ブレッサン ヴェルドゥッツォ

おすすめ【白】ワイン

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知名度こそ低い印象だけど満足度の高いオレンジワイン。

他の優良生産者のオレンジワインと比較すると、やや果実感が強めで、果皮の抽出や酸化ニュアンスが抑え気味な上品さがある傾向。

生産されるラインナップはどれも好評ですが、フリウリ州の伝統品種ヴェルドゥッツォから造られるオレンジワインは、特に口コミ満足度が高いと感じました。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

《ワイン名》ブレッサン ヴェルドゥッツォ

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《価格》

5000~6000

《ブドウ品種》ヴェルドゥッツォ
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   イタリア>フリウリ ヴェネツィア ジューリア州
《生産者》  ブレッサン

プロフィール
ブレッサンはフリウリ州で9世代に渡って営まれる歴史あるワイナリー。
2021年現在9代目当主のフルヴィオ氏は、歯に衣着せぬ物言いで誤解を招きやすいが、実は知的で優しく強い信念を持つ人物。
※詳しい人物像は熱意ある輸入元ヴィナイオータさんのページで。

昔から代々受け継がれた畑で自然なワイン造りを実践しており、生み出される個性豊かなワイン達は日本の消費者からも高い評価を集めています。

《味わいの特徴》

エキス感たっぷりの
充実したドライな味わい

このワインの特徴は、オレンジワインらしい色調と豊富な果実味や渋味、そして酸味や旨味エキスたっぷりの複雑で充実感ある味わいにあります。

【外観】
琥珀色に近い深いオレンジ

【香り】
黄桃、リンゴ、ラフランスを思わせる熟した果実香に、ドライアプリコットやハチミツの深みのあるニュアンス。樽に由来すバニラやタバコのニュアンスも適度に加わり、それらが一体となった円熟した落ち着きある芳香が広がります。

【味わい】
ほんのり甘味を伴った厚みのある果実味を、中程度のタンニンとキレイな酸が引き締めるドライなテイスト。大地のエキスを思わせる旨味が豊富で、複雑な風味を伴った余韻があります。

それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

自然なワイン造り
当主であるフルヴィオ氏は、人為的な手法を極力排除した自然なワイン造りを実践しており、自然が生み出すブドウのピュアな味わいを表現しており、その具体的手法と理由は以下の通りです。

農薬や化学肥料は排除
栽培において農薬は不使用。化学肥料は使わず野菜からの堆肥、厩肥などの自然な肥料のみ使うか、肥料自体を全く使わない手法を実践。
土地の天然酵母など、様々な生物の営みが反映された土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたピュアで味わい深いブドウが育ちます。

丁寧な手作業
剪定や収穫などは手間と労力はかかりますが、機械は使わず手作業で行われます。
手作業はブドウを緻密に管理でき、優れたブドウだけを選別できるなどの利点があります。

培養酵母は使わない
人工的に培養された酵母ではなく、果皮についた天然酵母の力だけで発酵させており、より土地の個性が反映されたワインが誕生します。

添加物は極少量
醸造過程において品質を安定させたり酸化防止効果のある添加物は極力排除。
ボトリング時に極少量の亜硫酸塩(SO2)のみ加えており、より自然な味わいを目指しています。

無濾過
濾過はワインを殺菌し味わいを貧困にすると考えています。

マセラシオン
通常の白ワインはブドウを搾り、果汁だけで発酵させますが、このワインは皮や種などの固形物と共に低温で48時間漬け込まれます
この漬け込む工程をマセラシオン(醸し)と呼び、マセラシオンをすることで果皮から抽出される色素や渋味なども加わり、オレンジワイン独特の色調と味わいを生んでいます
その後か軽く圧搾し、一番搾りのジュースのみを低温で20~25日発酵させます。

ラディコンやグラヴネルなど、その他の有名オレンジワインの生産者と比較するとマセラシオン期間は短く発酵も低温で行っており、抽出はやや抑え気味で果実感を残した上品な味わいを目指している事が推測されます。

適度な樽感
発酵後バリック(225ℓの小樽)で最低8ヶ月熟成後、ステンレスタンクさらに2~3ヶ月熟成。
大樽よりも樽の風味が反映されやすいバリックですが短めの熟成期間で、適度な樽感が反映されます。

飲み頃になってから出荷
ステンレスタンクでの熟成を終えると瓶詰されますが、本来の個性を発揮するには時間が必要と考えるフルヴィオ氏。
セラーで長期間瓶熟成されてから出荷され、円熟し角の取れた味わい深さが生まれます。

 

《飲む時の適正温度》

10℃18℃
少し冷やし気味にすれば酸やタンニンが際立ち引き締まった印象。上品な飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど酸やタンニンは穏やかな印象になり、複雑な風味の広がりが楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃》

ブドウ収穫年から5~12年
※一般的傾向や口コミから推測

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《適正グラス》

【中庸で膨らみのあるグラス】
香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、膨らみのあるグラスを選ぶことをおすすめします。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


キノコのリゾット


エビと野菜の中華炒め

通常の白ワインには無い味わい深さがあります。
合わせる料理もコクのある素材や味付けの施されたものが良く、中華料理やエスニック、あるいは野性味あるジビエとの相性も良いでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

ネガティブな口コミ

5年熟成の2010を試飲会で。黄桃やドライアプリコットの芳香で、甘味は無く少しの塩気を感じるドライな味わい。なんだかサッパリしてて余韻が全然ないけど、これが本来の味?

良い口コミ

ヴェルドッツオは甘口ワインで有名だけど、糖分を完全発酵させたワインですね。熟成感ある味わい深さはワイン単体でも楽しめて、2010も良かったけど6年熟成の2011も最高に旨い!♪


味わいの変化も非常に楽しいオレンジワインです♪6年熟成の2012はピュアなオレンジの果実香に、オレンジピールを思わせる苦味を連想させる芳香。アンズのような優しい甘味に始まり、ほのかなブランデーを思わせる余韻へ。
時間経過でオレンジの果実感がジューシーになり、丸みを帯びた優しい表情に変化。あ~これ楽しい~~♪


セメダイン系の強い揮発酸はありますが、そんな中に金柑、杏子、赤リンゴの甘味を連想させる香りもあります。しかし味わいは甘くなくドライ寄りで、旨味がかなり強いですね。6年熟成の2011は賛否ありそうですが、個人的は好きですよ。


6年熟成の2015。モダンな色使いとクラシカルなラベルデザインがとても素敵♪まるで紅茶のような見た目で、味わいも深い感じがして美味しかったです♪

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    20%
美味しい     47%
普通       33%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

そもそも口コミ量は少なめの銘柄でしたが、満足度は高い印象。

ネガティブコメントはほとんど無く、独特の風味を持つオレンジワインですが、初めて口にする方も良い意味でビックリする口コミもチラホラ。

経験豊富なワインラバーの方々にも納得の品質といった印象で、ワインとしての完成度もかなり高いと感じました。

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ブレッサン ヴェルドゥッツォ

価格
5000~6000


オレンジワインらしい色調と豊富な果実味や渋味、そして酸味や旨味エキスたっぷりの複雑で充実感ある味わい。
ラディコンやグラヴネルなど他の有名オレンジワインの生産者と比較すると、抽出はやや抑え気味で果実感を残した上品な味わい傾向。


飲み頃
ブドウ収穫年から5~12年
※一般的傾向や口コミから推測

口コミ
そもそも口コミ量は少ないが、満足度は高い印象。
ネガティブコメントはほとんど無く、独特の風味を持つオレンジワインだが、初めて口にする方も良い意味でビックリする口コミもチラホラ。

経験豊富なワインラバーの方々にも納得の品質といった印象で、ワインとしての完成度もかなり高いと感じた。

以上です。

当主のフルヴィオ氏のように、表面的にはクセがありそうですが実は緻密で優しい一面があるワインだと感じました。

同じくオレンジワインの生産者であるダリオ プリンチッチも、人柄を反映したようなワインだと語っていました。

ワインを飲んで、生産者の人物像を想像してみるのもまた楽しいかもしれませんね。

あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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