日常消費用のカリフォルニア赤の候補に持っておきたい銘柄。
カリフォルニアらしいリッチな果実味がありつつ、適度な酸や複雑さもありバランスが良く、2000円台のワインとしてはとても評判が良い銘柄だと感じました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ボーグル ヴィンヤーズ カベルネ ソーヴィニヨン
《価格と基本情報》
【2500前後】
《ブドウ品種》カベルネソーヴィニヨン
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 やや辛口
《産地》 アメリカ>カリフォルニア
《生産者》 ボーグル ヴィンヤーズ
ボーグル ヴィンヤーズは大規模生産によるコスパ、そして品質への評価が高いカリフォルニアのワイナリーです。 1800年代中頃からカリフォルニア州で農業を営む家系で、1968年からブドウの栽培に着手。当初は8haの土地から始まった畑は、現在(2020頃)770haにまで規模を拡大しました。
その規模を生かしてコスパの良いワインが造れる事に加え、どの品種を選んでもハズさない信頼も市場で獲得。
2019年にはワインエンスージアストで、アメリカン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤーを受賞する実績を残しています。
《味わいの特徴》
厚みのある果実味主体で
渋味、酸味、樽のバランス
にも優れる
【外観】
深みのある赤紫色
【香り】
カシスやブラックチェリーに、バニラやチョコレートのような樽のニュアンスも感じられます。
【味わい】
厚みのある果実は、しなやかなタンニン共に飲み応えのある飲み口を表現。適度な酸味が味わいを引き締めるバランスも良く、優しい果実味と樽の風味を残した余韻が楽しめます。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の特徴■
主体的に使用されるカベルネ ソーヴィニヨン濃厚で力強い味わいを生む品種。
渋味も酸も強く骨格ある味わいを生む傾向ですが、カリフォルニアの温暖さもありフランスなどと比較すると果実感が強く、渋味や酸はやや穏やかなワインが生まれます。
■産地の特徴■
使用されるブドウの栽培エリアはクラークスバーグ。
豊富な日照と温暖な気候はブドウの熟度を高め豊潤な果実味を。また冷涼な西風や東の川から流れる冷たい川の影響でブドウは綺麗な酸も持ちあわせるようになり、濃厚でジューシーかつ引き締める酸もあるバランスの良い味わいが生まれます。
■サスティナブル農法の推進■
ブドウは自社畑以外にも契約農家からも購入しています。
その契約農家にはサスティナブル農法の認証取得支援を行っており、認証された農家のブドウは購入単価を上げて買い取る仕組みにしています。
なるべく農薬や化学肥料を使わず、自然に配慮したサスティナブル農法により、土地の天然酵母など様々な微生物などの働きが加わった健全で成分豊かな土壌が育まれ、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。
■樽熟成■
発酵を終えたワインはアメリカンオークで12ヶ月熟成されます。
使用する樽は古樽で、樽香が強く出る新樽を使わない事でブドウの風味と適度な樽の香りのバランスが保たれます。
《飲む時の適正温度》
【12℃~18℃】
低めの温度にすれば引き締まった印象になり、フルーティーで上品な飲み口を楽しめます。
温度を上げるほど穏やかな印象になり、ジューシーな甘味や樽の風味の広がりある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~6年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
参考までに、近年のカリフォルニア赤のヴィンテージチャートも載せておきます。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2015年 3
2016年 4
2017年 4
2018年 4
2019年 4
《適正グラス》
【大ぶりのグラス】
香りが取りやすく温度も上昇しやすい大ぶりのグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
牛すき焼き
ラザニア
ジューシで厚みのあるワインです。
ほんのり甘味の感じられる肉料理やチーズやバターを使用したコクのある料理との相性が良く、優しい風味の広がるペアリングが楽しめます。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
3年熟成の2016はカリフォルニアらしいジューシーさがりつつ、複雑性もある。あえて難点を言うなら少し酸が強すぎる事かな。
【良い口コミ】
安定感のある銘柄で、個人的には基準値として使っている。3年熟成の2018も然りで、抜栓直後から笑顔にしてくれるような美味しさがある。
このワインは本当にコスパ良いと思います!!果実味は濃厚で樽のバニラ香も感じられ、飲み疲れしないところも良い♪
3年熟成の2016は深みのある果実味に豊富なタンニン。だけどもスルっと入る飲み口で、どこかサツマイモを思わせる甘味も。私としては今年最高のコスパワインでした♪
まだワインに詳しくない時に感銘を受けた銘柄だけど、今飲んでもその気持ちは変わらない。開けたてでも時間が経過しても美味しくコスパは抜群。特に16~18℃程度が涼しげで高級感も感じられてバランスが良いと感じました。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 50%
普通 44%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
2000円台のワインとしてはとても好評で、コスパを褒める意見も多く見受けられました。
カリフォルニア全体に言えることですが、開けてすぐに美味しいところも魅力の一つで、カリフォルニアらしさを手頃に楽しみたい時の候補に持っておきたい銘柄だと感じました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ボーグル ヴィンヤーズ カベルネ ソーヴィニヨンは
【価格】
2500前後
【味】
厚みのある果実味主体で、渋味、酸味、樽のバランスにも優れる。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~6年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
近年のカリフォルニア赤のヴィンテージチャートは以下の通り。
5点 秀逸な年
4点良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2015年 3
2016年 4
2017年 4
2018年 4
2019年 4
【口コミ】
2000円台のワインとしてはとても好評で、コスパを褒める意見も多く見受けられた。
カリフォルニア全体に言えることだが、開けてすぐに美味しいところも魅力の一つ。
以上です。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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