フェルゲッティーナ フランチャコルタ ミッレディ ブリュット

実践編

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「フランチャコルタでおすすめ生産者を1つだけ教えてほしい。」

そう聞かれたら私はフェルゲッティーナを挙げます。

カデルボスコやべラヴィスタも安定感がありおすすめできますが、多くの飲み手の方の口コミ内容(vinica)を見てみると、客観的で個人的な解釈ではありますがフェルゲッティーナが僅差ながら最も満足度が高いと感じました。

手掛ける銘柄はどれも好評ですが、オシャレなボトルデザインとエレガントな味わいで高い評価を集めるミッレディは、特に満足度が高い印象です。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

《ワイン名》フェルゲッティーナ フランチャコルタ ミッレディ ブリュット

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《価格》

4500~5500

《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》  ミディアムボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   イタリア>ロンバルディア州
《生産者》  フェルゲッティーナ

プロフィール
フェルゲッティーナは家族で運営されるロンバルディア州の小規模生産者で、優れたフランチャコルタで高い評価を集めるワイナリー。

設立は1991年と比較的新しく、ロベルト ガッティ氏がわずか5haの畑からスタート。同氏はフランチャコルタを代表する名門である「べラヴィスタ」で、18年に渡り栽培と醸造責任者を務めあげた実績があります。
「エレガンスとフィネス」を哲学に造られるフランチャコルタはすぐに評判となり、イタリアの権威あるガイドブック「ガンベロロッソ」で1997年の「サテン」が最高賞であるトレビッキエリを獲得し、ベスト バイ フランチャコルタと評価され注目を集めるようになりました。
2021年現在はミラノの醸造大学を卒業した娘のラウラさんも参画しており、醸造および経営面でのサポートも担っています。

今回紹介しているフランチャコルタ ミッレディは「1000日を意味するミッレディ」に由来
1000日間の熟成期間を経た味わいは、日本の一般消費者からも高い評価を受ける銘柄です。

《味わいの特徴》

純粋さと味わい深さが共存
バランス感覚に優れた
優美なフランチャコルタ

このワインの特徴は、選び抜かれたブドウの雑味の無い純粋さと深みのあるコクが共存したバランス良い味わいにあり、豊富でキメ細かな泡の心地よい口当たりと相まって優美な味わいが表現されているところです。

【外観】
淡いレモンイエロー
豊富でキメ細かな泡立ち

【香り】
熟したリンゴのフルーティさに、レモンなどの柑橘系の爽やかさが広がる果実香。蜂蜜やトーストのニュアンスは複雑性を高めており、清潔感のある香りが広がります。

【味わい】
透明感がありピュアな果実味は、豊富でキメ細かな泡と相まってスッキリとした飲み口ですが、深みのあるコクも両立。洗練された酸味が味わいをしっかりとまとめると、ほんのり蜜やトーストのニュアンスを残した余韻が続きます。

 

それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

80ヶ所の畑
所有する畑は8つの村にまたがり約80ヶ所も存在します。
様々な条件の畑から生まれるブドウの出来栄えは毎年異なり、良い畑のブドウだけを選べる事が品質が高いレベルで安定する要因になっています。

ブラン ド ブラン
ブランブラン
を意味しており、つまり白ブドウだけで造られるスパークリングワインで、スッキリとした上品な味わいを生む特徴があります。
※反対にピノノワールなど黒ブドウだけで造られるスパークリングワインはブランノワール)。
厚みがありボリューム感ある味わいを生む特徴があります。

優しい圧搾
ブドウを潰し果汁を採取する工程を圧搾(あっさく)と呼びますが、フェルゲッティーナでは丁寧に手摘み収穫したブドウを優しく圧搾し、綺麗な果汁を抽出しています。
規定ではブドウの65%まで搾る事が認められていますが、フェルゲッティーナはわずか35%
また、その圧搾機もイタリアで2台しかない言われ、優しい抽出による雑味の無い果汁が得られる「マルモニエ」を使用しており、純粋な味わいを生む要因になっています。

瓶内二次発酵
最も手間やコストは掛かりますが、キメ細かな泡や深みのある味わいを生むなど、上質なスパークリングワインが生まれるトラディショナル方式(瓶内二次発酵)で造られており、これはシャンパーニュと同じ製法です。
また、フランチャコルタの瓶内二次発酵後の瓶内熟成は最低18ヶ月ですが、1000日を意味するこのミッレディは1000日(36ヶ月)以上の熟成期間を設けています。これは旨味や奥深さを生む澱との接触期間を長くする狙いがあります。

ピラミッド ボトル
業界初の4角形ボトルのフランチャコルタで、これはフェルゲッティーナの長男マッテオ氏が、ミラノ大学と協同開発したもの。
見た目のオシャレさもさることながら、熟成期間に澱との接触面積を広くすることが狙いで、澱に由来する深い味わいを抽出します。

ドサージュへのこだわり
1000日以上の瓶内熟成を終えたワインは、澱抜き(デゴルジュマン)した後、糖度の高いリキュールを添加し再び栓をして出荷されます。
このリキュールの添加をドサージュと呼び、通常は複雑味を与えるために古いヴィンテージの白ワインに糖分を添加したリキュールを使用します。
しかしフェルゲッティーナは、同じワインに糖分を添加したリキュールを使用
何も足さない自然さを重視しており、同年のブドウだけのピュアで繊細なフランチャコルタを生みます。

《飲む時の適正温度》

℃~12℃
しっかり冷やせば上質な酸味が際立ち、上品で気品ある飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば風味が広がり、ふくらみのある複雑で優雅な味わいが楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃》

飲み頃はブドウ収穫年から4~8年
※一般的傾向や口コミから推測

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《適正グラス》

【フルート型グラス】
綺麗な泡立ちが見られ、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
空気との接触面も少なく、炭酸も抜けにくいと同時に温度も上がりにくい形状に設計されています。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


真鯛のカルパッチョ


地鶏のグリル

など、ほどよいコクを持った料理との相性が良いですが、豊かな発泡性とキレの良い酸はスッキリさせる効果もあり、強めの味わいを持った料理にもマッチする適応力があります。
また、揚げたての天ぷらや皮目をパリッと焼き上げた地鶏など【サクッ】【パリッ】とした食感には、【シュワツ】としたフランチャコルタはとても相性が良いですね。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

ネガティブな口コミ


5年熟成の2012。同価格帯であればもっと美味しいシャンパーニュもあるだろう。香りは良いが、やや水っぽい味わいが物足りない。普通で。


10年熟成でちょっと飲み頃過ぎたかな。。悪くはないが酸が尖ってる感じがする。

良い口コミ
メガネが光る人のイラスト(女性)
5年熟成の2012。これはシャンパーニュのブラン ド ブランと比較しても見劣りしないハイレベルなフランチャコルタ。


華やかでフルーティー、強めの泡でシャープなフランチャコルタ。そしてこのボトル、とにかくオシャレですわ!!

 
5年熟成の2015は並のシャンパーニュを凌ぐ美味しさ。ブラン ド ブランとはかくあるべきと言うようなキレイな造りで、余分なものは全て削られた印象。甘味と酸味の調和も絶妙で、実直な生産者の造りに共感できる。これはまたすぐに飲みたいですね!!♪


ボトルデザインに惚れて購入し、飲んでまた惚れるという二度惚れ(笑)。5年熟成の2013は弾むような泡立ちから美しい果実香で、トースト、蜜、バニラの風味もプラス。柔らかな果実味を抜群の酸がまとめるという幸せ味でした。

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!     3%
美味しい     40%
普通       57%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

とても満足度の高いフランチャコルタという印象。

飲み頃を過ぎ気味と、やや薄く感じたコメントもありましたが、大半の方が品質に納得している傾向で、中には熱のこもった満足感を表現される方もチラホラ。そのボトルデザインのオシャレさに気分が上がるといったコメントも少なくありませんでした。

ミッレディ以外も非常に好評で、客観的で個人的な解釈としては、有名なカデルボスコやべラヴィスタを抑えて最も満足度が高い印象。優れたフランチャコルタや、手頃で美味しいスパークリングワインを選ぶ時の候補に、必ず持っておきたい銘柄と感じる結果となりました。

まとめ

それでは最後に情報整理です。

フェルゲッティーナ フランチャコルタ ミッレディ ブリュット

価格
4500~5500


選び抜かれたブドウの雑味の無い純粋さと深みのあるコクが共存したバランス良い味わいで、豊富でキメ細かな泡の心地よい口当たりと相まって優美な味わいが表現されている。


飲み頃
飲み頃はブドウ収穫年から4~8年
※一般的傾向や口コミから推測

口コミ
飲み頃を過ぎ気味と、やや薄く感じたというコメントもあるが、大半の方が品質に納得している傾向で、中には熱のこもった表現もチラホラ。そのボトルデザインのオシャレさに気分が上がるといったコメントも少なくない。
客観的で個人的な解釈としては、有名なカデルボスコやべラヴィスタを抑えて最も満足度が高い印象

以上です。

フェルゲッティーナの優美な味わいのイメージは広がりましたでしょうか。

私自身もフェルゲッティーナを口にした時の柔らかで上品な口当たりは記憶に残っており、多くの飲み手の方の高評価にも共感できます。

あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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