「1000円台程度の手頃な価格で、フレッシュでフルーティーな飲みやすい白ワインありませんか?」
そう聞かれたら提案したいワイン。
ブルゴーニュの有力ネゴシアン(自社で畑を所有せず、ブドウ又はワインを仕入れて製造するタイプの生産者)で、多くの航空会社や星付きの有名レストランでもオンリストされる生産者。
そんな生産者の造るシャブリは非常に手頃で、飲んだ方々の評価も好感度の高い傾向がありましたので紹介する事にしました。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 アントワーヌ シャトレ シャブリ
《価格》
【1600~2300円】
《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ブルゴーニュ>シャブリ
《生産者》 アントワーヌ・シャトレ
《特徴》
果実味主体で適度なボリューム
心地よい飲み口
【外観】
グリーンがかった淡いレモンイエロー
【香り】
柑橘類のフレッシュな香りに、リンゴ・白桃・パイナップルなどのフルーティな果実香も感じられます。
【味わい】
グレープフルーツなどの爽やかな果実味に加え、ほのかに蜜を感じさせる甘味も感じられます。
ほどよい酸味は味わいをまとめ、軽やかな余韻があります。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
よく冷やせば酸味が際立ち軽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば、フルーティで豊かな風味が広がる飲み口を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から1年~5年
若いうちの生き生きとした風味を楽しむワインで、長く熟成させてしまうと風味は弱まりどこか枯れた印象のワインになってしまうでしょう。
《適正グラス》
【小ぶりorふくらみのあるグラス】
温度が上がりにくいように設計された小ぶりのグラスで飲めば、軽快で上品な味わいが楽しめます。
少し温度を上げることで広がる風味を楽しみたい時は、香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
カマンベールチーズフライをレモンと塩で
など、比較的繊細な味わいから程良いコクを持つ料理に合わせると良いでしょう。フルーティでほどよい酸味を持ったこのワインは、料理の味わいを引き立て寄り添ってくれるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
【フルーティなワインが好きな方】
シャブリにしては果実味豊かなワインで、飲みやすいフルーティなワインが好きな方にはおすすめですね。
【気軽な場面で】
特にワインに興味のない仲間との気軽なパーティーなどの席では、品格溢れる高級ワインよりも、このようなカジュアルなワインの方が良い場合もあります。
割れてもショックが少ない厚めのグラスで乾杯でもしながら楽しんではいかがでしょうか。
ほどよいボリューム感のあるこのワインは、繊細な料理からほどよいコクを持った料理まで幅広く寄り添ってくれるような親しみやすさがあります。
《こんな場合には不適切!?》
【ジューシーなワインが飲みたい時】
シャブリの中では果実味豊かな方ですが、カリフォルニアや南フランスなどの温暖な産地の、ジューシー果実味を持ったワインほどのパワーはありません。
そのようなワインが好みの方には、厚みや甘味が足りず物足りなく感じるでしょう。
【上質な場面や料理に合わせる時】
接待や特別な記念日などの場面で、天然とらふぐ、鮑(あわび)、和牛など上質な素材を使ったような料理に合わせるのであれば、奥深い味わいを持った品格あるワインを選んだ方が良いでしょう。
もしこのワインを選んでしまうと、口の中で上質とカジュアルが出会い、ミスマッチが起こるでしょう。
このワインの良さはカジュアルで心地よく親しみやすい品質にあり、日常的な気軽な場面や料理に向いているのですね。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「最初の一口はそこそこの印象でしたが、温度が上がって開いた香りと味わいはなかなかいいですね。」
「キリリと酸とミネラルというよりは、フルーティな風味に蜜も感じる穏やかな印象で好みのシャルドネですね。」
「甘すぎる事も辛すぎる事も旨すぎる事もない。(笑)心地よい飲み口で良質なワインだと思います。」
【悪い口コミ】
「8年熟成のこのワインはフレッシュさが抜けてしまった印象。早く飲むべきでした。」
「甘味を感じる柑橘系果実の風味に酸味も感じますが、好みではありません。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 0%
美味しい 43%
普通 50%
良くない 7%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
親しみやすさを感じさせるフルーティな品質である事が伝わってくる口コミが多く、価格も考えればまあ良いのでは?と、感じている人が多い傾向です。
平均的なシャブリに比べると酸やミネラルはやや弱く、その代わり心地よい果実味が感じられるシャブリで、キリリと爽やかなワインが好みの方にはあまり合わず、ほどよいフルーティさを好む方におすすめできるようなコスパワインではないかと考えます。
以上です。
このワインは日常消費用白ワインの候補にしても良さそうですね。
奥深く品格あるワインは、特別な日や特別上質な料理に合わせるワインとして力を発揮します。
しかし、普段家に帰ってジャージに着替えて、軽い晩酌気分でカジュアルなチーズなどをつまみながら厚めのグラスで飲むワインであれば、品格あるワインよりもこのような軽快で飲みやすいワインが合う事もよくあります。
動物園に行ってライオンの勇壮さや、象のスケール感を楽しむのもいいですが、家に帰った時はかわいい犬や猫あるいはインコくらいが丁度いいですね。
このワインはそんなワインです。
家に帰ったらライオンや像はちょっと・・・
ですね(笑)
あなたにとってのかわいい日常消費型ワインが見つかる事を願っています。
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