味わいへの評価が最も高いと感じたプロセッコ。
シャンパーニュやフランチャコルタのような深みはありませんが、ピュアでクリアな味わいへの口コミ満足度は高く、ワンランク上のプロセッコといった印象です。
上級すぎずカジュアル過ぎないバランス感覚で、選択肢に入れておきたい銘柄だと感じました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》レ マンザーネ プロセッコ スペリオーレ
《価格》
【2500前後】
《ブドウ品種》グレーラ
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 イタリア>ヴェネト州
《生産者》 レ マンザーネ
レ マンザーネはプロセッコを代表する優良生産者のひとつ。 手軽な大量生産型プロセッコとは違い、栽培から醸造まで一貫して行う数少ない生産者で、丁寧なワイン造りで上質なプロセッコを生むことで知られています。 農家に生まれたエルエスト氏は醸造学を修め、父と共にカンティーナを設立したのが1984年。
減農薬農法(リュットレゾネ)の研究、設備投資、畑の買い増しなどを行い、1994年から本格的にプロセッコの瓶詰を開始します。 2021年現在も、より良いブドウを生むための取り組みを継続しており、さらなる品質向上も期待されています。
《味わいの特徴》
ピュアで豊潤かつ上品
バランス良い上級プロセッコ
このワインの特徴は、雑味のないピュアで豊かな果実味を上品な酸味や仄かな苦味がまとめるバランス感覚の良さにあり、数あるプロセッコの中でもトップクラスの味わいであること。
【外観】
淡いレモンイエロー
細かで豊かな泡立ち
【香り】
青リンゴや柑橘類に白い花のニュアンスも加わった爽やかでフルーティーな香り。
【味わい】
豊富な泡による軽快な飲み口。青リンゴを思わせる厚みのある果実味は、雑味なくピュアな味わいで少しの甘味を伴い、キレの良い酸と仄かな苦味が上品にまとめると、適度なコクとフレッシュでフルーティーな味わいを残した余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
グレーラは白桃や白い花のような華やかな香りがあり、爽やかで少しの苦味を持った味わいを生む傾向です。
■優れた自然環境■
この銘柄はプロセッコの中でも、コネリアーノからヴァルドッビアデーネに広がる地域のブドウが使用されており、特に優れたテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)で、格付け最高位であるDOCGに認定されています。
豊富な日照量はブドウの熟度を高め豊潤な果実味を、山や海からの風は冷却効果は上品なな酸をもたらし、ボリューム感と上品さを両立した上質なプロセッコを生みます。
■減農薬農法■
農薬や化学肥料を極力使用しない減農薬農法(リュット レゾネ)を実践。
土地の天然酵母など様々な微生物の働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、ピュアで成分豊かなワインを生みます。
■シャルマ方式■
大きな密閉式タンクを使って醸造するシャルマ方式を実践。
密閉することで酸化しないためブドウのピュアな風味が反映され、フレッシュでフルーティーな味わいを生むのがこの方式の特徴。
また、短期間で仕込むため酵母の死骸である澱との接触期間は短く、トラディショナル方式で造られるシャンパーニュなどで現れるパンのような風味は付きません。
そして、手間がかからず低コストで済むのがシャルマ方式で、価格が抑えられる大きな理由の一つになっています。
スパークリングワインの製法に関する知識はコチラ。
《飲む時の適正温度》
【6℃~10℃】
冷たくするほど酸味が際立ちキレ味の良い飲み口が楽しめます。
少し温度を上げると穏やかな印象になり、ふくらみある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
飲み頃は購入後1年以内
このワインは既に飲み頃のタイミングで売られていますから、購入後1年以内に飲む事をおすすめします。
適切に保存すれば2年程度は楽しめるでしょうが、熟成させすぎると風味は抜け、どこか枯れた印象の味わいになっていきます。
ですから買ったら早めに飲んだ方が良く、常温で長く放置されている可能性があるようなお店では、買わない方が良いでしょう。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる面積が少ないため、温度が上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
美しい泡立ちも見られますし、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
地鶏のタタキにレモンを添えて
カマンベールフライ
適度なボリューム感と軽快さを持ち合わせたレ マンザーネは、適度なコクを持った料理との相性が良いですが、爽やかな泡とキレイな酸は味わいをスッキリさせる効果もあるため、どのような料理にも無難に合わせられる適応力があります。
また、皮目をパリッと焼いた地鶏や天ぷらなどのように【パリッ】【サクッ】とした食感には【シュワッ】としたスパークリングワインは相性が良いですね。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
普通。甘味もあり美味しいけどね。。。
【良い口コミ】
青リンゴ感漂う優しい果実味。透明感のあるキレイな味わいでとても気に入りました♪
おぉ。中々良いじゃない。細かな泡は持続性があり、芳醇で複雑さのある味わいをキレのある酸がまとめ、余韻も楽しめるよ。
個人的にはプロセッコのトップかも。ボリューム感ある果実味と適度な酸味と苦味がある。とても旨い。
これホント好き。すぐに飲み干しちゃうのが唯一難点(苦笑)
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 40%
普通 60%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
私が調べる限り、プロセッコを手掛ける主要な50の生産者の中で最も味わいへの評価が高い印象を受けました。
実際そのようなコメントをされる方もチラホラで、否定的な意見もほぼ無く好感度も高い銘柄でした。
とは言え、シャンパーニュやフランチャコルタなどの上級スパークリングのような深みは求めない方が良いでしょう。
およそ1000~3000円がプロセッコの価格帯で、その中においてトップあるいはトップクラス。
フレッシュでフルーティーな味わいの中に適度な深みも感じられ、カジュアルすぎず上級すぎないバランス感覚に優れたプロセッコだと感じる結果となりました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
レ マンザーネ プロセッコ スペリオーレは
【価格】
2500前後
【味】
豊富な泡立ちによる軽快な飲み口。雑味のないピュアで豊かな果実味を上品な酸味や仄かな苦味がまとめるバランス良い味わい。
【飲み頃】
購入後1年以内
飲み頃のタイミングで売られているため、購入後1年以内がおすすめ。
適切に保存すれば2年程度は楽しめるが、熟成させすぎると風味は抜け、枯れた印象の味わいになっていく。
【口コミ】
調べる限り、プロセッコを手掛ける主要な50の生産者の中で最も味わいへの評価が高い印象。
実際そのようなコメントをされる方もチラホラで、否定的な意見もほぼ無く好感度も高い。
以上です。
トラディショナル方式で造られる奥深いスパークリングはもちろん魅力的ですが、シャルマ方式で造られるピュアなブドウの味わいが表現されたコスパスパークリングも魅力的。
プロセッコはそんなシャルマ方式で造られるスパークリングワインの代表と言えるでしょう。
そんなプロセッコの中でもトップクラスなのがレ マンザーネでした。
日常を上品に彩るアイテムの候補にいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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