カデ=末っ子
1930年。
現在メドック格付け第1級のシャトー・ムートン・ロートシルトはブドウの出来が良くない事から生産しない事を決定しました。
で、そのブドウはどうするの?
そこでそのブドウを使ってカジュアルなワインを造ろうと判断したのが、フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵。
彼は一族の末っ子でこれ以外にも様々な革新をムートンにもたらした人物です。
そんな事をきっかけに生産が始まったワインで、よりカジュアルにワインを楽しんでもらうために造られており、現在は信頼のできる契約農家100%のブドウを仕入れ、ムートンの厳しい管理の下で醸造されるようになっています。
ワイン名の由来はフィリップ・ド・ロスチャイルド男爵が末っ子(カデ)であったことによるもので、ムートンの直系であることも意味しています。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 ムートン カデ ルージュ
《価格》
【1350~1800円】
《ブドウ品種》
・メルロー主体
・カベルネソーヴィニヨン
・カベルネフラン
《ボディ》ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー
《生産者》バロン・フィリップ・ロスチャイルド
《特徴》
リッチでエレガント
親しみやすい品質
ムートンカデの特徴はメルローを主体にしている事です。
凝縮感のあるリッチな果実味で、タンニンが豊富でありながら角が取れやさしい質感はメルローらしさがあり、親しみやすい品質そして価格を実現しているのです。
【外観】
深いルビーレッド
【香り】
ラズベリー、プルーン、カシス、チェリーなどの熟した果実の香りに、樽に由来するバニラ・コーヒーに加えスパイシーなニュアンスも感じられます。
【味わい】
生き生きとした凝縮感のある果実味はリッチで、タンニンは豊かですが角の取れた印象。ほど良い酸味は味わいをまとめ心地よい余韻があります。
《飲む時の適正温度》
【10℃~16℃】
冷やし気味にして酸味を際立たせ、フレッシュで軽快な飲み口を楽しんでもいいですし、すこし高めの温度にして、広がるフルーティな風味を楽しんでもいいですね。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から3年~6年
若いうちの生き生きとした果実味を楽しむスタイルのワインと考えます。
数年の熟成で落ち着いた風味を楽しめますが、長く熟成させすぎると風味は弱まり、どこか枯れた印象のワインとなるでしょう。
《適正グラス》
【チューリップ型ボルドーグラス】
ボルドーグラスとしましたが、カジュアルに楽しめるワインで冷え気味でも軽快さが増して美味しいワインですから、それほどグラスの形状を意識する必要もないでしょう。
気軽にワイワイ楽しむ場合は、乾杯しても割れないような厚くて安いグラスの方が安心ですが、ちゃんと味わいたい場合は薄いボルドーグラスを選択すれば、より風味は感じやすくなります。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
白身魚のカルパッチョ
ピザ全般
など、比較的カジュアルでコクのある料理に合わせることで、心地よい風味の広がる楽しいマリアージュになるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
【デイリー赤ワインの候補に】
お手頃で1杯あたりの価格はビールと同じくらいですから、軽快に楽しめますね。
【カジュアルな場面で】
気軽なパーティーなどで、カジュアルな料理に合わせるのであれば、高級ワインよりもこのような軽快なワインの方がよく合います。
赤ですが、このクラスの赤はちょっと冷やし気味にして軽快な飲み口を楽しんでもいいですね。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「チェリー、ラズベリ―にバニラ、タバコ。定番ボルドーは万人受けしやすい飲み口で飲みやすいですね。」
「スパイシーでタンニンはなめらか。メルローらしいほどよい濃さが心地よい。」
「ほど良い渋味と酸味でスパイシー。クラシックボルドーのカジュアル版かな?時間経過で柔らかくなります。」
【悪い口コミ】
「やさしい果実味でタンニンは豊か。余韻は短いけどまあ良いでしょう。でもニューワールドのワインの方が好みかな。」
「硬くて薄いかな・・。ちょっと期待していたので残念。」
「皆さんのテイスティングコメントの要素を探しつつ飲むには疲れますね。それくらい弱く感じます。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 0%
美味しい 26%
普通 61%
良くない 13%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
デイリーワインですからもちろん感動している方はいません(笑)
一部で薄っぺらく感じた方がよくない評価をしており、多くの方がそれなりに美味しいワイン、少しの方がお値段以上の嬉しいワインと評価している傾向でした。
以上です。
カデ=末っ子とは知りませんでした。
本当に関係ないですが。
私もカデです・・。
なんだか言っておきたくて・・・(笑)
岐阜県美濃市の3人男兄弟のカデで、北斗の拳・ドラゴンボール・キンニクマン・ガンダム・トムとジェリー・タッチ・奇面組・スクールウォーズ・101回目のプロポーズなどを見て育ちました。
もっと言ってしまいました(笑)
親近感を持っていただけましたでしょうか。
そうです。
言いたかったのはムートンカデも親しみやすいワインですよ。
という事です。
選択肢の一つになれば幸いです。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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