ニュージーランドのピノノワールでトップクラスに口コミ満足度が高いと感じた銘柄。
客観的で個人的な解釈ではありますが、デルタピノノワールと並んで非常に好評で、ブルゴーニュ寄りの味わいと価格の手軽さでも人気を集めている印象です。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》マーティンボロー ヴィンヤード テ テラ ピノノワール
《価格と基本情報》
【2600前後】
《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 やや辛口
《産地》 ニュージーランド>マーティンボロー
《生産者》 マーティンボロー ヴィンヤード
マーティンボロー ヴィンヤードはニュージーランドのピノノワールを世界に知らしめた先駆けです。
国によるマーティンボローの土壌調査を担当したデレック ミルヌ博士によって1980年にマーティンボローに設立され、その調査ではブルゴーニュのテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)があることが認められました。
様々な品種のワイン造りを行いますが中でもピノノワールへの評価は高く、1997年のインターナショナル ワイン チャレンジにて、世界で最高のピノ ノワールに贈られるプシャール フィンレイソン トロフィーを獲得する実績も残しています。
《味わいの特徴》
ふくよかさと上品さ
複雑性を持ち合わせた
バランス型コスパピノ
【外観】
ガーネットを帯びた淡めのルビーレッド
【香り】
ラズベリーやイチゴの甘酸っぱさにブラックチェリーやカシスのフルーティーなニュアンス。スミレの華やかさ、カカオ、紅茶、スパイスの風味も加わり、複雑でエレガントな香りが広がります。
【味わい】
ほんのり甘味のある果実味は、穏やかできめ細かなタンニンと相まって優しい飲み口。涼しげな酸が上品に味わいをまとめるバランスも良く、果実、スパイス、カカオなど複雑な風味と旨味を残した余韻が続きます。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
ピノノワールは男性的な力強さよりも、繊細で上品な女性的ニュアンスを持っています。
そして土地の個性を反映しやすい特徴もあり、大地の恵みを感じさせる滋味深いニュアンスを持ったワインを生むことも特徴的です。
■栽培環境■
ブドウ畑があるマーティンボローはブルゴーニュと似た自然環境があり、ピノノワールに最適と言われます。
冷涼で雨が少なく水はけの良い土壌があることなどがその一例で、ブルゴーニュにも共通する上品な酸や出汁の効いたような旨味が感じられるワインが生まれます。
■収量制限■
剪定や間引きなどで収穫量はあえて抑えます。
残された良質なブドウに成分が集中することでエキス感あるワインが生まれます。
また、丁寧な手摘み収穫や選果を行っており、より雑味の無いピュアなワインになります。
■樽熟成■
天然酵母で発酵を終えたワインは樽で7ヶ月間熟成されます。
樽の風味が反映しやすい新樽の使用比率は15%で、ブドウの繊細なニュアンスを覆い隠さない程度の樽の風味が反映されます。
《飲む時の適正温度》
【14℃~20℃】
少し冷やし気味にすれば酸味が際立ち上品な飲み口になります。
温度を上げるほど酸は穏やかに感じられ、果実や樽の風味の広がりある味わいを楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2~15年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【バルーン型ブルゴーニュグラス】
香りが取りやすく甘味を感じやすいように設計された、バルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
ポークグリル
鴨鍋
など、適度にコクのある料理や野性味のある味わいを持った素材との相性が良いでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
ニュージーランドのリシュブールとかいう人もいるみたいだけど、それは言い過ぎでは?美味しいワインではありますよ。
ピノにしてはしっかり目の味で、若干甘味が強いかな。美味しいとは思うけど、個人的にはナチュラルな広域ブルゴーニュピノの方が好みです。
【良い口コミ】
上級ブルゴーニュのピノっぽい雰囲気がありつつお手軽な価格!!これはアリですね♪
2003VTは17年の熟成で紅茶や枯葉を思わせる落ち着いたニュアンスに。スケール感は無くても、手軽に楽しめる古酒としては満足できます。
ニューワールド系の柔らかな甘味を伴った果実味がありつつ、ブルゴーニュのような涼しげな酸もある。透明感のある味わいは和食との相性も良く、好印象を残しました。
香りだけでまず魅了され、滋味深く落ち着きある上品な味わいに頷く。翌日はさらにマイルドになり、妖艶さが増してきましたよ♪♥
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 47%
普通 50%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
全体的にとても満足度が高い印象を持ちました。
ピノノワールらしい綺麗な酸や上品な果実味、そして落ち葉や腐葉土を思わせるニュアンスも感じられ、ややブルゴーニュ寄りのエレガントさが感じられる傾向。
否定的なコメントもほとんど無く、コスパを含めて非常に満足している方がとても多い銘柄でした。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
マーティンボロー ヴィンヤード テ テラ ピノノワールは
【価格】
2600前後
【味】
複雑でエレガントな芳香。
ほんのり甘味のある果実味は、穏やかできめ細かなタンニンと相まって優しい飲み口。
涼しげな酸が上品に味わいをまとめるバランスも良く、果実、スパイス、カカオなど複雑な風味と旨味を残した余韻が続く。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
全体的にとても満足度が高い印象。
ピノノワールらしい綺麗な酸や上品な果実味、そして落ち葉や腐葉土を思わせるニュアンスも感じられ、ややブルゴーニュ寄りのエレガントさが感じられる傾向。
否定的なコメントもほとんど無く、コスパを含めて非常に満足している方がとても多い銘柄。
以上です。
ピノノワールは好きだけど、美味しいピノは高すぎると思っている方に提案したい銘柄でした。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント