ニコラ ジョリー サヴニエール クロ ド ラ クーレ ド セラン

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ロワールを代表する白ワインを1つだけ教えて下さい。

こう聞かれた時、私ならこのワインを挙げますし、そう思う方も少なくないでしょう。

・フランスで最初にビオディナミ農法を取り入れた生産者
マダム・ルロワにビオディナミを伝授した人物
・ロバート・パーカー氏は「ロワールのモンラッシェ」と賞賛

これらの情報だけでも、その実力は十分に窺い知ることができますし、実際日本の一般消費者の方々の口コミも非常に高いことからも、ロワールを代表する白ワインであると感じました。

この記事を読み進め、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただけれれば嬉しく思います。

《ワイン名》 ニコラ ジョリー サヴニエール クロ ド ラ クーレ ド セラン

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《価格》

12000円前後

《ブドウ品種》シュナン・ブラン
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ロワール地方>アンジュー・ソーミュール地区>サヴニエール
《生産者》  ニコラ・ジョリー

プロフィール
ニコラ・ジョリーは、2020年現在オーナーであるニコラ・ジョリー氏が一代でその名声を築き上げた、ロワールを代表する生産者。
ニコラ氏はコロンビア大学でMBA(経営学修士号)を取得し、ビジネスの世界で出世コースを歩んでいましたが、1976年に仕事を辞め母が運営するワイナリーを継ぎます。
駆け出しの頃はワインコンサルタントの指導の下、農薬や化学肥料を使う農法を実践していましたが、畑から昆虫がいなくなった事や、土壌の変化に異変に気付いた彼は、1980年代初頭に農薬や化学肥料を排除するビオディナミ農法を取り入れた栽培を始めたのです。
当時はその手法を冷かしたり非難する栽培家も多かったのですが、品質の向上に伴って注目を集めるようになり、ビオディナミ農法の先駆者としての地位を確立していきます。
そして2001年にはビオディナミの団体「Return to Terroir」を設立。
「おいしいワインである前に、その土地固有の繊細さを表現した本物のワインでなくてはならない。」
というテロワール(ブドウを取り巻く環境)の表現を重視したワイン造りを唱えており、世界中で講演活動を行っている事からも「ビオディナミの伝道師」と呼ばれるようになります。
さらにはブルゴーニュであまりにも有名なルロワにビオディナミを伝授したのもニコラ氏であり、ここで紹介しているニコラ氏の最高峰であるクロ・ド・ラ・クレ・ド・セランはロバート・パーカー氏に「ロワールのモンラッシェ」と呼ばれるほど。
このような経緯と実績を含めると、ロワールを代表する生産者と言えますし、ここで紹介するクロ・ド・ラ・クレ・ド・セランはロワールを代表する白ワインに相応しいとも言えるのです。

《味わいの特徴》

ロワールのモンラッシェ
複雑で気品に満ちた味わいは
熟成で魅惑的品質に成長

このワインの特徴は、上品な蜜のニュアンスを伴った凝縮感のある果実味に豊富な酸やコク、ハーブやスパイスにナッツなどの複雑な風味に、気品に満ちた凛としたミネラルを持った味わいにあり、長期熟成を経ることで複雑性は増し、円熟した果実味や蜜を思わせる魅惑的ニュアンスが現れます。
そのポテンシャルの高い味わいを、ワイン評論家であるロバート・パーカー氏は「ロワールのモンラッシェ」と表現したのです。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

優れた自然環境
このワインを生むブドウの畑であるクレ・ド・セランはニコラ・ジョリーのモノポール(単独所有畑)であり、ロワールで最上のテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)を持った畑と呼ばれます。
南向きの急斜面は抜群の日照があることでブドウの熟度を高め、シストや砂岩の土壌はブドウに豊富なミネラルを供給します。
そのような優れた環境で育ったブドウを使用することで、凝縮された成分を持ったワインとなり、若い段階では豊潤な果実味はあるものの、その充実したミネラルが凛とした気品ある味わいを表現。熟成するほど円熟した蜜のような旨味が広がる味わいへと成長していきます。

ヴィエイユ・ヴィーニュ
土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、優れたブドウを実らせるのが古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)であり、このワインに使用されるブドウの樹の平均樹齢は40年以上です。

ビオディナミ農法
フランスにおけるビオディナミ農法の先駆者です。
農薬や化学肥料は一切不使用。さらに家畜を飼い、多くのハーブを育て、そのハーブなどからビオディナミに必要なプレパラシオン(調合剤)を造る。そして家畜たちが畑の草を食べ、馬で耕作するなど、あらゆる自然環境と共生した栽培を実践しています。
さらに醸造においても、酵母を添加するのではなく自然酵母にて発酵させる事や、発酵温度もあえて調整せず、濾過や清澄などのワインの透明度を高める工程もあえて行いません。

これらの取り組みは、土地の豊かな成分を吸い上げたブドウのピュアでありのままの味わいを表現する考えによるものです。

 

【外観】
輝くイエローゴールド
熟成が進むほど琥珀色へと近づいていきます

【香り】
カリンや柑橘類に白い花の華やかさ、上品な蜂蜜のニュアンスも感じられます。
熟成するほど蜜の甘やかなニュアンスが強まり、黄色い花やドライアプリコットにナッツ類の風味も加わった複雑で妖艶な香りが広がります。

【味わい】
粘性のあるオイリーな口当たりから、凝縮感のある果実味が広がり、凛としたミネラル感は気品ある味わいを表現。上質な酸が味わいをまとめると、奥深いコクや上質な蜜の甘味を残した余韻が長く続きます。
熟成するほど果実味は円熟した蜜のような甘やかさや、ブランデーやナッツ類など複雑な風味も増し、それらの奥深い風味を残した長い余韻へと導かれます。

 

《飲む時の適正温度》

8℃14℃
冷やし気味にすれば酸が際立つことで軽快さが増し、エレガントな飲み口になります。

温度を上げるほど酸は穏やかに感じられますが、複雑な香りと味わいのボリューム感が増してきます。
最初冷やし気味で、徐々に温度を上げていく飲み方も良いですね。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から約3年~30年
ニコラジョリー本人は、抜栓後時間が経つほど良くなり、数日後にピークが来ると語っていますから、特に若い場合はそのような傾向を知っておくべきでしょう。
そして後で紹介する口コミでは、若くしても良いですが、熟成酒方がより評判が良い傾向です。

【当たり年】
一般的にロワール白ワインのヴィンテージチャートは以下の通りです。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちは硬いですが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいですが長期熟成にはやや不向きな傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1983年 3
1985年 3
1986年 3
1988年 3
1989年 4
1990年 4
1991年 2
1992年 3
1993年 3
1994年 
1995年 3
1996年 5
1997年 3
1998年 3
1999年 3
2000年 4
2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 3
2005年 4
2006年 2
2007年 2
2008年 
2009年 3
2010年 4
2011年 3
2012年 2
2013年 2
2014年 4
2015年 3
2016年 5
2017年 4

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《適正グラス》

【ふくらみのあるシャルドネグラス】
少し温度を上げることで広がる風味を楽しめますから、香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶことをおすすめします。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


ホタテバター


地鶏のグリル

など、上質で適度なコクのある味付けをした料理などと合わせることで、洗練された複雑な風味とコクの広がる格別ななマリアージュを楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

39年熟成の81は香り紹興酒。 味わいは適度な酸味と少しの甘味を持った紹興酒風なニュアンス。経年劣化とはこのような事を言うのでしょう。

良い口コミ

5年熟成の2013は滑らかな飲み口で、塩っぽさのある豊富なミネラルに蜂蜜やカリンにジンジャーなど、様々な風味が広がり複雑。豊富な酸は味わいをキッチリと引き締め、長い余韻へと続く。美味しいですね。
 
14年熟成の04は熟成を思わせる琥珀色の外観。ミネラリーで、紅茶やブランデーに蜜の香りがあります。味わいはちょっとだけ粗さのあるミネラルに、ポートワインにも似た甘さ、ナッツ類にドライフルーツの風味もあり複雑です。非常に味わい深いシュナン・ブランで、見事な熟成酒だと感じました。


3年熟成の2015も良かったけど、17年熟成の2003もまたパワフルで素晴らしい!!03は決して良いヴィンテージではないのに流石ニコラジョリーといったところでしょう。ヴィンテージや熟成度合いで全く違う表情を見せてくれるのもこのワインの特徴なんでしょうね。


記念日に14年熟成の04を選択。全く隙が無いというか、ピュアで緻密な味わいで、まだまだ熟成にも耐えそうな味わいです。凄いですよこのワイン。

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    27
美味しい     50
普通       23%

良くない       0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

経年劣化による残念な思いをされた方以外は、特に否定的なコメントも見当たらず、非常に高い満足感を与えている印象が残るワインでした。

若い段階でも評価は高く、熟成物の複雑で奥深い味わいへの評価はさらに高い傾向で、サヴニエールにおいてはニコラ・ジョリー一択で良いのではないかと思えるほどの口コミ量、そして高評価を獲得しているワインだと感じる結果となりました。

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ニコラ ジョリー サヴニエール クロ ド ラ クーレ ド セラン

価格
およそ12000円


ロワールのモンラッシェ、複雑で気品に満ちた味わいは熟成で魅惑的品質に成長

飲み頃と当たり年
・飲み頃
ブドウ収穫年から約3年~30年

・当たり年
一般的にロワール白ワインのヴィンテージチャートは以下の通り。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちは硬いが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいが長期熟成にはやや不向きな傾向がある。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1983年 3
1985年 3
1986年 3
1988年 3
1989年 4
1990年 4
1991年 2
1992年 3
1993年 3
1994年 
1995年 3
1996年 5
1997年 3
1998年 3
1999年 3
2000年 4
2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 3
2005年 4
2006年 2
2007年 2
2008年 
2009年 3
2010年 4
2011年 3
2012年 2
2013年 2
2014年 4
2015年 3
2016年 5
2017年 4

口コミ
経年劣化以外で否定的コメントは見当たらない。
若い段階でも評価は高く、熟成物の複雑で奥深い味わいへの評価はさらに高い傾向で、サヴニエールにおいてはニコラ・ジョリー一択で良いのではないかと思えるほどの口コミ量、そして高評価を獲得していた。

いかがでしたでしょうか。

シャルドネでもソーヴィニョン・ブランでもリースリングでもない、シュナン・ブランは興味深いですし、そのシュナン・ブランの頂点とも言えるのがこのワインだと思います。

このようなワインを知る事で、新たなワインの魅力を知る事になるのかもしれませんね。

あなたにとって善きワインとの出会いが多くなることをお祈りしております。

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