見た目も味わいも印象的な人気赤ワイン。
濃厚ながら上品で心地よい飲み口で、時間が経過するほどに向上する味わいを褒める口コミ評価も見られました。
近年立ち上げられた新しいワイナリーの注目すべき銘柄だと感じています。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》マツ エル レシオ
《価格》
【2700前後】
《ブドウ品種》テンプラニーリョ (ティンタ デ トロ)
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 スペイン>トロ
《生産者》 ボデガス マツ
ボデガス マツはDOトロにある注目ワイナリーです。
不動産業で成功したビンタエグループが所有する6つのワイナリーの内の1つで、豊富な資金力による最新設備や優れた醸造家のもとワイン造りが行われています。
トロで生産されるラインナップは3種で、上級キュベから
・マツ エル ビエホ(老人)※出来の良い年だけリリース
・マツ エル レシオ(中年)
・マツ エル ピカロ(青年)
※エチケットの顔は畑を管理する人達で、樹齢やワインの個性を表現しています。 今回紹介しているマツ エル レシオは日本の一般消費者からも高い支持を集める銘柄で、その評価実績は以下の通りです。
・サクラアワードでゴールドメダル(2013ヴィンテージ)
・ワインアドヴォケイトで90点(2012ヴィンテージ)
※ちなみにワイナリー名「マツ」は、日本語の「待つ 期待する」に由来しており、2008年から始まるトロでの新しいプロジェクトに起因しています。
《味わいの特徴》
濃厚で力強くも
上品でバランスが良い
【外観】
深く濃いガーネット色
【香り】
ブラックベリーやカシスを思わせる熟した果実香に、樽に由来するバニラ、スパイス、カカオのニュアンスも加わった複雑で豊かな芳香が広がります。
【味わい】
凝縮感のある果実味は豊富なタンニンと共に力強く飲み応えのある味わいを表現しますが、雑味の無いピュアな味わいや適度な酸が味わいを上品にまとめるバランスも良く心地よい飲み口。深みのあるコクとほのかな甘味を後口に感じると、果実や樽の風味を残した余韻が続きます。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
このワインに100%使用されるテンプラニーリョ (ティンタ デ トロ)はスペインを代表する品種。
深い赤色の色調でカシスなどの黒い果実の豊かな風味を持ち酸も豊富。
タンニンは適度でアルコール度数が高めのしっかりとしたワインを生む傾向です。
熟成にも向いており、葉巻や革製品などのニュアンスが加わり深い味わいになります。
また、トロのテンプラニーリョは他の産地よりも皮が厚く、濃厚な果実味でタンニンも豊富、酸は穏やかで凝縮された旨味を持つ傾向があります。
■ヴィエイユ ヴィーニュ■
若い樹に比べ土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、上質なブドウを実らせるのが古木(ヴィエイユ ヴィーニュ)の特徴です。
このワインに使用されるブドウの樹齢は樹齢90~100年(2022年現在)の古木です。
■ビオディナミ農法■
農薬や化学肥料を一切使用しないことはもちろん、天体の動きに合わせて農作業を行うなど、非常に緻密な管理が必要なビオディナミ農法を実践しています。
土地の天然酵母など、様々な微生物などの働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。
■樽熟成■
フレンチオークの古樽で14ヶ月樽熟成されており、樽に由来するバニラやスパイスやチョコレートのニュアンスが適度に反映されます。
《飲む時の適正温度》
【14℃~20℃】
少し低めの温度にすれば酸やミネラルが際立ち、引き締まった上品な飲み口。
温度を上げるほど穏やかな印象になり、濃厚な果実感や複雑な風味の広がりある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2~10年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計された大ぶりのボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く香りと味わいを感じ取れます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
牛肉の赤身のステーキ
うなぎの蒲焼
など、コクのある素材や強めの味付けをされた料理によく合い、互いの味わいを引き立て合うマリアージュを楽しめるでしょう。
ワイン単体でも楽しめる充実感がありますが、ブルーチーズなどともよく合い、チーズの強めの塩分がワインの旨味や甘味を引き立てます。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
4年熟成の2015は試飲で美味しかったので買ったけど、渋味が主張気味でなんだかイマイチ。でも翌日には美味しく変化しており、さらに日を追うごとに向上。渋味は落ち着き全体のバランスが整いました。とはいえ当日飲み切るのであれば注意が必要かと思います。
【良い口コミ】
おお。これは好きなやつ♪3年熟成の2018は重めのテイストだけど軽やかな飲み口で、どんどん飲めてしまいます!
なるほど人気があるのも納得の味わいですね。5年熟成の2012はアルコール14,5%で高めで飲み応えがあるけど、タンニンは滑らかで上品な酸も味わいを引き締めておりスイスイ飲める上品さがありますね。
エントリークラスのエル ピカロと比べるとツーランクぐらい上でかなり旨い!!2年熟成の2018は全体のバランス感覚に優れ気品が感じられます。お値段以上のワインだと思いました。
空けた日も優しく上品な味で美味しかったけど、3日目の方がさらに美味い♪溶け合った成分のバランスが素晴らしく、艶やかさが加わった香りもいいね~~♪♪
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 53%
普通 47%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
濃厚かつ上品な味わいで、とても満足度の高い傾向です。
充実感のある味わいながらスルスル飲めるような上品さを褒める意見がとても多く、価格を含めて満足している方がとても多い印象です。
抜栓直後はやや硬いというネガティブコメントもありますが、時間経過で解消しており、さらに日を追うごとに成分が馴染み合い向上していく意見もチラホラ見られました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ボデガス マツ マツ エル レシオは
【価格】
2700前後
【味】
凝縮感のある果実味は豊富なタンニンと共に力強く飲み応えのある味わいを表現しするが、雑味の無いピュアな味わいや適度な酸が味わいを上品にまとめるバランスも良く心地よい飲み口。深みのあるコクとほのかな甘味を後口に感じると、果実や樽の風味を残した余韻が続く。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~10年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
濃厚かつ上品な味わいで、とても満足度の高い傾向。
充実感のある味わいながらスルスル飲めるような上品さを褒める意見がとても多く、価格を含めて満足している方がとても多い印象。
抜栓直後はやや硬いというネガティブコメントもあるが、時間経過で解消しており、さらに日を追うごとに成分が馴染み合い向上していく意見もチラホラ見られた。
以上です。
今回は3段階あるラインナップの中で、特に満足度が高いと感じた真ん中のマツ エル レシオ(中年)を紹介しました。
とは言え、格上のマツ エル ビエホ(老人)も更に重厚な味わいで好評ですし、マツ エル ピカロ(青年)も手軽なワインにしては厚みがあり口コミ満足度は高めの傾向でした。
それらを含めたラインナップは、下のリンク先でも探せますから参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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