シャンパーニュ ジャック セロス シュブスタンス

実践編

 

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ワインにおける本質(SUBSTANCE)とは何か。

独特の手法はまさにテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)の「本質」を表現するためのもので、他の一流生産者とは一線を画す味わいは、多くのワインラバー達を唸らせています。

経験値の浅い方には理解し難い奥深さのある異質のシャンパーニュとも言えますが、そんなシュブスタンスの知識を深める一助になれば嬉しく思います。

《ワイン名》 ジャック セロス シュブスタンス

《価格》

50000~70000円

《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》  ジャック・セロス

【ここで簡単にプロフィール

ジャック・セロスは、優れたシャルドネ産地として名高いコート・デ・ブランのアヴューズ村に本拠地を置くRM(レコルタン・マニピュラン)
※RMとはブドウ栽培からワイン醸造まで一貫して担うスタイル。最も多いのはモエ・シャンドン社のようなNM(ネゴシアン・マニピュラン)ブドウの一部あるいは全てを仕入れ、自社で醸造するスタイル。
ブドウ栽培家としての歴史は長いが、自身で醸造を手掛けるドメーヌ元詰めを開始したのは1959年の事。
現当主であるアンセルム・セロスはブルゴーニュで醸造学を学びテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)の重要性を強く感じ、1980年にドメーヌを引き継いでからは、その信念の元様々な改革に取り組む。
その品質は認められ、フランスを代表するワイン誌「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス」では、RMとして初の最高の3ツ星を獲得。世界中のワインラバー達を唸らせる生産者となっている。

《味わいの特徴》

格別の奥深さ
シャンパーニュと言うよりは
深遠な白ワインの風格

このワインの特徴は、類い稀な複雑性やブドウのエネルギーを感じさせる品質にあり、熟成するほどにブランデーやナッツに蜜やカラメルといった要素は強まっていき、爽快なシャンパーニュと言うよりは、熟成したモンラッシェやコルトン・シャルルマーニュを彷彿させるような、魅惑的上級白ワインの風格さえ感じさせます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

上質なブドウ
グランクリュ
使用されるブドウは、シャンパーニュにおける最上の畑であるグランクリュのシャルドネだけを使用しています。
ヴィエイユ・ヴィーニュ
土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、優れた果実を実らせる古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)のブドウを採用しています。
ビオディナミ農法
シャンパーニュでは先駆けとなる無農薬・有機肥料で天体の動きも考慮したビオディナミ農法の採用しており、その土地の酵母など微生物の働きにより健全で成分豊かな土壌が育まれ、その成分を吸い上げたピュアで上質なブドウが得られます。

ソレラシステム
このシステムが最大の特徴と言えるでしょう。
例えば、4つのヴィンテージ(ブドウの収穫年)別の樽があったとします。
最も古いヴィンテージのワインが入った樽を【ソレラと呼び、そこからワインの一部(22%)を瓶詰めします。
そして減った分を2番目に古い樽からつぎ足し、2番目の樽が減った分を3番目に古い樽からつぎ足し、3番目に古い樽が減った分を1番新しい樽からつぎ足します。
そのようなシステムにすることによって、複数年のワインがブレンドされて品質が安定するというわけです。

このシュブスタンスに至っては、なんと30年以上前のワインも含まれており、各ヴィンテージの異なる個性や熟成度合いも溶け合った、複雑で味わい深い品質になる理由の1つとなっているのです。

ドサージュはゼロ又は微量
通常のシャンパーニュでは澱引き後、最後に打栓をする時に糖度の高いリキュールワインを添加(ドサージュと呼びます)して甘辛調整を行いますが、セロスはそれをゼロ、あるいは微量にします。
「泡のある白ワイン」と評される由縁はそのような部分にあり、味わいは甘味の少ないドライなテイストですが、モンラッシェやコルトン・シャルルマーニュといった最高峰の白ワインを彷彿させる、奥深い旨味や甘美さの要素を持ち併せています。

 

【外観】
輝くレモンゴールド
熟成するほど濃いゴールド、そして琥珀色へと変化していきます。
クリーミーな泡立ち。

【香り】
青リンゴやラフランスの果実香に、上質な蜜やトーストにアーモンドのニュアンスも心地よく広がり、シェリーを思わせる酸化したようなニュアンスも複雑性を高めます。
熟成するほど黄桃や黄色い花などボリューム感のある香りに、カラメルやバタートースト、シェリーあるいはブランデーのニュアンスも加わった複雑で魅惑的な香りに包み込まれます。

【味わい】
クリーミーな泡はしなやかな飲み口で、洗練された厚みのある果実味に美しい酸が感じられます。旨味を伴った豊富なミネラルは、トーストにナッツや蜂蜜、あるいはシェリーを思わせる複雑な風味と共い広がりを見せ、優雅な余韻へと導かれます。
熟成するほどに熟した果実や蜂蜜、カラメルにシェリー酒などの複雑で妖艶なニュアンスは強まり、熟成上級白ワインを思わせる魅惑的品質に成長していきます。

《飲む時の適正温度》

~14℃
冷やし気味にすれば酸味や凛としたミネラル感が際立ち、上品で気品に満ちた飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど充実感溢れる複雑な風味が広がり、芳醇で妖艶な味わいを楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
出荷された時~デゴルジュマン後約20年
複数年のワインがブレンドされたもので、ヴィンテージがありません。
ただし、シャンパーニュ製造工程にこける最終段階にあたる澱抜き(デゴルジュマン)の日付がボトル裏に記載してあります。
出荷直後から熟成感のある秀逸な品質ですが、熟成を重ねるほどブランデーや上質な蜜のニュアンスなどが高まった、熟成感溢れる格別の品質に成長していきます。

【当たり年】
ありません
複数年の上質ワインがブレンドすることで、テロワール(ブドウを取り巻く自然環境)の本質を表現するワインです。
年毎の味わいを表現というよりは、年代を超えたシャンパーニュそのものを表現するワインと言えます。

※ワインの飲み頃についての知識は、
第10回【品種・タイプ別 赤ワイン・白ワインの飲み頃】
でも確認できます。

《適正グラス》

【ふくらみのあるフルート型グラス】
美しいグラスのフォルムに加え優美な泡立ちを見れます。
また空気に触れる面積も小さいため、温度も上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
そして類い稀な芳香性を楽しむには、細身のフルートグラスより膨らみのあるフルートグラスがより最適ですし、あえてブルゴーニュグラスを選んでも優雅な風味は高まるでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

 

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「デゴルジュ(澱抜き)から2年、そして約35年前の1984年のワインがリザーヴされているとあって、ブランデーのニュアンスが私には合わなくてね。素晴らしい飲み口でポテンシャルの高いワインだとは思うけどね。」

良い口コミ

「デゴルジュマン(澱抜き)から11年熟成を経たシュブスタンスはあても必要ない。ワイン単体でずっと楽しんでいられる。深みのあるゴールデンイエローの液体は、甘いカスタードに柑橘類のフレッシュさ、バニラにシェリーのようなニュアンスも感じる。凝縮された果実感は素晴らしく、マロンクリームを強く感じるが、あくまでも味わいはドライ。6時間も置けば成分はさらに馴染み、キャラメルや蜜のニュアンスは強まり、至福の余韻が訪れる。なんとも幸せなワインでした。」

 
「同じくセロスのイニシャルと比較しても、香り味わい共に充実感があり、ミルフィーユの如く味わいが幾重にも感じられます。黄金に輝く液体は少しのシェリーっぽいニュアンスを伴い、最高の味わい、そして余韻をくれます。19年熟成のサロンと比べても断然こちらが素晴らしい。」


「シャンパーニュの概念を覆すかのような驚きの品質。うまく言えないがビオに由来する独特の芳香性。モンラッシェを彷彿させるような味わいは、シャンパーニュと言うよりは白ワインの頂点を味わっているかのような感覚さえ覚えたよ。」


「冷え気味の時はそれほど驚きもありませんでしたが、温度も上昇するにつれて沸き立つような芳香性に、上級ムルソーを思わせるムッチリとした味わい深さ。飲むほどに感動が広がる貴重な体験でした。」

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!   64%
美味しい    33%
普通       3%

良くない     0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

次元が違うと言いますか異質と言いますか、素晴らしいワイン達を飲み続けているであろう皆様を、類い稀な品質で魅了している事が非常に印象的なシャンパーニュでした。

ソレラシステムによって30年以上も前のワインも含まれたシャンパーニュは類を見ませんし、そもそもそのような熟成に耐えるポテンシャルを持ったブドウを使用している事が、そのような異次元とも言える秀逸な味わいを表現しているのだろうとも感じました。

ドンペリ・エノテークやサロンにクロ・デユ・メニルなども素晴らしいですが、シュブスタンスも間違いなくそれらに並ぶ、あるいは超える場合もある格別の品質であることを確認する結果となりました。

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ジャック セロス シュブスタンス

価格
およそ50000~70000円


格別の奥深さ、シャンパーニュと言うよりは深遠な白ワインの風格。

飲み頃と当たり年
飲み頃は出荷された時~デゴルジュマン後約20年。
デゴルジュマン(澱抜き)した日付は裏面に記載してある。

当たり年の概念は無い
複数年の上質ワインがブレンドすることで、テロワール(ブドウを取り巻く自然環境)の本質を表現するワインで、年毎の味わいを表現というよりは、年代を超えたシャンパーニュそのものを表現するワイン。


口コミ
素晴らしいワイン達を飲み続けているであろう皆様を、類い稀な品質で魅了している事が非常に印象的なシャンパーニュ。

という事でした。

価格も品質も突き抜けており、ある程度ワイン経験を積まないとこのワインの凄みは理解できないのかもしれませんね。

逆に言えば、本物を理解する飲み手を唸らせるこのワインは、そのような方々と楽しむ、あるいは贈り物として選べば大いに力を発揮する事でしょう。

ドンペリでもクリスタルでもクリュッグでもない、シュブスタンスを選択できるなんてちょっと素敵ですね。

 

あなたにとって善きワインとの出会いが多くなることをお祈りしております。

 

 

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