ドイツのグラウブルグンダー(ピノグリ)で最もおすすめ。
1000円台の手軽なワインで際立つ個性は無くとも、クリーンでバランス良い味わいへの口コミ満足度は高く、知っておくべき辛口白だと感じました。
自身が求める味わいよりも消費者が求める味わいを考える柔軟さがある生産者で、更なる活躍も期待できる優良生産者だと感じています。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》カール ファフマン グラウブルグンダー トロッケン
《価格》
【1500前後】
《ブドウ品種》グラウブルグンダー(ピノグリ)
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 やや辛口
《産地》 ドイツ>ファルツ
《生産者》 カール ファフマン
カール ファフマンはファルツの優良生産者。 1955年にカール ファフマン氏が設立し、2022年現在カール氏の息子ヘルムート氏と孫のマルクス氏に引き継がれています。
3代目のマルクス氏は、自身の目指すワインを追求し飲み手に理解してもらうのではなく、飲み手の求める味わいに耳を傾け、共に味わいを作り上げたいと考えています。 ワイン界でのカールファフマンへの評価は高く、その実績は以下の通りです。
・ドイツのグルメ誌「ファインシュメッカー2014」でドイツNo.1生産者に選出
・ドイツのワイン誌「ゴーミヨ2017」で3つ房評価
・ドイツ農業協会からトップ100の生産者中の29位に選出
《味わいの特徴》
爽やかでクリーン
甘味・酸味・ミネラルの
バランスが良い
【外観】
淡いレモンゴールド
【香り】
レモンなどの柑橘類や青リンゴのような爽やかさに、白桃や洋ナシのフルーティーな果実香が適度に広がり、白い花の華やかさやハーブの清涼感も垣間見えます。
【味わい】
ピュアで瑞々しく清潔感のある果実味は、ほんのり甘味が感じられるミデアムボディの飲み口。ふくらみのある味わいをキレのある酸や凛としたミネラルが引き締める上品さがあり、少しの塩気や苦味も味わいに幅を持たせるバランス良い味わいです。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種と気候条件■
使用されるグラウブルグンダー(ピノグリ)は、グレープフルーツや南国果実の香りを持ち、酸は穏やかで豊かなボディーを持ったワインを生む傾向。
とは言え、冷涼なドイツの気候条件では熟したニュアンスは抑えられ、ふくよかさを残しつつスッキリとした酸味や凛としたミネラルを持ったワインが生まれます。
■ステンレスタンク発酵■
発酵はステンレスタンクを使用しており、当然樽の風味は付きません。
密閉性が高く酸化防止効果があり余計な香りも付かないため、ブドウのピュアな果実感がストレートに反映されるのがステンレスタンクの特徴。
また、樽と違って買い替えるなどのコストも掛からず、価格が抑えられるのもステンレスタンクの特徴です。
■人口的に培養された酵母■
アルコール発酵は土地の天然酵母の働きを待つ生産者も多いですが、人工的に培養された酵母を使用します。
これは、よりクリーンな発酵を行うためで、安定して健全なワインが誕生します。
■最新のボトリングシステム■
酸化を防ぎ、よりピュアでフレッシュな品質を維持するため以下の工程を行います。
・オゾン水でボトルを洗浄することでボトル内の空気をキレイにし、雑菌の繁殖を防ぐ。
・ワインをボトリングする時に二酸化炭素も注入することで酸化を防ぐ。
《飲む時の適正温度》
【5℃~10℃】
よく冷やせば酸味が際立ちキレの良い飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、フルーティな風味の広がりが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2~5年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【小ぶりor中庸で膨らみのあるグラス】
温度が上がりにくい小ぶりのグラスで飲めば、軽快で上品な味わいが楽しめます。
温度が上がりやすく香りも取りやすい膨らみのあるグラスで飲めば、広がりある味わいが楽しめます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
バーニャカウダー
ボンゴレビアンコ
など、サッパリ系から適度にコクのある料理まで幅広く適応し、料理に寄り添ってくれます。
生産者は「リラックスした夜にビストロ料理」がおすすめだと話しています。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
濃くも薄くもなく、中庸で無難なワインかな。
【良い口コミ】
スッキリとした印象の果実香と飲み口。甘口ドイツワインのニュアンスを残しつつ、甘味だけを抜いたような爽やかな飲み口。辛口ドイツワインも美味しいですね!♪
ピノグリらしい肉厚さとドイツらしい凛としたミネラルや酸が見事な一体感。野菜から肉料理まで何でも適応しそうな味わいも魅力的で、1000円台のワインとしては素晴らしい完成度ではないでしょうか。
何が際立つということはありませんが、まろやかな飲み口でピノグリらしさも垣間見えます。どんな料理にもマッチしそうです。
ほんのり甘味がありつつキレの良い味。中華とのペアリングも良くて、コスパ的には大満足です♪
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 7%
美味しい 25%
普通 68%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
口コミ量こそ少なく知名度はそれほど高くないようですが、好印象を持った方がとても多い銘柄でした。
特筆するような深みは無く普通評価が最も多いワインですが、バランス良い味わいと塩気を感じるようなミネラル感もあり、価格も考慮すれば満足度はとても高い傾向です。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
カール ファフマン グラウブルグンダー トロッケンは
【価格】
1500前後
【味】
フレッシュで爽やかな香り。ピュアで瑞々しく清潔感のある果実味は、ほんのり甘味が感じられるミデアムボディの飲み口。
ふくらみのある味わいをキレのある酸や凛としたミネラルが引き締める上品さがあり、少しの塩気や苦味も味わいに幅を持たせるバランス良い味わい。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~5年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
口コミ量こそ少ないが、好印象を持った方がとても多い銘柄。
特筆するような深みは無く普通評価が最も多いワインだが、バランス良い味わいと塩気を感じるようなミネラル感もあり、価格も考慮すれば満足度はとても高い傾向。
以上です。
ドイツの白といえば甘味のあるリースリングが有名ですが、辛口のグラウブルグンダーもおもしろい選択肢になるのではないでしょうか。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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