「コルシカ島の有名ワインは?」
この質問に答えられる方は非常に少ないでしょうし、私自身ソムリエで有名AOCまでは答えられますが、具体的生産者まではこの記事を作成するまで耳にする事もありませんでした。
そんなマニアック感漂うコルシカワインですが、日本の消費者の方々に多くの方に飲まれ(口コミされ)評価の高い銘柄はどれかを調べてみました。
結論から言いますと、2020年現在コルシカのワインで消費者を満足させ高い評価を受けていると感じる銘柄は無い!!
でした。。。
というわけで、これまで評判の良いおすすめワインの数々を紹介してきたこのブログですから、コルシカは無し!!でも良かったのですが、それでも「どんなワインがあるのか味わってみたい」「コルシカにしかないシャカレッロってどんな味?」といった好奇心のある方もいらっしゃるのではないかと思い、おすすめワインではありませんが「こんなワインがあります」というアプローチの記事を造る事にしました。
尚、コルシカワインの概要やAOCなどの知識についてはコチラの記事で簡単に解説しています。
この記事はあくまで銘柄だけ紹介させていただきます。
それでは参りましょう。
コルシカにはこんなワインあります【4選】
星の数ほど存在するワインは、産地やブドウ品種に生産者、あるいは収穫年や熟成度合い、そして個人個人の受け止め方によっても味わいへの評価は変化し、一つとして同じものが無い事が難しさであり魅力でもあります。
ですから、これがおすすめワインと決めてしまうのはナンセンスだと思いますし、ここで紹介するワイン以外を探究される事も素晴らしいと思います。
そのような事を踏まえて、この記事があなたの何かしらのヒントになり、ワイン選びのお役に立てれば嬉しく思います。
さて、私はコルシカのワインを生み、日本で購入可能な生産者をピックアップし、その中で多くの日本の消費者の方々に実際飲まれ、そして口コミ評価の高いワインはどれかを客観的視点から調べてみましたが、そのような銘柄は特に見つかりませんでした。
以下に紹介するワインは、そんな中でも比較的多くの方に飲まれ、楽しまれていると感じた4つの銘柄です。
1.ラウル クレルジェ ピノノワール イル ド ボーテ
軽快で可愛らしさのある
コスパピノ
【価格】 1500~2000円
【品種】 ピノ ノワール
【ボディ】ライト~ミディアムボディ
【甘辛】 やや辛口
【生産者】ラウル クレルジェ
軽いタッチでフルーティーなワインを求める方に提案したい「コスパ ピノ」です。ちなみにワイン名にある「イル ド ボーテ」とは「美しい島」という意味です。
1238年創業の「クレルジェ家」は、ギネスブックに登録されるほどの古い生産者で、ブルゴーニュにワイナリーを構える名門。そんな一家の血統を継ぐ「ラウル クレルジェ家」が、コルシカの可能性に注目し誕生させたのがこのワインです。
イチゴやラズベリーを思わせる明るくチャーミングな果実味が魅力的で、適度な酸やタンニンも感じられるバランスの良さがあります。
ブルゴーニュのピノ ノワールではあり得ないほどの価格も魅力で、そのコスパの高さはワイン王国No70「特選ベストワイン」にも選ばれるほどです。
【口コミ】
ピノっぽくない?優しくて悪くはないけど、もう少し酸が聞いた方が好みかな。
イチゴなどベリー系の若々しさに樽の風味、とっても優しい飲み口で美味しかったです。
コルシカを学んだので試したくなった。果実味が豊かなニューワールド系な感じがあって飲みやすいピノって感じかな。
2.フランソワ ラべ ピノノワール
フルーティーで上品
コスパ優れるピノ
【価格】 1700円前後
【品種】 ピノ ノワール
【ボディ】ライト~ミディアムボディ
【甘辛】 辛口
【生産者】メゾン フランソワ ラべ
上記のラウル クレルジェよりも若干深みがあり、口コミ評価を見る限りでは最も評判が良いと感じた銘柄です。
ブルゴーニュのグランクリュ「クロ ド ヴージョ」の最大所有者、「シャトー ド ラ トゥール」のオーナーであるフランソワ ラベ氏が手掛けるワインです。
幼少期からコルシカに訪れていた同氏はこの地を気に入っており、いつかコルシカでワインを造るという夢を2009年に叶えたものです。
厚みのある味わいですが洗練された上品さも合わせ持っており、コルシカのワインを一つだけ紹介するとすれば、私ならこのワインを選びます。
【口コミ】
ん~なんでしょうね。。。物足りないです。
開けたてはなんだかダメだったけど、翌日は華やかになって美味しかった。酸も控えめで奥深さもそんなに無く、ピノっぽくはないですけどね。
スッと飲める感じが良いかも。飲み応えよりも軽快さを求める方におすすめです。
3.クロ クロンビュ カルヴィ
※上記のリンク先には赤・白・ロゼが出てきますが、シャカレッロを使用しているのは赤とロゼです。
シャカレッロ特有のスパイシーさ
エレガントさもあり
フードフレンドリーなワイン
【価格】 2500円前後
【品種】 シャカレッロ主体
【ボディ】ミディアムボディ
【甘辛】 やや辛口
【生産者】クロ クロンビュ
コルシカ固有の品種「シャカレッロ」を体感できるワインとしてピックアップ。口コミ量も非常に少なく、特に味わいが優れる印象もありませんでしたが、珍しい品種に興味がある方には面白いアイテムになるのではないかと思い取り上げました。
クロ クロンビュはコルシカの有力AOCカルヴィの大ドメーヌ。1973年に設立され、ドメーヌ名はアメリカを発見した「コロンブス」に由来しており、コロンブスがカルヴィ生まれという説があるとの事。
農薬や化学肥料を使用しないビオロジック農法を実践しており、健全で成分豊かな土壌で育ったブドウは雑味無く、洗練されたピュアな味わいを表現。決して重すぎる事のない味わいは、料理に合わせることで力をより発揮します。
シャカレッロ特有のスパイシーな風味を体感できる珍しいワインです。
【口コミ】
この赤ワインはボチボチな感じですね。
カルヴィルージュ。変なクセもないし良いと思う。翌日はさらにまろやかさがあって良かった!!
※ロゼの口コミ
コルシカのロゼ。プロヴァンスのロゼを思わせる味わい。白ワイン寄りの味わいですが、タンニンの存在も感じられ面白いワイン。トマトの煮込み料理との相性も良かったですよ!!
4.クロ シニャドール パトリモニオ
充実感ある味わい
コルシカ島を代表する
上質赤ワインのひとつ
【価格】 7000円前後(ア マンドリアは4500円前後)
【品種】 ニエルキオ
【ボディ】フルボディ
【甘辛】 辛口
【生産者】クロ シニャドール
日本で購入可能なコルシカの最高峰はこのワインだと感じたので選びました。
2001年創業の若き生産者で、コルシカ島のAOCの中で最も評価の高いパトリモニオの赤ワインです。
上質なブドウを実らせる古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)の平均樹齢は約50年。化学肥料や農薬を排除したビオロジック農法を実践しており、土地の個性をそのままワインに反映させることをモットーに生産される上質なワインです。
品種はニエルキオで、イタリアで有名なサンジョベーゼの別名。口コミ量は非常に少ないですが凝縮感溢れる味わいはコルシカ島を代表する銘柄のひとつとして存在感を放っています。
【口コミ】
※この生産者の日本で購入可能なラインナップは2020年現在2つ。クロ シニャドールとア マンドリアです。
クロ シニャドール。雰囲気の良いボトルデザイン。ハーブやタバコの香りで、スパイシーな味わいでピーマンのニュアンスも。好みではない。。。
クロ シニャドールよりはお手軽なア マンドリアです。ニエルキオ、つまりサンジョベーゼの赤ワイン。軽快なキャンティというよりは、深みのあるブルネロに近いかな。果実味も酸味もタンニンもしっかり感じられる充実した赤ワインですね。
ア マンドリア。甘く芳ばしい香りから、じんわりと熱を感じるような飲み口で綺麗な酸が長く支配します。この酸味は個人的に大好き。大人っぽくて昼よりも夜が似合う。そんな感じです。
コルシカワインのまとめ
いかがでしたでしょうか。
珍しいワインの数々でした。有名産地の有名ワインも素敵ですが、マイナー産地のちょっと個性的なワインも興味深いものがあり、そのような個性を楽しんでいただければ幸いです。
1.ラウル クレルジェ ピノノワール イル ド ボーテ
1500~2000
軽いタッチでフルーティーなワインを求める方に提案したい「コスパ ピノ」
2.フランソワ ラべ ピノノワール
1700前後
上記のラウル クレルジェよりも若干深みがあり、口コミ評価を見る限りでは最も評判が良いと感じた銘柄。
3.クロ クロンビュ カルヴィ
2500前後
コルシカ固有の品種「シャカレッロ」を体感できるワインとしてピックアップ。
洗練されたピュアな味わいを表現し、決して重すぎる事のない味わいは料理との相性が良い。 4.クロ シニャドール パトリモニオ
7000円前後(ア マンドリアは4500円前後)
日本で購入可能なコルシカの最高峰は、凝縮感溢れる味わいはこのワインだと感じた。
以上です。最後まで目を通していただきありがとうございました。
※尚、もっとたくさんの銘柄を知りたい方はおすすめワイン一覧でも確認できます。
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