樽感満載のリッチな白が飲みたい!!
そんな方に一押しの白ワインの紹介です。
近年は樽の風味を付けすぎないバランス型のワインが主流な印象ですが、あえて差別化を選んだのか超樽感満載。
その事はワイナリー名でも表現されており、口コミ(vinica)では樽の風味やリッチな白が好きな方を楽しませている事がわかりました。
スッキリ系が好きな方や樽の風味が苦手な方には1ミリもおすすめできませんが、ここまで樽を効かせたワインも珍しいので特徴的なワインの選択肢に持っておくのも良いと感じています。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ブレッド アンド バター シャルドネ
《価格と基本情報》
【3000前後】
《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 やや辛口
《産地》 アメリカ>カリフォルニア>ナパヴァレー
《生産者》 ブレッド アンド バター ワインズ
ブレッド アンド バター ワインズは、成長著しいカリフォルニアの新鋭ワイナリーです。
印象的なワイナリー名ですが、その意味は2つ。
1,芳ばしいパンやコクのあるバターの風味があること。
2,「ワインは人生に欠かせないもの」という思いを込めている事。
※パンにバターは欠かせないものであり「人生に欠かせないもの」の表現のひとつです。 設立は2014年で、市場調査会社ニールセンの発表する急成長企業トップ500ではワイナリーとして唯一選出されています。 今回紹介しているシャルドネは、オバマ元大統領が主催したTPPランチミーティングでオンリストされたワイナリーの主力銘柄で、濃厚でリッチな味わいで消費者からも高い支持を集めています。
《味わいの特徴》
バタートーストを思わせる樽香
豊潤な果実味を持つリッチな白
【外観】
濃いめのイエローゴールド
【香り】
パイナップルや黄桃など南国果実を思わせるフルーティーな果実香はリッチで、蜂蜜のニュアンスや樽に由来するバター、ココナッツ、トーストの芳ばしくクリーミーな香りもハッキリと感じられボリューム感があります。
【味わい】
香りから連想される通りの円熟し厚みのある果実味は優しい甘味を伴い、芳ばしい樽の風味と相まってリッチな飲み口。穏やかな酸味はリッチな風味に寄り添う程度で、ふくよかな果実味と樽の風味を残した余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■産地の特徴■
このワインには2つの産地のブドウを使用しており、それぞれの特徴は以下の通りです。
【1,カーネロス】
日照豊富で豊潤な果実味を生みますが、冷涼な気候でもあるためキレイな酸も持ち合わせたブドウが育ちます。
【2,アロヨ セコ】
日照豊富かつ温暖で、南国果実を思わせるジューシーで酸は穏やかなブドウが育ちます。
以上2つの産地のブドウをブレンドして生まれるワインはリッチでボリューム感がありつつ、適度な酸がまとめるバランス感覚も持ち合わせています。
■アメリカンオーク熟成■
上記の2つの産地のブドウはそれぞれ発酵を終えるとアメリカンオークで熟成されます。
カーネロスのワインは古樽で4ヶ月、アロヨ セコは新樽で8ヶ月間。※新樽の方が樽の風味が強く反映される。
フレンチオークと比較して樽の風味が強く反映されるのがアメリカンオークの特徴で、トースト、バター、ココナッツ、バニラといった樽の風味がしっかりと感じられます。
《飲む時の適正温度》
【8℃~12℃】
冷やし気味にすれば酸味が際立ち引き締まった印象になり上品な飲み口。
温度を上げるほど甘味や樽のリッチな風味の広がりある味わいを楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~6年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
参考までに、カリフォルニア白のヴィンテージチャートも載せておきます。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2013年 5
2014年 4
2015年 4
2016年 4
2017年 4
2018年 4
2019年 4
《適正グラス》
【ふくらみのあるシャルドネグラス】
少し温度を上げることで広がる風味を楽しめるワインです。
香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶことをおすすめします。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
ホタテ醤油バター焼き
クリーム系パスタ
など、比較的コクのある料理との相性が良く、豊潤な果実味や樽の風味が料理と溶け合うリッチなマリアージュが楽しめます。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
もう少し甘味は控えてくれた方が良いかな。美味しいとは思いますが。
うわさ通りの強烈な樽香と熟した果実味。インパクトが強く合わせる料理の選択肢は少ないかも?それから香りが立ちすぎる高めの温度より、抑制気味になる冷たい温度で飲んだ方がベターかな。
コッテリクリーミーで樽感満載。リッチで好きなワインだけど、やや単調で飲み飽きてしまう感じは否めないかな。個人的にはケンダルジャクソンの方が好き。
【良い口コミ】
夏に飲むのがスッキリ軽快な白なら、冬に相応しいのがブレッド&バターですね。
甘味を連想させる豊潤な果実香から、ボリューム感はあって濃い味わい。だけど後口はスッキリしていてペスカトーレにもよく合いました♪
6年熟成の2016は黄桃や樽の香り満載♪味わいも甘味のある濃厚な果実味に芳ばしい風味が漂う。酸味がマイルドでケーキにもよく合うワインだと思いました!♪
このワインの樽香は凄くインパクトありますね。この強さなら、冷やして香りを抑制気味にしてちょうど良い感じです。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 44%
普通 53%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
果実感と樽感満載のリッチな味わいで、好みの差もあり賛否が分かれる傾向です。
樽も控えめのスッキリ上品な味わいを求める場合にはおすすめできませんし、やや飲み飽きするといったネガティブコメントもチラホラ。
とは言え、ボリューム感がありつつ適度な酸がまとめるバランスも良く、そのような芳醇でリッチ系の味わいが好みの方には高い評価を獲得している傾向。
樽が効いてリッチな白が多いカリフォルニアの中でも、その特徴がトップクラス(トップでは?)に強く、これぞ樽ドネというコッテリ系白の候補に持っておきたいと感じました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ブレッド アンド バター シャルドネは
【価格】
3000前後
【味】
南国果実を思わせる果実香はリッチで、蜂蜜のニュアンスや樽に由来するバター、ココナッツ、トーストの芳ばしくクリーミーな香りもハッキリと感じられボリューム感がある。
香りから連想される通りの円熟し厚みのある果実味は優しい甘味を伴い、芳ばしい樽の風味と相まってリッチな飲み口。
穏やかな酸味はリッチな風味に寄り添う程度で、ふくよかな果実味と樽の風味を残した余韻がある。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~6年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
カリフォルニア白のヴィンテージチャートは以下の通り。
5点 秀逸な年
4点良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2013年 5
2014年 4
2015年 4
2016年 4
2017年 4
2018年 4
2019年 4
【口コミ】
果実感と樽感満載のリッチな味わいで、好みの差もあり賛否が分かれる傾向。
やや飲み飽きするといったネガティブコメントもチラホラで、樽も控えめのスッキリ上品な味わいを求める場合にはおすすめできない。
とは言え、ボリューム感がありつつ適度な酸がまとめるバランスも良く、そのような芳醇でリッチ系の味わいが好みの方には高い評価を獲得している傾向。
以上です。
非常に特徴的な銘柄で、世界でも屈指の濃い口強樽白ワインだと感じました。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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