シャブリ生産量の1/4。
圧倒的生産量を誇る生産者協同組合。
(農協みたいなものです)
約300名もの組合員から構成されており、畑の選別や厳しい品質チェックをクリアしたワインのだけが「シャブリジェンヌ」を名乗る事を許されます。
シャブリジェンヌが造るシャブリ。
男の中の男みたいなものでしょうか・・。
さておき、シャブリらしさを高次元で表現し、しかも手頃な価格で販売していることでも評判が良く、フランスの有名レストランでも活躍するワインで実績も十分です。
今回紹介する「ラ・ピエレレ」は多くのラインナップを持つシャブリジェンヌの中でも、最も親しみやすく手軽にシャブリらしさを体感できるワインです。
ピエレレ=pierreleeで、石=pierreから来た造語という事で、シャブリ特有のキンメリッジ土壌(貝殻などの化石が多く含まれたミネラル豊かな土壌)から造られるワインという意味が込められています。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 ラ シャブリジェンヌ シャブリ ラ ピエレレ
《価格》
【1900~2800円】
《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ブルゴーニュ>シャブリ
《生産者》 ラ・シャブリジェンヌ
《特徴》
ピュアな果実味とミネラル感
シャブリらしいキレの良さ
シャブリジェンヌのこだわりはテロワールの表現を大切にすること。
※テロワール=ブドウを取り巻くすべての自然環境の事で、土壌・気候・人間の営みなどを指します。
シャブリ特有のキンメリッジ土壌から造られるブドウはミネラル豊富で、シャブリジェンヌの所有する畑は、おおよそ南向きの日照に恵まれた好条件を持っており、冷涼なシャブリのキレの良い酸味と同時に、ブドウの熟度も高まる事で心地よい甘味も感じられます。
また、リュット・レゾネと呼ばれる減農薬農法も実践しており、それによってよりピュアな果実味を持ったワインが生まれます。
【外観】
淡いレモンイエロー
【香り】
柑橘類の爽やかな果実香に、青りんごやラフランスなどのフルーティな果実香、白い花の華やかさも加わります。
【味わい】
柑橘系フルーツやリンゴの果実味が心地よく、豊富なミネラル感が芯のある質感を表現し、豊かな酸味は味わいを引き締めスッキリとした余韻があります。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
よく冷やせば酸味が際立ち軽快さが増します。
少し温度を上げれば、フルーティな味わいが広がり甘味も感じられる飲み口を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2年~5年
若いうちのピュアでフレッシュな味わいを楽しむタイプのワインで、熟成させすぎると風味は抜けて、どこか枯れた印象の風味になってしまうでしょう。
《適正グラス》
【小ぶりorふくらみのあるグラス】
温度が上がりにくいように設計された小ぶりのグラスで飲めば、軽快で上品な味わいが楽しめます。
少し温度を上げることで広がる風味を楽しみたい時は、香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶと良いでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
天ぷら各種をレモンと塩で
など、比較的繊細な味わいを持った料理に合わせると良いでしょう。
フレッシュでフルーティで豊かな酸味を持ったこのワインは、料理の味わいを引き立て寄り添ってくれるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
【サラリと軽快なワインが好きな方】
カジュアルなシャブリらしさを持ったワインで、サラリと軽快で爽やかなワインが好きな方にはおすすめですね。
さらには軽快だけでなくほど良い旨味もあり、温度が上がると現れるほのかなハチミツのニュアンスはおいしさを後押ししてくれます。
【繊細な料理にワインを合わせたい時】
ほど良い強さの味わいは決して主張しすぎることはありません。
繊細な素材や味付けの施された料理に合わせることで、互いを引き立てあうマリアージュを楽しむことができるでしょう。
【気軽な場面で】
特にワインにこだわりのない仲間との気軽なパーティーなどの席では、品格溢れる高級ワインよりも、このような比較的カジュアルなワインの方が良い場合もあります。
割れてもショックが少ない厚めのグラスで乾杯でもしながら楽しんではいかがでしょうか。
《こんな場合には不適切!?》
【ジューシーなワインが好きな方】
カリフォルニアなどの温暖な産地のジューシーなワインがお好きな方には、厚みや甘味が足りず軽すぎるかもしれませんね。
【強い味わいの料理に合わせたい時】
上質な和牛を使ったり、デミグラスソースを使ったような強い味わいの料理にはこのワインは負けてしまい、とても薄っぺらい味わいに感じてしまうことでしょう。
繊細な味わいを持った料理に合わせる事で、互いを引き立てあうマリアージュを楽しめるでしょう。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「スッキリ辛口のイメージのシャブリは、甘口好みの私は選ぶことがなかったのですが、このシャブリは時間経過で温度も上がってきたら心地よい甘味が現れました。これを期に他のシャブリにもチャレンジしてみようという良い機会になりました。」
「香りは弱めで爽快な飲み口が心地よくブドウの味もしっかり。デイリーワインに持って来いの軽快さでお気に入りです。」
「このフルーティで爽やかな風味でミネラリーな味わいは牡蠣に完璧にマッチした!!和食にも合わせやすく万人受けするのではないでしょうか。」
【悪い口コミ】
「ちょっと酸が強いかな。あまり好みではない。」
「普通。特にコメントなし。」
「硫黄臭が心地悪い。ブショネか。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 0%
美味しい 27%
普通 66%
良くない 7%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
とても軽快で、シャブリらしいスッキリした飲み口である事が伝わってきて、そのような軽快さを良いと捉える方と、サッパリして物足りないと感じる方もいらっしゃいました。
もちろんそのような軽快なワインですから感動する方は0人でしたが、保存状態などによる品質劣化による悪評以外は、特に悪く評価する方も非常に少ない印象で、総合的に見れば価格同等あるいは少し勝るくらいのニュアンスが伝わってきました。
時間経過と少し温度を上げる事で、ほのかな甘みも現れる特徴もあるようですから、酸が気になる方はゆっくり温度を上げながら楽しむという方法も提案できます。
以上です。
シャブリジェンヌ。
非常に大きな組織で、信頼できる生産者組合のワインです。
生産量も非常に多く品質の安定感もありますから、スッキリ辛口が好みの方やシャブリらしさを体感してみたい方には、選択肢の候補に入れるべきワインだと思います。
生産者名にシャブリが入ってるのですからシャブリらしくないはずもありませんし、シャブリの名を汚すわけにもいきませんから、品質が他より劣るわけにもいかない自負もあるでしょう。(個人的見解ですが、プライドが高いフランスの方はきっとそうだと思います)
あれこれ説明させていただきましたが、飲んでしまえば完結します(笑)
百聞は一見に如かず。(一飲ですか)
試しやすい価格なところもこのワインの良いところ。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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