シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ

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シャトー・ヌフ・デュ・パプを代表する生産者を1つだけ紹介するとすれば、ギガルやシャトー・ラヤスも見逃せませんが、私はボーカステルを挙げます。

パーカー5ツ星の最高評価

・フランスのワイン評価誌「ル・メイユール・ヴァン・ド・フランス」で最高の3ツ星を獲得

・英国のLiv-exで最もお買い得度の高い銘柄を選ぶ「2014年バリューブランド部門」で第1位を獲得。

など輝かしい実績もさることながら、私がこのワインを選んだのは日本の一般消費者の皆様から高い口コミ評価を得ている客観的視点によるものです。

若くしてもまとまりある味わいを楽しめますが、長期熟成で現れる上級ブルゴーニュを連想させる味わいは多くの方々を魅了しており、それはシャトー・ヌフ・デュ・パプにおける筆頭生産者である事を確認できるものでした。

《ワイン名》 シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ 

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《価格》

13000~30000円

《ブドウ品種》
グルナッシュ
ムールヴェ―ドル
シラー
など計13種

《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>コート・デュ・ローヌ地方>シャトーヌフ・デュ・パプ
《生産者》  シャトー・ド・ボーカステル

プロフィール

シャトー・ド・ボーカステルの歴史は非常に古く1687年。ボーカステル家がプロテスタントからカトリックに改宗した褒美として、ルイ14世から優れた土地を譲り受けたことが始まり

1909年にその土地をぺラン家が取得し、2代目のピエール・ぺランが畑を拡大。3代目のジャック・ぺランはその品質を向上させる。

現在は5代目のマルク・ぺランが指揮を取り、さらなる成長を目指したワイン造りが取り組まれ、ワイン誌や評論家からも最高クラスの評価を受けるシャトー・ヌフ・デュ・パプの最高峰として君臨し続けていいる。

《味わいの特徴》

洗練された濃厚さと複雑性
バランス感覚に優れ
熟成でエレガンスと妖艶さが増す

このワインの特徴は、濃厚な味わい深さと様々なニュアンスが感じられる複雑な味わいにありますが、洗練された質感はしなやかで雑味が無く、エレガンスを持ち合わせた飲み口があります。
また長期熟成によって成分は溶け合い滑らかさは増し、上級ブルゴーニュを連想させる複雑な芳香性と、出汁の効いたような奥深かさを持った妖艶なワインに成長していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

優れた立地条件
所有する畑には温暖ながら上質な酸が得られる冷涼な風が吹き、豊富なミネラルを持つなど上質なワインを生むと言われる石灰質土壌があります。
シャトー・ヌフ・デュ・パプにおいて、特に優れたテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)があるのがボーカステルの畑で、長期熟成に耐える豊富な成分を備えたブドウが育ちます。

自然派農法
農薬や化学肥料を使用しないことで、土壌は微生物の働きも加わった健全で成分豊かなものになり、その成分を吸い上げるブドウの樹はピュアで成分豊かな果実を実らせます
ちなみに3代目のジャック・ぺラン氏は、1950年代当時誰も実践していなかったこの有機農法を取り入れた偉大な先駆者です。

ヴィエイユ・ヴィーニュ
土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、優れたブドウを実らせる古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)によるもので、平均樹齢約65年で中には100年を超えるものもあります。

13種のブドウ
シャトー・ヌフ・デュ・パプは13種ものブドウの使用が認められた珍しい産地ですが、その13種全てを使用する唯一の生産者がボーカステルです。
それによって様々な品種の特徴が複雑に重なり合った味わいが生まれます。
※ブレンド比率は年ごとに様々です。

 

【外観】
紫がかった深いルビーレッド
熟成するほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
プルーンやチェリーにブルーベリーなどの果実香に、クローヴやブラックペッパーのスパイスや、バニラに甘草といったニュアンスも複雑性を高めます。
熟成するほど果実香は落ち着きあるドライフルーツのようなニュアンスになり、紅茶や土や革製品になどの熟成香も加わった妖艶さが感じられます。

【味わい】
豊潤な果実味とキメの細かい豊富なタンニンはハッキリとした味わいを表現し、美しい酸は味わいのバランスを整えます。
力強さはありますが、洗練度の高い味わいは重たすぎないエレガントさもあり心地よい飲み口で、複雑な風味を残した長い余韻があります。
熟成するほど成分は溶け合い滑らかさは増し、力強さよりも円熟した芳香性や出汁の効いたような旨味が感じられるようになり、エレガントさや妖艶さを残した余韻へと導かれます。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
少し低めの温度にすれば酸が際立ち、エレガントな飲み口になります。
温度を上げるほど果実感や複雑な風味が広がり、ボリューム感のある優雅な味わいが楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から約3年~30年
若い段階では豊潤な果実味や、生き生きとした酸味などが感じられるパワフルな傾向。
熟成が進むほど、上級ブルゴーニュを連想させる複雑でエレガントなニュアンスに変化します。

【当たり年】
一般的にコート・デュ・ローヌ南部のヴィンテージチャートは以下の通りです。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちはやや硬さがありますが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいですが長期熟成にはやや不向きな傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1990年 5
1991年 2
1992年 2
1993年 3
1994年 3
1995年 4
1996年 3
1997年 3
1998年 5
1999年 3
2000年 5
2001年 5
2002年 1
2003年 4
2004年 4
2005年 5
2006年 4
2007年 5
2008年 3
2009年 4
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 4
2016年 5
2017年 4

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《適正グラス》

【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
熟成酒はブルゴーニュのピノノワールを思わせる複雑でエレガントな風味が現れるため、香を感じやすいバルーン型ブルゴーニュグラスを選んでも良いですね。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


アワビバター


鴨鍋

など、豊かなコクを持った料理や野性味を感じさせる料理などに合わせる事で、豊かなワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で厚みのある風味の広がるマリアージュを楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

10年熟成の2007はちょっと果実感を押し出し過ぎている印象で、飲み疲れしてしまうような味わい。以前も07のヌフで似たような傾向を感じた。コクもあり悪いワインではないのだけれど、バランスは良くありません。


スッと飲める心地よさがあり美味しいには違いないが、ちょっと早いのだろうね。4年熟成の15は芳ばしい樽香が強く、梅を思わせる強めの酸で、力強く若々しい味わい。

 

良い口コミ

これは素晴らしい熟成酒。26年物の93はブルゴーニュを思わせる湿っぽい土や森のニュアンスに、紅茶にキノコにスパイスなど非常に複雑な要素が湧き上がる。雑味無く非常にエレガントな香り、そして味わい。ブラインドならブルゴーニュって答えるのが普通だろう。


2000年以降で最高の完成度と呼ばれる2015の3年熟成。ヌフは13種のブレンドが認められていますが、そのすべてを栽培そして醸造している唯一の生産者でもある。15らしいプルーンやベリーの熟した果実味は清潔感もあり、スパイシーな風味と酸のバランスも良い。若くしても既に成分は溶け合っており硬さがなく、長い余韻も素晴らしい。熟成後も非常に楽しみな完成度の高い一本です。

 
一つ一つの要素は繊細なんだけど、それが何重にも重なる事で繊細かつ重厚な味わいを表現しており、複雑でシルキーな飲み口。例えるなら滑らかなミルクレープに果実感しっかり目の赤いソースが添えられた感じ。5年熟成の2014は素晴らしく美味しいです。


何と32年熟成の古酒は86年の物です。開けてすぐは獣臭がありますが、それもすぐに消えピノを連想させる出汁系の香りに変化。複雑でエレガント、ミキプルーンを思わせる濃厚さがあり旨味たっぷりの余韻は非常に長い。素晴らしい出会いに感謝です。

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    13%
美味しい     70%
普通       17%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

ヴィンテージによっては(2007)やや満足度の低いコメントもありましたが、大半の方がバランスの良い品質に納得あるいは非常に満足しています。

特に20年以上の熟成物への評価は高く、上級ブルゴーニュを連想させるような複雑でエレガントな品質に成長している事は、非常に興味深く感じられました。

ちょっと価格は高めですが、それを満たすだけのポテンシャルは十分で、上質なシャトー・ヌフ・デュ・パプを選ぶのであれば、必ず候補に入れるべき優れた銘柄である事がわかりました。

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ

価格
13000~30000円


洗練された濃厚さと複雑性とバランス感覚に優れ、熟成でエレガンスと妖艶さが増す。

飲み頃と当たり年
・飲み頃
ブドウ収穫年から約3年~30年
若い段階では豊潤な果実味や、生き生きとした酸味などが感じられるパワフルな傾向。
熟成が進むほど、上級ブルゴーニュを連想させる複雑でエレガントなニュアンスに変化していく。

・当たり年
一般的にコート・デュ・ローヌ北部のヴィンテージチャートは以下の通り。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちはやや硬さがありますが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいですが長期熟成にはやや不向きな傾向がある。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1985年 3
1986年 2
1988年 4
1989年 5
1990年 5

1991年 4
1992年 2
1993年 2
1994年 3
1995年 4
1996年 4
1997年 4
1998年 5
1999年 4
2000年 4
2001年 4
2002年 2
2003年 5
2004年 3
2005年 4
2006年 4
2007年 4
2008年 2
2009年 5
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 5
2016年 4
2017年 5

口コミ
ヴィンテージによっては(2007)やや満足度の低いコメントもあるが、大半の方がバランスの良い品質に納得あるいは非常に満足しており、特に20年以上の熟成物への評価は高い。

という事でした。
いかがでしたでしょうか。
ボルドーやブルゴーニュも素晴らしいですが、ローヌの素晴らしいワインを知っておくのも選択肢の幅が広がって楽しいですね。
13種もブレンドした上級赤ワインは中々ありませんから、そういった意味でも特別感のある銘柄と言えるでしょう。
あなたにとって善きワインとの出会いが多くなることをお祈りしております。

 

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