イタリアを代表する1000円台のハイコスパ銘柄。
ガイドブックなどでもコスパワインとして何度も受賞される銘柄ですが、日本の一般消費者の方々の口コミ満足度も非常に高い印象。
ラツィオ州を代表するフラスカティを1つだけ挙げるとすれば、サンタ テレーザだと感じました。
※たくさんの口コミを見る限りでの客観的で個人的な印象です。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》フォンタナ カンディダ サンタ テレーザ フラスカティ スペリオーレ
《価格》
【1200前後】
《ブドウ品種》
・マルヴァジーア
・トレッビアーノ
・グレーコ
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 イタリア>ラツィオ州
《生産者》 フォンタナ カンディダ
フォンタナ カンディダはイタリア屈指の生産量(年間約800万本)を誇るラツィオ州の大規模生産者。
1958年に設立され、「法王のワイン」と呼ばれ同州の代表的ワインである「フラスカティ」を代表するワイナリーでもあります。 今回紹介している「サンタ テレサ」は、DOCフラスカティの格上にあたるDOCGフラスカティスペリオーレに分類される銘柄。
ワイン誌などでの評価も非常に高く、その一例は以下の通りです。
・イタリアのガイドブック「ガンベロロッソ」が発行するコスパワインガイド「ベーレーネ2016」で2014ヴィンテージがイタリアNO.1に選出。
・同じくガンベロロッソでハイコスパワインに与えられるアスタリスクマークを毎年のように獲得。
・イタリアのエスプレッソ誌の2015版では2013ヴィンテージが年間最優秀コストパフォーマンス フラスカーティに選出。 などで、フラスカティの代表銘柄としての地位を確立しています。
《味わいの特徴》
爽やかで程良いコク
軽快でバランス良い
ハイコスパフラスカティ
このワインの特徴は、フレッシュな果実やハーブのニュアンスが感じられる爽やかで軽快な飲み口の中に、適度なコクも感じられるバランス良い味わいにあります。
また、そのような良質ワインが1000円台前半と非常に手軽であることも見逃せない特徴と言えます。
【外観】
淡めのレモンゴールド
【香り】
マスカット、青リンゴ、洋ナシ、レモンなどのフレッシュでフルーティーな果実香に、白い花の華やかさやハーブの爽やかさも加わった上品な芳香が広がります。
【味わい】
みずみずしくピュアな果実味は甘味は抑え気味で、中程度の酸がまとめるドライな飲み口。軽快な味わいの中に程良い旨味も感じられ、上品な余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■優れた畑■
ワイン名でもある「サンタテレーザ」は、このワインに使用されるブドウ畑の名前。
フォンタナ カンディダが所有する畑の中でも南向きの斜面にある最も優れた畑です。
一般的に南向きの畑は日照量に恵まれるため、ブドウがよく熟し厚みのあるワインが生ます。
また、斜面は水はけが良いため、ブドウの樹は種の保存のために果実に成分を集中させると同時に、水分を求めて地中深くまで根を伸ばすため、ミネラル豊富な地下水を吸い上げることになります。
平均的に軽やかでサッパリとした味わいのフラスカティですが、それらの理由で適度な厚みを持ったワインが生まれます。
■ステンレスタンク■
アルコール発酵を終えたワインは、樽ではなくステンレスタンクで寝かせてからボトリングされます。
当然樽の風味は付かず、ブドウのピュアな風味がストレートに表現されるのがステンレスタンクの特徴です。
《飲む時の適正温度》
【6℃~10℃】
しっかり冷やせば酸味が際立ち引き締まった印象。軽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象。フルーティで豊かな風味の広がりが楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2~4年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【小ぶりのグラス】
軽快な飲み口が魅力のワインで、温度が上がりにくい小ぶりのグラスがよく合います。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
天ぷら各種をレモンと塩で
など、比較的繊細な味わいから程良いコクを持つ料理に幅広くマッチし、適度な厚みのあるバランス良いワインの味わいは、料理の味わいを引き立て寄り添ってくれるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
辛口白ワインって感じで、悪くはないけど特筆するような良さもないかな。
飲食店でボトルで注文したのに熱劣化っぽいですね。管理の問題かなあ?とても進まない飲み口で残念。。。
【良い口コミ】
日向に咲く花みたい♪フローラルさのある香りで酸は穏やかで優しい印象で、上品なんだけど適度に厚みもあっていい感じ。超ハイコスパで普段使いの候補になります!!♪
杏子や黄色い花を思わせる芳香。フラスカティの特徴であるスッキリ軽い印象もありつつ、適度な厚みもあって美味しいですね!!
明るいうちから皆でワイワイ楽しむ時はこんなワインが良い。黄色い花系のフローラルな芳香でムッチリした印象だが、味わいは思いのほかフレッシュな酸が引き締める軽快な飲み口だね。
なんとなく買ったのに大当たりを引いた喜び。料理にも合わせやすいし余韻もある。1000円台前半でこの出来栄えは賞賛に値する。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 7%
美味しい 33%
普通 57%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
1000円台前半のワインとしては非常に満足度が高い印象。
スッキリ飲みやすい平凡な白ワインというニュアンスもチラホラですが、状態が悪かったであろう劣化ワイン以外では否定的コメントはゼロ。
多くの方が価格以上の味わいに満足している事が印象的でした。
たくさんの口コミを見た客観的で個人的な解釈ではありますが、ポッジョ レ ヴォルピと並んでフラスカティでは頭1つ抜けた存在。そして僅かに上回るのがフォンタナ カンディダという印象で、名実共にフラスカティを代表するコスパ銘柄と感じる結果となりました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
フォンタナ カンディダ サンタ テレーザ フラスカティ スペリオーレは
【価格】
1200前後
【味】
フレッシュな果実やハーブのニュアンスが感じられる爽やかで軽快な飲み口の中に、適度なコクも感じられるバランス良い味わい。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~4年
【口コミ】
スッキリ飲みやすい平凡な白ワインというニュアンスもチラホラだが、状態が悪かったであろう劣化ワイン以外では否定的コメントはゼロ。
多くが価格以上の味わいに満足しており、1000円台前半のワインとしては非常に満足度が高い印象。
以上です。
日常を楽しくしてくれるような気軽で美味しいフラスカティでした。
個人的にはボトルデザインは2000円くらいに見えるので、お店のグラスワインなどにしても高級感が出るかも?なんて思えました。(笑)
選択肢の一つにサンタテレーザが加われば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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