「他人に負けてもいい。それよりも自分に打ち勝ちなさい。それが何よりも偉大な勝利なのだから。」
心に刺さる名言ですね。
先生さすがです。
この方にも刺さったようです。
こちらには届いていません。
・・・。
さあ始めましょう!!
前回では、シャンパーニュの基本データ・造り方・3つのAOCについて解説しました。
今回はシャンパーニュのラベル表記とその規定についてを解説します。
これを知る事で、表記の意味も理解できますし、味わいの傾向もわかりますから、ぜひ理解してください。
1、シャンパーニュ 【6つ】のラベル表記とその規定
シャンパーニュには製造工程や品質を表すラベル表記が主に6つあります。
1、【グランクリュ】と【プルミエクリュ】
2、【ミレジメ】と【ノンミレジメ】
3、【ブラン・ド・ブラン】と【ブラン・ド・ノワール】
4、業態表記
5、甘辛表記
6、アルコール度数
です。それでは1つずつ解説します。
1、グランクリュとプルミエクリュ
シャンパーニュにはAOCではありませんが【17のグランクリュ】と【42のプルミエクリュ】があります。
それでは17のグランクリュは重要ですからを3つの地区の特徴とあわせて解説しましょう。
モンターニュ・ド・ランス地区の
9つのグランクリュ
この地区は、ピノノワールとシャルドネを主に造り、繊細なブドウから力強いタイプのブドウまで造ります。
1、アンボネー Ambonnay
2、ボーモン・シュール・ヴェスル Beaumonto-sur-Vesle
3、ブージー Bouzy
4、ルーボワ Louvois
5、マイィ Mailly
6、ピュイジュー Puisieux
7、シルリー Sillery
8、ヴェルズネー Verzenay
9、ヴェルジ Verzy
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区
2つのグランクリュ
この地区はムニエ中心で、丸みのあるフルーティなワインになるブドウを造ります。
1、アイ Ay
2、トゥ―ル・シュール・マルヌ Tours-sur-Marne
コート・デ・ブラン
6つのグランクリュ
エレガントなワインを生むシャルドネがほぼ全部です。
1、アヴューズ Avize
2、シュイィ Chouilly
3、クラマン Cramant
4、(ル)メニル・シュール・オジェ (Le)Mesnil-sur-Oger
5、オジェ Oger
6、オワリ― Oiry
以上がグランクリュです。
全部書きましたが、名前を全部覚えなくても大丈夫です!!
グランクリュは高品質でプルミエクリュはそれに次ぐ品質、表記なしはそれに次ぐくらいの認識を持ってください。
「試験の方はアヴューズAvizeと大文字のOとCが入るグランクリュはコート・デ・ブラン。アイAyとトゥ―ル・シュール・マルヌTours-sur-Marneはヴァレ・ド・ラ・マルヌ。それ以外はモンターニュ・ド・ランスと覚えると楽ですよ。」
★そしてグランクリュを表記するにはグランクリュのブドウを100%使用する。
★プルミエクリュを表記するにはプルミエクリュのブドウを90%以上使用する。
という規定があります。
(試験の方は数値を覚えましょう!!)
以上です。
「このような規定がある事でも品質が守られるわけです。」
2、ミレジメとノンミレジメ
【ミレジメとは?】ヴィンテージ(ブドウ収穫年)の事です。
シャンパーニュではいくつものヴィンテージのワインを混ぜる風習がありますが、特に良いブドウが収穫された年に、単一年のブドウでシャンパーニュを造ることがあります。
このようなシャンパーニュのことを【ミレジメ】(ヴィンテージシャンパーニュ)と呼び、↑の画像のようにラベルにヴィンテージが表記されます。
そしてミレジメを名乗るシャンパーニュは瓶詰(ティラージュ)後最低3年熟成させなければいけないという規定があります。
その味わいは、ブドウの品質の高さが感じられる深いもので、澱に長期間触れる熟成を経たことで焼いたパンのような風味も加わり、なんとも奥深く素晴らしいシャンパーニュとなるわけです。
【ノンミレジメ】は通常の複数年のワインを混ぜるもので、最低熟成期間も15ヶ月とミレジメより半分近く短く味わいもミレジメと比べると軽い印象です。
ラベルにはもちろんヴィンテージは表記されず、NV(ノンヴィンテージ)と表記されることもありますが、無い事も多いです。
3、ブランド・ブランとブランド・ノワール
こちらもよく聞いたり見たりしますね。
わかっている方も多いと思いますが解説します。
【ブラン・ド・ブラン】
シャルドネだけを使って造られたシャンパーニュで、キレの良いエレガントな傾向です。
【ブラン・ド・ノワール】
ピノノワール又はムニエどちらか単一もしくは両方を使って造られたシャンパーニュで、骨太でふくらみのある味わいの傾向です。
4、業態表示
これを知っても味わいの想像はつきません!!
でも何だろう?と思う方と、試験の方に向けて少しだけ。
【N.M】ネゴシアン・マニピュラン
ほとんどがこれです!ブドウを仕入れて造る業態です。
【R.M】レコルタン・マニピュラン
自分で造ったブドウで造る業態です。
ブルゴーニュでいうドメーヌにあたります。
小規模生産者が多いです。
【C.M】コーペラティヴ・ド・マニピュラシオン
協同組合で生産製造する業態。
農協みたいなものです。
その他【M.A】【R.C】【S.R】もありますがあまりないので省略します。
試験の方は教本で!
5、甘辛表記
これはシャンパーニュの味わいの甘辛を見極めるのにとても分かりやすい表記ですね!!
必ず覚えましょう!!
辛口から順に。
1、Brut Nature(ブリュットナチュール)・Pas Dose(パドゼ)・Dosage zero(ドザージュゼロ)など。
2、Extra brut(エクストラブリュット)
3、Brut(ブリュット)
※このBrutあたりが一番多くバランスの良い味わいで、上記ほど辛く下記ほど甘味が感じられます。
4、Extra Dry(エクストラドライ)
5、Sec(セック)
6、Demi Sec(ドゥミセック)
7、Doux(ドゥー)
6、アルコール度数
シャンパーニュを名乗るにはアルコール度数11%以上でなくてはいけません。
2、キュヴェ・ド・プレステージ とは
最後にキュヴェ・ド・プレステージについて解説します。
まずはキュヴェ・ド・プレステージには規定がありません。
シャンパーニュの各メーカーが、通常クラスのものより選りすぐりのブドウを使用するなどして高品質なシャンパーニュを造り、名前を変えて販売するというもので、【各メーカー最高クラスのシャンパーニュ】というわけです。
代表例は
モエ・ェ・シャンドン社の【ドンペリニョン】。
ルイロデレールの【クリスタル】。
クリュッグの【クロ・ド・メニル】などがあります。
◆まとめ◆
・【グランクリュ】【プルミエクリュ】【ミレジメ(ヴィンテージ)】が表記されたシャンパーニュは高品質。
・【ブラン・ド・ブラン】はエレガント系。【ブラン・ド・ノワール】はしっかり系。
・甘辛表記は7段階に分かれていて、Brut(ブリュット)あたりが中間程度の味わい。
・キュヴェ・ド・プレステージは各メーカーが持つ最高クラスのシャンパーニュ。
以上です。
いかがでしたか?
これを理解したあなたはかなり的確なシャンパーニュ選びができると思います。
特別な方に特別なシャンパーニュを贈るなんてとっても素敵ですね。
「よくここまで読みすすめましたね。そのまま迷わずあきらめず進むのですよ。最大の敵は己自身、負けることなく進むのです。私はいつもあなたを見ていますよ。」
先生とは今回で一旦お別れです。
やさしく的確な癒される先生でしたね。
どうもありがとうございました。
これからも楽しく学びましょう!!
こちらは己に負けたようです・・・。
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