ドメーヌ デュージェニー クロ ヴージョ

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メドック格付け第1級の中でも最も男性的と評されるワイン。

シャトー・ラトゥール

今回紹介するワインは、そんなボルドーを代表するラトゥールのオーナーが手掛けるワインです。

ファーストヴィンテージが2006という事で歴史は浅く、実際口にしている方は少なかったのですが、少ないながらレベルの高い飲み手の方の口コミ高評価は信憑性が高く、その畑や醸造スタッフのポテンシャルも考慮すると、紹介すべきワインだと感じました。

それでは簡単に経緯を紹介します。

・シャトー・ラトゥールのオーナーであるフランソワ・ピノ―氏はブルゴーニュの有力ドメーヌとして君臨していたルネ・アンジェル(2005年に当主が急死してしまい2004がラストヴィンテージ)の畑を購入。(なんと1300万ユーロで、ヴォーヌ・ロマネ過去最高額の取引)し、ラトゥールと同じくフレデリック・アンジェラ氏を総支配人として、2006年からドメーヌをスタートさせました。

・歴史は浅いもののブルゴーニュのテロワールに関する知識と経験豊富な現地スタッフを配置し、ラトゥール同様品質主義を徹底する事で年々洗練されたワインが生まれるようになります。
地元の生産者からは当初厳しい視線が注がれましたが、今では異色のブルゴーニュ生産者として、一目置かれるまでになりました。

 

ヴォーヌ・ロマネが主力の生産者ではありますが、クロ・ヴージョの品質も秀逸。異色のブルゴーニュ生産者の手掛けるワインは、本物を理解できる方が選ぶべきワインであり、またそのような方に贈るべきワインではないかと感じています。

 

《ワイン名》 ドメーヌ デュージェニー クロ ヴージョ

2016

《価格》

4万6万円
※ヴィンテージによって価格は変動します。

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>ヴージョ>クロ・ヴージョ
《生産者》  ドメーヌ デュージェニー

《特徴》

力強さと繊細さを両立した
品格溢れるグランクリュ

このワインの特徴は、クロ・ヴージョらしい重厚感を持ちながら洗練された繊細さを併せ持つ味わいで、長期熟成によって現れる妖艶な品質はグランクリュの品格を感じさせます。

そのようなワインが生まれる理由をいくつか挙げましょう。

・デュ―ジェニーの所有する畑は、「教皇の畑」と呼ばれる最上の区画です。

・土壌の成分を吸い上げる能力の高い事などで、上質な果実を実らせる樹齢60年の古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)による上質な果実が得られます。

ビオディナミ農法の実践により健全で成分豊かな土壌が育ち、土地の特性を豊かに反映したブドウが育ちます。

入念な選果、温度管理や区画別のブドウ管理など高性能で緻密な管理の出来る設備が充実し、ラトゥール同様に丁寧な発酵の実践により、雑味の無い洗練されたワインが生まれます。

・土地の個性を表現する事にもこだわるデュージェニー。
力強くもあり繊細さも表現したいクロ・ヴージョでは、ブドウの梗(実の付いた枝のような部分)も発酵させたワインもブレンドすることで、力強さと丸みを帯びた風味を表現しています。

・このように雑味無く成分豊かな品質は、熟成によって成分は溶け合い、なめらかで妖艶な風味を纏ったエレガンスを感じさせる品質に成長していきます。

 

【外観】
深みのあるルビーレッド
熟成が進むほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
カシスやブラックベリーなどの果実香は濃密で、スミレの華やかさにシナモンやホワイトペッパーなどのスパイスに、森林や土といった落ち着いたニュアンスも感じられます。

熟成するほど果実香は円熟を感じさせる甘やかさが現れ、ドライフラワーに土やなめし革といった熟成香も加わり複雑で妖艶なニュアンスが現れます。

【味わい】
凝縮感ある果実味は豊かで深いコクがあり、豊かなタンニンは骨格ある質感を表現すのものシルキーな舌触り。

洗練された美しい酸味は味わいをまとめ、複雑で優雅な風味を残した余韻が長く続きます。
熟成するほどさらに成分は溶け合い、全ての要素の調和が整った滑らかで旨味の広がる品質になり、気品溢れるエレガントさを持った妖艶な品質に成長していくでしょう。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
その充実した心地よい香りと味わいを感じるには、このくらいの温度帯が最も広がりある風味を楽しめるでしょう。

少し冷やし気味にすれば酸味が際立ち軽快さのある飲み口になりますし、温度を上げるほど酸は穏やかに感じられ、甘味や風味の広がりある味わいを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~30年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。

一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1990年 5
1991年 3
1992年 2
1993年 4
1994年 2
1995年 4
1996年 5
1997年 3
1998年 3
1999年 4
2000年 3
2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
豊かな香りと、力強くもあり繊細でもある優雅な味わいを持った秀逸なワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


天然うなぎのかば焼き


和牛ヒレステーキを赤ワインソースで

など、豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、複雑で深いワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で優雅な風味の広がる極上のマリアージュを楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

かなりピンポンイントですが、シャトー・ラトゥールが好きな方に贈ってみてはいかがでしょうか。

ラトゥールの要素を感じつつ、新しいブルゴーニュの世界観も体感できるような味わいは、ラトゥール好きの方にはたまらないプレゼントにもなり得そうです。

また、ラトゥール好きに限らず、上級ブルゴーニュを嗜むような方にはこのような異色のブルゴーニュピノは、非常に興味深くもあり、その味わいも含めて喜んでいただけるのではないかと思います。


《こんな場合には不適切!?》

ワインはお酒であり楽しむ事が一番大切だと思いますので、不適切な場合など本当は無いのかもしれませんが、まだワインの経験が浅い方にはこのワインのスケールを存分に感じるのは難しいかもしれません。

単純に美味し~でも十分に幸せですが、様々なワインを経験したり、知識をたくさん持ってから味わう上級ワインの味わいは、経験値や知識といった自らの脳が生み出す出汁的要素?も加わってより深く味わうことができるのではないかと思います。

でも・・

やっぱり楽しむ事が一番です(笑)

場面の雰囲気を悪くすることなく飲めれば良しとしましょう!!

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「加藤です。このワインは口コミが少なかった事にもよるかもしれませんが、マイナスイメージの口コミは見当たりませんでした。」

良い口コミ

「4年目の2011という事で若々しく、イチゴやラズベリーといったチャーミングさが際立つ印象ですが、品格も感じさせてくれるワインで、時間経過でハーブやスモーキーさも現れ変化を楽しむ事もできます。とても良いワインだと思います。」


「元シャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノー氏のドメーヌ。そして、ルネ・アンジェルの畑を継承している事を忘れてはいけない。9年熟成の2008は果実香にスパイス香に深い森林を思わせるような香りが複雑に融合しており秀逸。クロ・ヴージョとはこうだと言わんばかりの品質で、全ての要素が絶妙のバランスで表現されており余韻も心地よく長い。まさに至福の時間を楽しませてもらった。」


「14・15・16の飲み比べ。14はスパイシーで甘味・酸味は控えめ、タンニンしっかり。15は甘味は控え目で酸とタンニンは強めだけど余韻はやや弱い?。16は甘味と酸味が強めでタンニンは控え目で余韻は長い。ヴィンテージ毎に違った表情を見せてくれますが、どれにも共通するのは素晴らしい品質である事。」

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!    14%
美味しい     80%
普通        6%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

数少ない口コミでしたが、非常にワインの経験豊かな方々の信憑性の高い口コミがあり、そのような方々を満足させているという事で、かなりレベルの高いワインである事が伝わってきました。

 

以上です。

どうやらこのワイン、品質もどんどん向上しているようですが、価格も年々上昇している傾向があります。

既に高値のワインではありますが、近い将来非常に手が届きにくい超高額ワインになるかもしれませんので、今のうちに購入すべき!?ワインなのかもしれません。

あまり煽ってはいけませんね。

はい。私は明日の事さえ予測できない先見の目を持っていますので、全く信用しないでください。(笑)

 

あなただけのの好みの一本、忘れられない一本が見つかる事をお祈りしております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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