理にも無難に適応します。
また、天ぷらのように【サクッ】とした食感の料理には【シュワツ】としたスパークリングワインはよく合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的なネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
香り、適度な厚みとキレのある味わい、そして価格面も含め絶妙なバランスを持っているね。
このレベルのブランドブランがこの価格。凄いと言わざるを得ないだろう。。。
一口飲んで直感的に美味しい!♪柑橘系の爽やかな芳香、雑味なく後口の深みのある味わいもありバランスが良いですね。シャンパンを除くスパークリングでは、これが一番美味しい!!
期待通り美味しい♪暑くて喉がカラカラ状態のところにキンキンに冷えたフェッラーリ。クゥ~~~ッときて、リンゴの芳香が広がる癒し系の味わい。ちょっと贅沢な気分を味わえる素敵なワイン♪
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 40%
普通 57%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
とても安心感、そして安定感のある銘柄という印象です。
上級シャンパーニュのような奥深さはなく、感動的コメントは稀ですが否定的コメントも見る限りゼロ。
適度な深みと上品さのあるバランス良い味わいで、その価格も考慮すると納得、あるいは満足しているコメントが多い銘柄でした。
ちょっと変わった味わいや珍しい銘柄を求める場合にはおすすめしませんが、イタリアの定番辛口スパークリングとして、やはり押さえておきたい銘柄だと感じる結果となりました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
フェッラーリ ブリュットは
【価格】
3300前後
【味】
適度なボリューム感のある果実味を生き生きとした酸が引き締めるスッキリとした味わいをベースに、トーストのニュアンスや旨味も加わることで深みも感じられ、全体のバランス感覚に優れている。
【飲み頃】
購入後1年以内
※飲み頃のタイミングで出荷されますから、販売している時が飲み頃。
【口コミ】
上級シャンパーニュのような奥深さはなく、感動的コメントは稀だが否定的コメントも見る限りゼロ。
適度な深みと上品さのあるバランス良い味わいで、その価格も考慮すると納得、あるいは満足しているコメントが多い。
以上です。
フェッラーリのバランス良い味わいのイメージは広がりましたでしょうか。
私も含めて納得の品質と感じる方が大半で安心感もありますから、まだ飲んだ事が無い方は、一度は試してみても良いかもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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