カレラ ピノノワール セントラルコーストの価格と味は?当たり年や口コミなど詳しく解説

おすすめ【赤】ワイン
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カリフォルニアのピノノワールと言えばこの銘柄では?

ピノノワールではオーボンクリマと並んで有名で口コミ量も多いのがカレラ。

どちらの生産者も人気ですが、より口コミ満足度が高いと感じたのがカレラでした。
※あくまで客観的で個人的な解釈です。
そして、そんなカレラのラインナップの中でもトップの口コミ量と高い満足感を与えていると感じたのがセントラルコースト。

私自身もいろいろ試しましたが、価格も考慮するとカリフォルニアのピノはカレラが一番満足できると感じた一人です。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

《ワイン名》カレラ ピノノワール セントラルコースト

カレラ ピノノワール セントラルコースト[冷蔵便]
3.(赤)ピノノワール

《価格と基本情報》

4000前後

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアムボディ
《甘辛》   やや辛口
《産地》   アメリカ>カリフォルニア>セントラルコースト
《生産者》  カレラ(ダックホーン)

プロフィール
カリフォルニアのロマネ コンティ」と呼ばれるカレラは、カリフォルニアを代表するピノノワールの生産者です。
創業者のジョシュ ジェンセン氏は1970年代初頭にブルゴーニュに渡り、栽培をDRC、醸造をデュジャックで学び、その後ローヌではヴィオニエのワイン造りを学びます。
そしてカリフォルニアに戻る際にDRCのロマネ コンティの苗木を持ち帰り植えたことは有名なエピソード。
ジェンセン氏はブルゴーニュに近い最適な土地を見つけるために2年の歳月を費やし、マウントハーランに適地を発見し1975年にカレラを設立します。

その後、ニューヨークで行われたブラインドテイスティングでDRCのリシュブールに勝利したり、ロバート パーカー氏から「カリフォルニアのロマネ コンティ」として紹介され、世界を代表するピノノワール生産者のひとつとして地位を確立しました。

高齢になり後継ぎもいなかったジェンセン氏は、2017年に同じくカリフォルニアの大手で交流もあったダックホーングループにワイナリーを売却。
経験豊富なマイク ウォラー醸造長の力もあり、以前と変わらぬ品質で高い評価を維持しています。
そして、ジョシュ ジェンセン氏は2022年6月11日にお亡くなりになりました。

今回紹介しているピノノワール セントラルコーストは最もお手軽なスタンダードキュベ。
パーカー90点以上を何度も獲得するなど様々なワイン誌などでも評価が高く、カレラの世界観が手頃に楽しめると、日本の一般消費者からも高い支持を集める銘柄です。

《味わいの特徴》

カリフォルニアピノの代表格
豊潤で優しくエレガント

このワインの特徴は、果実感満載のカリフォルニアらしさや、香り豊かでエレガントなピノノワールらしさがしっかりと表現されているところ。
これぞカリフォルニアのピノノワールという香りと味わいが感じられます。

【外観】
やや透明感のある赤紫

【香り】
ラズベリーやイチゴのような甘酸っぱさに、ブラックベリーやプルーンのような熟した果実のフルーティーな香りも加わり豊潤。
紅茶、スミレ、オリエンタルスパイスの風味も加わり、エレガントで複雑性のある芳香が豊に広がります。

【味わい】
太陽をいっぱいに浴びたブドウを思わせる果実味はほんのり甘く、タンニンは少なく酸も穏やかなため、果実味主体の優しい飲み口。
雑味の無いピュアな味わいはスミレ、紅茶、スパイスの風味と相まって豊潤でありつつ非常にエレガントで女性的な味わいで、それらの風味を残した長い余韻があります。

それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

品種の個性
ピノノワールは男性的な力強さよりも、繊細で上品な女性的ニュアンスを持っています。
そして土地の個性を反映しやすい特徴もあり、大地の恵みを感じさせる滋味深いニュアンスを持ったワインを生むことも特徴的です。

産地の特徴
セントラル コースト全域から厳選して買い付けたブドウを使う銘柄です。
広大な産地であるため地域ごとに差はありますが、おおむね温暖で日照は非常に豊富。
冷涼なブルゴーニュと比較すると酸は穏やかで、大地のミネラル感よりも太陽を思わせる熟したブドウの豊潤な果実感が強めに反映された味わいになります。

全房発酵
一般的にはブドウの粒のみを発酵させるのが主流ですが、粒の付いた枝のような部分を梗(こう)と呼び、その部分も含めて全て発酵させます。
それによって、滑らかなタンニンが得られ長期熟成に耐える事や、梗由来の独特の苦味や風味が加わり、複雑な味わいになります。
※この全房発酵は非常に難易度の高い手法としても知られ、適切に行わないと青臭さ・酸味・ギスギスしたタンニンが出てしまいます。
そのためには、梗の部分までしっかりと熟している状態にさせなくてはならず、菌の付きやすい梗を無農薬で健全に保つには非常に管理が緻密でなければなりません。
そのためこの手法を実践しているのは、DRCなどの極一部のトップ生産者のみというわけです。

グラヴィティーシステム
醸造工程においてワインの移動は重力のみで、段階を経て地下へと進む仕組みです。
これをグラヴィティーシステムと呼び、ワインに余計な負荷がかからずピュアでクリアーな味わいになる要因の一つになっています。

樽熟成
発酵を終えたワインはフレンチオークで11ヶ月熟成されます。
樽の風味が反映しやすい新樽の使用比率は10%で、ブドウのピュアな風味を覆い隠さない程度の適度な樽感があります。

 

《飲む時の適正温度》

14℃20℃
少し低めの温度にすれば酸やミネラルが際立ち、引き締まった上品な飲み口。
温度を上げるほど穏やかな印象になり、ふくよかな果実味や複雑な風味の広がりある味わいが楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~15年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
参考までに、カリフォルニア赤のヴィンテージチャートも載せておきます。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2005年 3
2006年 3
2007年 4
2008年 3
2009年 4
2010年 4
2011年 2
2012年 5
2013年 5
2014年 4
2015年 4
2016年 4
2017年 3
2018年 4
2019年 4

カレラ ピノノワール セントラルコースト[冷蔵便]
3.(赤)ピノノワール

 

《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
香りが取りやすく甘味を感じやすいように設計された、バルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


豚肉のハーブグリル


和牛すき焼き

など、適度にコクのある料理との相性が良く、香り豊かで優しいワインが料理に寄り添い互いを引き立てます。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

ネガティブな口コミ

悪くはないけど、昔飲んだ時の方がもっと美味しかったなぁ。。。

良い口コミ

4年熟成の20181は香りも余韻も心地よくって、まさにカリピノって感じですね♪♪

困る表情のイラスト1(男性)
見た目は明るくて軽そうだけど、結構樽も効いてパワフルなんですね。6年熟成の2016、好きな味です。


ブルゴーニュよりも親近感があり、チリやオーストラリアよりも洗練され上品な印象。とても飲みやすく美味しかった!


7年熟成の2015は開栓直後から熟した果実と樽の香り満載。果実味主体でちょっとチャーミングさもありつつ、落ち着いたニュアンスと上品な酸も両立していて、濃いけどとても上品。特に香りの質とボリューム感が素晴らしくて大満足です!♪

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!     3%
美味しい     57%
普通       40%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

感動こそ少ないですが一定の満足感を与えており、安心できる優良銘柄という印象です。

ネガティブコメントもほとんど無く、カリフォルニアらしい果実味主体の豊潤な香りと穏やかな味わい、そして上品さを持ち合わせたバランスへの好感がとても多い銘柄でした。

口コミの量を見る限りでも、最も飲まれているカリフォルニアのピノノワールで、その人気の高さを確認できました。

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

カレラ ピノノワール セントラルコースト

価格
4000前後


果実、スミレ、スパイスなどエレガントで複雑性のある芳香は非常に豊か。
太陽をいっぱいに浴びたブドウを思わせる果実味はほんのり甘く、タンニンは少なく酸も穏やかなため、果実味主体の優しい飲み口。
雑味の無いピュアな味わいはスミレ、紅茶、スパイスの風味と相まって豊潤でありつつ非常にエレガントで女性的な味わいで、それらの風味を残した長い余韻がある。

飲み頃
ブドウ収穫年から2~15年
※一般的傾向や口コミから推測

当たり年
カリフォルニア赤のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2005年 3
2006年 3
2007年 4
2008年 3
2009年 4
2010年 4
2011年 2
2012年 5
2013年 5
2014年 4
2015年 4
2016年 4
2017年 3
2018年 4
2019年 4

口コミ
感動こそ少ないが一定の満足感を与えており、安心できる優良銘柄という印象。
ネガティブコメントもほとんど無く、カリフォルニアらしい果実味主体の豊潤な香りと穏やかな味わい、そして上品さを持ち合わせたバランスへの好感がとても多い銘柄。
口コミの量を見る限りでも、最も飲まれているカリフォルニアのピノノワールで、その人気の高さを確認できた。

以上です。

今回はエントリークラスのセントラルコーストを紹介しましたが、
セレック
ジェンセン
ミルズ
リード
など、カレラの他の上位クラスのラインナップも非常に口コミ満足度が高く、おすすめできると感じました。
※個人的にはシャルドネもリッチでおすすめです。

それらを含めたカレラのラインナップは以下のリンクでも探せますから、参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

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