世界一有名なプレミアム赤ワインは?
この質問にオーパス ワンを挙げる方も少なくないでしょう。
5万を超えるワインとしての口コミ量の多さ(vinica)からも、多くの方が口にしている事が窺い知れましたし、その知名度の高さ故に贈り物としての利用も多い事は想像に易いものでした。
また、誰にでも理解しやすい美味しさと風格を持ち合わせ、若くしても熟成させても高い満足度があり安定感は抜群。
この記事にたどり着いた方にはオーパスワンの情報も知っていただき、5感に加えて知識と共に深まるワインの味わいを感じていただければ嬉しく思います。
《ワイン名》オーパス ワン
《価格と基本情報》
【5~8万】
※優良ヴィンテージや古酒はそれ以上の場合もあります。
《ブドウ品種》
・カベルネ ソーヴィニヨン主体
・メルロー
・カベルネ フラン
・プティ ヴェルド
・マルベック
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 アメリカ>カリフォルニア>ナパヴァレ―
《生産者》 オーパス ワン ワイナリー
オーパス ワン ワイナリーはカリフォルニアを代表するプレミアムワインの生産者です。
非常に知名度も高く、ワインに詳しくなくとも「オーパスワン」はわかるという方も少なくないでしょう。このワイナリーはフランスとカリフォルニアの巨匠が意気投合し、ジョイントベンチャーで始めた経緯があります。
ボルドー格付け第1級のシャトー ムートン ロスチャイルドを所有するフィリップ ド ロスチャイルド男爵と、カリフォルニアの重鎮ロバート モンダヴィがその2人で、2人の夢を描いたワインのファーストリリースは1984年(1979Vと1980V)でした。ちなみにOpus One(オーパスワン)とは音楽用語で「作品番号1番」の意味しており、『一本のワインは交響曲、一杯のグラスワインはメロディのようなものだ』というロスチャイルド男爵の考えに由来しています。
※さらに詳しくはエノテカ様のホームページで。
《味わいの特徴》
芳醇で優雅
親しみやすくも風格がある
世界屈指の人気銘柄
【外観】
深みのあるルビーレッド
熟成するほどレンガ色に近づきます
【香り】
ブラックベリー、カシス、ブラックチェリーなど洗練された果実の豊潤かつ清潔感のある香りに、スミレやバラの優雅さ。樽に由来するスパイスやカカオの風味に革製品や土のニュアンスも加わり、複雑で魅惑的な芳香が広がります。
【味わい】
凝縮された果実味は深いコクを伴い、一切の雑味が排除された美しい飲み口。タンニンは豊富ながら非常に滑らかで、上質な酸が味わいをまとめるバランスも優れており、舌の上に残る深いコクと複雑で洗練された香りを残した広がりある余韻が長く続きます。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■栽培環境■
創業者の一人フィリップ ド ロスチャイルド男爵は、ボルドーに似た素晴らしい気候に感動し「ここなら最高のブドウとワインが作れる」と確信したとのこと。
豊富な日照があり比較的温暖な気候は豊潤で凝縮感ある果実味を生み、夜の涼しさはキレイな酸を生む要因にもなっています。
■ビオディナミ農法■
農薬や化学肥料を一切使用しないことはもちろん、天体の動きに合わせて農作業を行うなど、非常に緻密な管理が必要なビオディナミ農法を実践しています。
土地の天然酵母など、様々な微生物などの働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。
■高密植栽培■
ブドウの樹をあえて密に植える高密植を行っており、その密度は通常の5~6倍。
その効果で生存競争が高まり根を地中深くまで伸ばすことで、ミネラル豊富な地下水を吸い上げた成分豊かなブドウが育ちます。
■ナイト ハーヴェスト■
ブドウは夜明け前の時間帯に収穫され、この事をナイト(夜) ハーヴェスト(収穫)と呼びその理由は以下の通りです。
・最も糖度が高い時間帯であること。
・香りが最も豊かな時間帯であること。
・気温が低く、醸造に至るまでのブドウの酸化や雑菌の汚染のリスクが少ないこと。
※詳しくはエノテカ様のページで。
■革新の継続■
醸造については常に効果的な手法を追求しています。
伝統的手法を熟知した上で新しい手法を常に研究し、その時々で最も適した手法を取り入れる柔軟さがあり、常に前進するスタイルを継続しています。
■樽熟成■
発酵を終えたワインはフレンチオークで17ヶ月程度(期間はヴィンテージ毎に異なる)熟成されます。
樽の風味が反映しやすい新樽の使用比率は100%で、樽に由来するバニラ、スパイス、カカオなどのニュアンスは強めに反映されますが、ブドウの充実した風味とのバランスが保たれています。
《飲む時の適正温度》
【14℃~20℃】
やや低めの温度にすれば酸やミネラルが際立ち引き締まった印象。エレガントな飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど果実感や複雑な風味が広がり、ふくらみのある優雅な味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から4~30年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
参考までに、カリフォルニア赤のヴィンテージチャートと2005年以降のワインアドヴォケイトの得点も載せておきます。
良い年ほど成分が充実し長期熟成にも耐える。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、長期熟成には向かない傾向があります。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
1990年 4
1991年 4
1992年 4
1993年 4
1994年 4
1995年 3
1996年 3
1997年 4
1998年 3
1999年 4
2000年 3
2001年 4
2002年 4
2003年 4
2004年 4
2005年 3(95+)
2006年 3(93+)
2007年 4(95)
2008年 3※評価無し
2009年 4※評価無し
2010年 4(96)
2011年 2※評価無し
2012年 5(96)
2013年 5(97+)
2014年 4(96)
2015年 3(97)
2016年 4(98)
2017年 4(95)
2018年 4(98)
2019年 4
()内はワインアドヴォケイトの得点
《適正グラス》
【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
天然うなぎの蒲焼
和牛サーロインステーキ
ワイン単体でも十分に楽しめるスケール感がありますが、和牛をはじめ特に上質でコクのある味わいの料理と合わせる事で、さらに互いの味わいを高め合う極上のマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
とても美味しいのですが、5万もの価値があるのか?
エレガントで余韻も長く格別のワインだけど、初めて飲んだ時の感動は薄れた感じがするかも。。。
【良い口コミ】
2018ヴィンテージはまだ4年目と若いですが、硬さも無くとても上品で美味しい!♪絹のような滑らかさと適度な厚みと複雑性で、誰もが認める美味しさって感じですね!!
そりゃ人気出ますよね。この味わいなら。6年目の2016はカリフォルニアらしい果実味主体のわかりやすさがありつつ複雑で上品。丁寧に栽培そして醸造されている事が香りや味わいからも伝わってきます。
2000ヴィンテージは22年目ですが枯れていない。まだまだ陽気な果実味を残したシルキーな飲み口で、スパイス、革、カカオなどの複雑なニュアンスもプラス。若くしても熟成させても素晴らしい安定感ですね。
このワインは余韻が素晴らしい!♪9年目の2013は最高という表現では足りないですね。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 17%
美味しい 73%
普通 7%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
まずはその口コミ量の多さが印象的で、5万を超えるワインとしては桁外れの多さ。
知名度もさることながら、それほど売れていいる銘柄なのだと確認できました。
満足度という意味では、若干その価格にネガティブなコメントも見られましたが、多くの方が納得で隙の無い味わいに感銘を受けている様子が窺い知れました。
若いうちから硬さも無く開いており、熟成後も円熟した魅力を発揮する万能ぶりで、安心できるプレミアムワインとも感じました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
オーパス ワンは
【価格】
5~8万
※優良ヴィンテージや古酒はそれ以上の場合もある
【味】
洗練された果実の豊潤かつ清潔感のある香りに、スミレやバラの優雅さ。樽に由来するスパイスやカカオの風味に革製品や土のニュアンスも加わり、複雑で魅惑的な芳香。凝縮された果実味は深いコクを伴い、一切の雑味が排除された美しい飲み口。タンニンは豊富ながら非常に滑らかで、上質な酸が味わいをまとめるバランスも優れており、舌の上に残る深いコクと複雑で洗練された香りを残した広がりある余韻が長く続く。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から4~30年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
カリフォルニア赤のヴィンテージチャートと2005年以降のワインアドヴォケイトの得点以下の通り。
良い年ほど成分が充実し長期熟成にも耐える。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、長期熟成には向かない傾向がある。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
1990年 4
1991年 4
1992年 4
1993年 4
1994年 4
1995年 3
1996年 3
1997年 4
1998年 3
1999年 4
2000年 3
2001年 4
2002年 4
2003年 4
2004年 4
2005年 3(95+)
2006年 3(93+)
2007年 4(95)
2008年 3※評価無し
2009年 4※評価無し
2010年 4(96)
2011年 2※評価無し
2012年 5(96)
2013年 5(97+)
2014年 4(96)
2015年 3(97)
2016年 4(98)
2017年 4(95)
2018年 4(98)
2019年 4
()内はワインアドヴォケイトの得点
【口コミ】
口コミ量が多く5万を超えるワインとしては桁外れの多さ。
知名度もさることながら、それほど売れている銘柄なのだと確認できた。
満足度という意味では、若干その価格にネガティブなコメントも見られたが、多くの方が納得で隙の無い味わいに感銘を受けている様子が窺い知れた。
若いうちから硬さも無く開いており、熟成後も円熟した魅力を発揮する万能ぶりで、安心できるプレミアムワインとも感じた。
以上です。
今回はファーストラベルのオーパス ワンを紹介しましたが、セカンドラベルで「序曲」を意味するOverture(オーバーチュア)も高い口コミ満足度があると感じています。
オーパス ワンに使用されなかった複数ヴィンテージのワインをブレンドするノンヴィンテージの銘柄で、ファーストラベルよりも希少性の高い銘柄として知られています。
価格は半額程度で秀逸な味わいが楽しめますので、個人的にもおすすめ。
そんなオーバーチュアを含めたオーパスワンワイナリーの銘柄は以下のリンクからも検索できますので、参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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