たった一代で最も売れるシャンパーニュメーカーを誕生させる人物はただ者ではありませんね。
多くのレストランや航空会社に採用されるのは、顧客の満足度が高い事の裏付けでもあり、品質への安心感も抜群。
そんな生産者の生み出すお手頃シャンパーニュは、多くの日本の飲み手も納得させ楽しませています。
さて、私は非常に多くの生産者が手掛けるシャンパーニュにおいて、日本の一般ワインラバーの方々にたくさん飲まれ(口コミされ)、そして口コミで評判の高い銘柄はどれだろうという事を、信憑性の高い口コミが見られるVinicaを利用してリサーチしてみました。
その結果日本で購入可能なおよそ100の生産者の中でも、特に多くの方を喜ばせていると感じたのは25の生産者達。
今回紹介するニコラ フィアット ブリュット レゼルブは、比較的手頃な価格帯のシャンパーニュの中で目を引く評価を得ていたというわけです。
驚くような感動はありませんが、バランス良い味わいは飲み手を納得させ楽しませています。
《ワイン名》 ニコラ フィアット ブリュット レゼルブ
《価格》
【3500円前後】
《ブドウ品種》
・ピノ・ノワール
・ムニエ
・シャルドネ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》 ニコラ フィアット
ここで簡単にプロフィール
ニコラ・フィアットは1976年創設の比較的歴史の浅い生産者だが、たった30年でフランス国内での販売数量1位、かつ世界でも3位という著しい成長を成し遂げた実績がある。
伝統にとらわれず優れたシャンパーニュを生むスタイルで、コスパも非常に優れ、多くのレストランや航空会社などに採用されている。
創始者でもあるニコラ・フィアット氏は若くしてアメリカでコーヒービジネスを成功させ、シャンパーニュ地方の畑を譲り受けたことを機に自身のブランドを造ると決意し、全ての熱意をシャンパーニュ造りに注ぐ。
ビジネスの人脈に加えその品質の高さは瞬く間に評判となり、国内最大販売数量の生産者までに上り詰めた。
それにしても、香り高い飲み物がお好きなのでしょうか。。。
《味わいの特徴》
繊細さとボリューム感を両立し
バランス感覚に優れた
コスパシャンパーニュ
このワインの特徴は、繊細でスッキリとした酸味や透明感に、ふくよかでボリューム感のある果実感や旨味などのどちらも両立するバランス感覚の良さにあります。
風格を感じさせるほどではありませんが、適度な奥深さや複雑性も感じられる品質は、価格以上のコスパシャンパーニュの佇まいがあります。
そのような品質になるのは、
・繊細さやエレガントさを生むシャルドネを20%。
・ふくよかさや輪郭を形成するピノ・ノワールを40%。
・華やかでやさしい味わいを生むムニエを40%。
以上の比率でブドウを使用することで、繊細かつボリューム感のある品質になりますが、当主ニコラ・フィアット氏の「他に無いエレガントなシャンパーニュを造りたい」という熱意が根本にある事も、高品質なワインを生む要因に大きく寄与していると言えるでしょう。
【外観】
輝くレモンゴールド
細かで豊かな泡立ち
【香り】
青リンゴや柑橘類のフレッシュさに、リンゴやトロピカルフルーツのフルーティな果実香、芳ばしいトーストやナッツのニュアンスも心地よく広がります。
【味わい】
優しく膨らみのある果実味がキメの細かな泡と共に広がり、美しくキレの良い酸が味わいをまとめます。
心地よい旨味も感じられる味わいはバランス感覚に優れ、エレガントな余韻があります。
《飲む時の適正温度》
【4℃~12℃】
冷たくするほど酸味が際立ちキレ味の良い飲み口が楽しめます。
少し温度を上げるほど甘味や風味が広がり、ふくらみのある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
飲み頃は【購入後1年以内】
このワインは既に飲み頃のタイミングで売られていますから、購入後1年以内に飲む事をおすすめします。
適切に保存すれば2年程度は楽しめますが、熟成させすぎると風味は抜け、どこか枯れた印象の味わいになっていきます。
ですから買ったら早めに飲んだ方が良く、常温で長く放置されている可能性があるようなお店では、買わない方が良いでしょう。
当たり年は【ありません】
いくつかの収穫年のブドウから造られたワインをアッサンブラージュ(混ぜる)するシャンパーニュであり、年による品質の差は少ないです。
当たり年を考慮するのは、単一年のブドウだけで造られたヴィンテージシャンパーニュ(ミレジメ)の場合のみという事になります。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる面積が少ないため、温度が上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
美しい泡立ちも見られますし、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
地鶏のタタキにレモンを添えて
生ハム
など、フレッシュさとボリューム感を両立したバランスの良いニコラ フィアットは、ほどよい強さの味わいを持った料理との相性が良いですが、爽やかな泡と美しい酸は味わいをスッキリさせる効果もあるため、どのような料理にも無難に合わせられる適応力があります。
また、皮目をパリッと焼いた地鶏や天ぷらなどのように【パリッ】【サクッ】とした食感には【シュワツ】とした飲み口のシャンパーニュは相性が良いですね。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
このワインの悪い点を指摘する具体的口コミは見当たりませんでした。
【良い口コミ】
「お!これはスッキリエレガント系かと思わせながら果実味も中々グッとくるねぇ。なるほど航空会社に採用されるだけの品質だよ。」
「飲み始めはリンゴ系の爽やかで甘酸っぱい香りでしたが、時間経過でほのかにカスタードを思わせるよう甘芳ばしく落ち着きある印象に。味わいも生き生き感と円熟感が両立したようなバランス感覚で、納得の美味しさって感じでしたね。」
「細け~ことはわかんね~けどよ。うめ~からいいぜ!!」
「とってもきめ細かで柔らかな泡が好印象💛酸を連想させるリンゴ系の香りに、熟した果実に蜜やローストナッツも加わります。美味しいシャンパーニュです。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 50%
普通 50%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
まず、このワインは悪い印象を受けた口コミが見当たりませんでした。(たまたまかも)
とは言え、手頃なシャンパーニュという事で感動するほどの品質ではない事も同時に伝わるもので、具体的な表現は無くとも、普通評価を与える方もチラホラといった印象です。
最も多かったのは良い口コミで紹介しているような、バランスが良くて複雑性もある品質に好印象を持った方々。
大満足は無いが不満もない品質は、手頃な価格で安心して選べる良質なコスパシャンパーニュである事がわかる結果となりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
それでは情報整理です。
ニコラ フィアット ブリュット レゼルブは
【価格】
3500円前後
【味】
繊細でスッキリとした酸味や透明感に、ふくよかでボリューム感のある果実感や旨味などのどちらも両立するバランス感覚の良さがある。
【飲み頃と当たり年】
飲み頃は【購入後1年以内】
当たり年の概念は無い
【口コミ】
バランスが良くて複雑性もある品質に好印象を持った方が多く、感動するほどでもないが、具体的に悪い評価も無い。
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