ブライ・コート・ド・ボルドー。
ピンとこない方も多いのではないでしょうか。
簡単に言うと、ガロンヌ川を挟んでメドックの対岸で、サンテミリオンやポムロールの北西です。
これ、ある程度知識のある方じゃないと、何のこっちゃ。ですね。
独特画像を失礼します。
ブライは・・。なんと書いてありませんが、オー・メドックの対岸でコート・ド・ブールを取り囲むように存在します。
まあ、そんな豆知識はさておき、このブライ・コート・ド・ボルドーでは比較的カジュアルなワインが造られますが、ちょっと気になるワインを見つけました。
飲まれた方の評価も、まあまあ良いという事ですから紹介してみようと思ったわけです。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 シャトー メイヌ ヴァレ プルミエ―ル
《価格》
【2291円】
《ブドウ品種》
・メルロー主体
・カベルネフラン
・マルベック
《ボディ》ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー>ブライ・コート・ド・ボルドー
《生産者》シャトー・メイヌ・ヴァレ
《特徴》
複雑な香りとやさしい風味
ほどよい強さのバランス型
このワインの特徴を【2つ】挙げます。
1、複雑で心地よい香り
メルロー主体という事でベリー系果実やカシスの香りが豊かで、カベルネフランによる森の下草のような落ち着いた印象の香りもあります。
そして樽由来の芳ばしい香りも加わり、ボルドーらしい複雑で心地よい香りが感じられます。
2、やさしくバランスの良いあじわい
メルローを主体で造られたこのワインは、とても口当たりやさしい印象で、タンニンも酸味も柔らかで穏やかな印象。果実味もほどよい強さで全体のバランス良さを感じさせる品質です。
2000円台のワインという事で、格付けワインのような凝縮感や奥深さはありませんが、ボルドーらしさを感じられるコスパワインと言えるでしょう。
【外観】
深いガーネット色
【香り】
ベリー系果実やカシス、プルーンなどの果実香に、森の下草やドライフルーツなどの落ち着きある香りで、樽に由来するスモーキーなニュアンスも感じられます。
【味わい】
まろやかでほどよい果実の味わいが広がり、タンニンは角が取れやさしい印象でコクを感じ、ほど良い酸味は味わいをまとめた後、心地よい余韻があります。
※熟成度合いによっても香り・味わいは変わるため、平均的な風味の指標にしてもらえると良いでしょう。
《飲む時の適正温度》
【14℃~18℃】
少し低めの温度にすれば、酸味が際立ち軽快な飲み口が楽しめますし、高めの温度にすれば、甘味・コクを感じやすく広がる風味を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~10年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
一般的にボルドー赤ワインのヴィンテージチャートは以下の通りです。
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなります。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 2
2014年 4
2015年 5
2016年 5
2017年 4
《適正グラス》
【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
トマトのブルスケッタ
焼き鳥各種
など、弱くもなく強くもないコクのある味わいの料理と合わせる事で、バランスの良い風味の広がりを体感できるマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
手頃な価格でバランスの良い味わいですから、日常消費用にも使えるワインではないかと思います。
濃厚なワインではなく、全体の調和のとれたやさしい味わいですから、比較的どんな料理にも合わせやすい柔軟さがあると考えます。
気の許せる仲間たちとの気軽なパーティなどでも、このくらいのレベルのワインがあっても場面が盛り上がりそうですね。
ちょっと厚めのグラスで、グラスチン乾杯でもしながら楽しんでみてはいかがでしょうか。
《こんな場合には不適切!?》
そこそこ美味しいところが良さで、奥深いワインではありません。
特に上質で奥深い料理には、このワインは負けてしまい薄っぺらく感じてしまうでしょう。
また、果実の風味が豊かなニューワールド系のワインが好みの方にも薄く感じてしまうでしょうね。
ボルドーのこの価格帯のワインは、果実味はあまり濃くないものが多いです。
カリフォルニア、アルゼンチン、チリ、南フランス、南イタリアのような温暖な産地には、この価格帯でも果実味の濃いワインがたくさんあります。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「個人的にボルドーはあまり得意ではありませんが、このワインは美味しいですね。果実味は中程度でタンニン滑らか、2010は落ち着いた雰囲気でアルコールの高さも感じさせず、良いワインだと思います。」
「赤茶褐色の熟成を感じさせる色。チョコレートや樽の香りがします。飲み口はライト~ミディアムで青いトマトのような酸味で少し飲みにくい。バシャバシャ振って1時間。葉巻に紅茶、やさしいタンニンで旨味もほど良く全体のバランスが良くなりました。この2009は2日目3日目も楽しめました。」
「成城石井で購入した2011。美しいガーネット色で一口飲んだ後感じるドライフラワーの香り。甘味は少ない印象でドライな飲み口は食事と合わせやすい。強すぎず弱すぎない味わいでコスパ良しです。」
【悪い口コミ】
「こんなもんかなって感じ。香りは良かったのですがすぐに消えてしまいましたね。値段も考えれば相応かと思える飲みやすさですが、2014は私の好みではない。」
「2010は予想以上に早く開きました。でも深さが無いですね。飲めなくはないがこんなものですかね。」
「ドライフルーツ、ドライフラワーの香りがあります。1時間放置でちょっと良くなってきました。2009は澱が多いですから注意ですね。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 0%
美味しい 37%
普通 60%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
価格もそこそこ値打ちなので、その価格にしてはまあまあ美味しいくらいの評価の方が多かった印象です。
以上です。
安くもなきゃ、高くもない。
濃くもなく、薄くもない。
美味しすぎることもなければ、不味くもない。
買いたいようで、買いたくない。
・・・。
あ!!
買いたくないようで、買ってみたい。
でした(笑)
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
コメント