ドイツのスパークリングワインで唯一のおすすめ銘柄。
そもそも泡を造るワイナリーも少ないですが、口コミ満足度の高い銘柄が一つ。
ドイツではトップクラスの泡と評され、多くの消費者を楽しませている事がわかりました。
シャンパーニュでもクレマンでもフランチャコルタでもないドイツの泡は、おもしろい選択肢になると感じています。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ラッツェンベルガー バハラッヒャー リースリング ブリュット
《価格》
【4000前後】
《ブドウ品種》リースリング
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 ドイツ>ミッテルライン
《生産者》 ラッツェンベルガー
ラッツェンベルガーはミッテルラインのトップ生産者。 マイナー産地と言われるミッテルライン地域のバハラッハに1956年に設立されたワイナリーで、親子で栽培と醸造を分担して運営されています。
今回紹介しているバハラッヒャー リースリング ブリュットはドイツトップクラスの泡で、日本のワイン漫画「神の雫」25巻に登場してブレイクした銘柄。
漫画内では「天使の羽ばたきにも似て、レースのカーテンから差し込む朝の光のような、なにかいいことが待っていそうな一日の始まりのようなワイン」とコメントされています。
《味わいの特徴》
華やかな芳香
清らかで爽快かつ厚みがあり
バランス感覚に優れる
【外観】
濃いめのイエローゴールド
豊富でキメ細かな泡立ち
【香り】
レモンや青リンゴのフレッシュさに洋梨や杏子のフルーティな果実香。
白い花のフローラルさに蜜の甘やかさや石灰のような鉱物的なニュアンスも加わった豊かな芳香が広がります。
【味わい】
豊潤な果実味は仄かな甘味と適度なコクが感じられるミデアムボディの飲み口。豊富でキメ細かな泡と中程度の酸が味わいを涼し気にまとめると、ほんのり甘味を残した上品な余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
辛口から極甘口まで幅広いタイプを生むリースリングですが、共通してリンゴや白い花の香りがあり、キレの良い酸味を持っています。
■収量制限■
剪定や間引きなどで収穫量はあえて抑えます。
残された良質なブドウに土壌のエキスが集中することで、ミネラル豊富なワインが生まれます。
■トラディショナル方式■
スパークリングワインの製造方法は、主に3つ。
2.シャルマ方式
3.炭酸ガス注入方式
1→3の順で手間やコストが掛かり上質ですが、ラッツェンベルガーはシャンパーニュと同じくトラディショナル方式を採用しており、細かな泡や適度なコクも感じられます。
■長期瓶内熟成■
アルコール発酵を終えたワインは瓶に詰められ、酵母の死骸である澱と共に3年以上熟成されます。(実際は注文が入るまで熟成されるため4年以上の場合が多いとのこと。)
ワイン法による最低熟成期間はシャンパーニュで15ヶ月、ヴィンテージシャンパーニュで3年。
つまりシャンパーニュを超えるほどの長期熟成を実施しており、澱との接触期間が長いことで味わいに深みやコクが加わる効果があります。
■ドザージュに使うワイン■
ドザージュとは上記のトラディショナル方式の工程で、澱抜きした後に糖分を含んだリキュールを添加し甘味調節をすること。
ラッツェンベルガーの場合は10年以上熟成されたリースリングのアウスレーゼ(糖度の高いワイン)を添加しており、上質な甘みが適度に反映されています。
《飲む時の適正温度》
【5℃~10℃】
よく冷やせば酸味が際立ちキレの良い飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、フルーティな風味の広がりが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から5~10年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる面積が少ないため、温度が上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
美しい泡立ちも見られますし、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
若鶏のグリル
など、比較的繊細でほどよいコクのある料理との相性が良いですが、爽やかな泡とキレのある酸は味わいをスッキリさせる効果もあるため、どのような料理にも無難に合わせられる適応力があります。
また、皮目をパリッと焼いた鶏肉や天ぷらなどのように【パリッ】【サクッ】とした食感には【シュワッ】としたスパークリングワインは相性が良いです。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的ネガティブコメントはありません。
【良い口コミ】
爽やかではあるがドイツのリースリングにしては酸は抑え気味で、適度な甘味が心地よい。何度も飲んでますが毎回美味しくて気に入ってます。
リースリングの軽快な酸の奥に、優しい甘味も僅かに感じられる。泡の質も高くとても美味しく楽しめました。
4000前後のシャンパーニュよりもハイレベルだと思います!爽快でフレッシュな味わいに厚みのある甘味がほんのりで、後口に感じられるほろ苦さのバランスはお見事。これはリピ確定ですね♪
2014は7年の熟成で大人の上品さを纏ったような飲み口。泡が抜けた後でもエキスが充実しているので十分に楽しめました。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 53%
普通 47%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
とてもバランス良く、上記の数値以上に満足度の高い銘柄といった印象です。
上級シャンパーニュのような奥深さは無くとも否定的な意見も特になし。
適度にコクも感じられるバランス良い味わいへの好感が最も多く、泡が抜けても楽しめるという意見からも質の高さが窺い知れました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ラッツェンベルガー バハラッヒャー リースリング ブリュットは
【価格】
4000前後
【味】
果実や花の豊かな芳香。
豊潤な果実味は仄かな甘味と適度なコクが感じられるミデアムボディの飲み口で、豊富でキメ細かな泡と中程度の酸が味わいを涼し気にまとめると、ほんのり甘味を残した上品な余韻がある。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~10年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
とてもバランス良く、満足度の高い銘柄といった印象。
上級シャンパーニュのような奥深さは無くとも否定的な意見も特になし。
適度にコクも感じられるバランス良い味わいへの好感が最も多く、泡が抜けても楽しめるという意見からも質の高さが窺い知れた。
以上です。
リースリングの泡という時点で珍しいワインですが、しかも評判が良いとなるとかなり希少な銘柄だと感じています。
※私が調べる限りでは世界で唯一かと。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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