第8回 【スパークリングワインの選び方】

【ワインの基礎知識編】

 


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寒くなってきましたね。(11月現在)
季節の変わり目は体調崩しやすいですから皆様体調管理も忘れないでください。

さて、おいしいワインの選び方シリーズは前回のまとめで終わりにしようと思っていたのですが、スパークリングワインの説明をしていないことが気になり、今回やることにしました。

というわけで、あなたはスパークリングワインを選ぶ時どうやって選んでいますか?

今回の記事の内容を知ればおおよその味わいがラベルを見ただけで分かるようになります。

思ってた味と違ってるー!!
なんて事が起こらなくなりますからぜひ読んで下さい。

スパークリングワインの 選び方

 

1、スパークリングワイン 造り方

スパークリングワインは発泡性ワインの総称ですが、どのようにして造られているのでしょう。

3つの代表的製法

※他にもありますが、ここでは代表的なものだけ紹介します。

、トラディショナル方式
手間やコストはかかりますが、最も上質なスパークリングワインを生む製法です。

シャンパーニュ方式とも呼ばれ、アルコール発酵したワインを瓶詰し、さらにボトルに糖分と酵母を添加して栓をします。

そしてさらに瓶の中でアルコール発酵(瓶内二次発酵)させ、その後熟成させます。
アルコール発酵は、糖分がアルコールと炭酸になる仕組みなので、栓をしたボトルの中に炭酸が残り発泡性ワインとなるわけです。
そして熟成を終えた後に最後にもう一度栓を外して糖を添加し(ドザージュといいます)再び栓をして半年から1年後に出荷されます。
上記の他にも細かな作業工程があり、手間とコストがかかる分きめの細かい泡、奥深く複雑な味わいのスパークリングワインが生み出されます。

、シャルマ方式
アルコール発酵したワインをボトルではなく密閉タンクに入れ、酵母と糖を添加してタンクでそのまま二次発酵し、最後の瓶詰めの時ボトルに上記のドザージュをして出荷されます。
製造工程で空気に触れないため、ピュアな果実の風味が前面に出たワインが生まれます
また、トラディショナル方式ほどキメ細かな泡や深みのある味わいにはならないが、手間がかからずコストが抑えられる利点があり、大量生産にも向きます。

、炭酸ガス注入方式
ワインに炭酸ガスを注入するだけのもの。
炭酸ガス注入方式は元のワインにもよりますが、泡は粗目で単調な味わいのものが多いです。

 

2、代表的スパークリングワイン 特徴

上質なものが多い順で紹介します。

シャンパーニュ

シャンパーニュ地方の決められたブドウを必ず手摘みで収穫し、トラディショナル方式で造られます。
その他熟成期間など様々な厳しい規定をクリアして初めてシャンパーニュを名乗ることができます。
スパークリングワインの王様といえます。

フランチャコルタ

イタリア最高峰のスパークリングワインです。
トラディショナル方式で造られ上質です。

ヴァンムスーやクレマンなど

フランスのシャンパーニュ地方以外でトラディショナル方式によって造られます。手頃でスッキリ軽いものが多いです。
後でも解説しますがヴァンムスーの方がクレマンよりも発泡性が強いです。

カバ

スペイン北東部ペネデス地方で周辺でトラディショナル方式によって造られます。コスパに優れたスパークリングワインです。

アスティ

イタリア北部ピエモンテ州でシャルマ方式で造られます。
シャルマ方式らしく豊かな果実味で繊細な甘みを持っています。

その他お手軽 (1000円くらい)のもの

チリ、スペイン、イタリアなど各地でシャルマ方式や炭酸ガス注入方式を使った爽やかでフルーティなものが多いです。

3、甘口・辛口の見分け方

 

スパークリングの味わいを見極めるうえで辛口なのか甘口なのかを知ることは重要ですね。

先ほどからちょいちょい登場してますが、製造過程の最終段階に糖分を加える工程(ドザージュ)があり、この時に入れる糖分の量により甘口から辛口が決まります。上↑の画像のようにラベルに表記してありますから目安にしてください。

辛口から順に

1、Brut Nature
(ブリュットナチュール)
Pas Dose(パドゼ)
Dosage zero(ドザージュゼロ)
など

2、Extra Brut(エクストラブリュット)

3、Brut(ブリュット)
この辺りが一番多くバランスのよい味わいです。
上記ほどよりドライで下記ほど甘味は豊かに感じられます。

4、Extra Dry(エクストラドライ)

5、Sec(セック)

6、Demi Sec(ドゥミセック)

7、Doux(ドゥー)

です。

4、泡の強さの見分け方

 

スパークリングワインでは、ガス圧の強弱によって発泡性の強弱があり、呼び方が場合もあります。

一般的なスパークリングワインのガス圧は3気圧です。

それを基準に各国のスパークリングワインの発泡性の強弱とその呼び方を見てみましょう。

フランス

シャンパーニュ 5~6気圧

ヴァンムスー  5~6気圧

クレマン    3.5気圧程度

ぺティアン   2.5気圧以下

 

イタリア

スプマンテ  3気圧程度

フリツァンテ 2.5気圧以下

 

ドイツ

ゼクト(高品質)とシャウムヴァイン(並質) 3.5気圧程度

パールヴァイン  2.5気圧以下

 

スパークリングワインのボトルに
ぺティアン
・パールヴァイン
・フリツァンテ
と書いてあったらやさしい泡のワイン
と覚えておくといいと思います。

 

【まとめ】

スパークリングワインの品質の見極め方

1、スパークリングワインの
  品質の格を知る。 

格上から順に

シャンパーニュ

フランチャコルタ

ヴァンムスーやクレマン

カバ

アスティ

ザックリですよ!!
最高級のカバが並質のフランチャコルタよりも高品質なんてこともありますから、全体を総括するとこんな階層かと思われます。

2、甘辛表記を知る。

Brutは中間くらい。

3、泡の強さを表す表記を知る。

・ぺティアン
・パールヴァイン
・フリツァンテ
はやさしい泡。

 

いかがでしたか。以上をりかいすればかなりスムーズにスパークリングワインを選べることでしょう。
この頃はシャンパーニュの生産者がオーストラリアやカリフォルニアなどで造るコスパに優れたスパークリングワインもよく見かけますね。
モエ・エ・シャンドン社もカリフォルニアやオーストラリアでコスパに優れたスパークリングワインを生んでいますね。

品質レベルはやはり価格にだいたい見合っていますから、甘辛と泡の強弱をおさえておけば外すことはないでしょう。

 

 

 

 

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