第71回 アブルッツォ州のワインの特徴とDOCG

産地別ワインの特徴


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「あぁ?ソムリエ試験を受けるのか?この試験は毎年あるぞぉ。ただ毎年あるからってなぁ。最初から落ちたらまた来年なんて思ってる奴はまずダメだなぁ。戦いで防具があってはそこに油断甘えが生ずる。ここで落ちたら後がねぇってゆう背水の覚悟で挑まねぇとなぁ。」

おお!確かにそうですね。

先生。私も背水の陣で挑みましたが1回目は2次試験で落ちてしまいました。

しかし背水の覚悟で挑んだため知識はかなり深める事ができ、2回目の挑戦では比較的楽に合格することができました!!


「あんたもそうだったかい。でもな、背水の覚悟がなければ何度挑んでもダメだったろうなぁ。」

確かにそうでしょうね。

そして、もし中途半端な努力でソムリエになれなかったとしたら、このブログは開設できなかったでしょうし、皆さんにも出会えていませんでした。

そして貴重な命の時間を生かしきれない事にもなったでしょう。


「俺たちの命は無限じゃねぇ。楽しく生きてぇもんなぁ。さあ始めようか。」

 

さて、今回はアブルッツォ州です。
「人間よりも羊の方が多い」と言われる州です。

「すごいよ。」

そうですか(笑)

山岳地帯65%丘陵地帯34%という地形で人口は少なく、日照条件などの気候に恵まれたこの州ではどのようなワインが生まれるのでしょうか。

1、アブルッツォ州の 基本データ

場所です。


【ワイン生産量】
・約230万ヘクトリットル
※ピエモンテ州と同じくらい

【ブドウ栽培面積】
・約3万ヘクタール
※トスカーナの半分程度

【主要品種白ブドウ
トレッビアーノ・アブルッツェーゼ
この州で広く栽培され、軽くて爽やかなワインを生みます。

トレッビアーノ・トスカーノ
こちらもフレッシュな早飲みワインを生みます。

ペコリーノ
マルケ州とこのアブルッツォ州で栽培される品種で、力強い酸を持つワインを持つワインを生みます。

パッセリーナ
同じくマルケ州とアブルッツォ州で栽培され、柑橘系やトロピカルフルーツなどの華やかな香りとフレッシュな味わいのワインを生みます。

【主要品種黒ブドウ
モンテプルチャーノ
中部イタリアの重要品種で、濃厚でアルコール度数も高く力強いワインを生みます。

2、アブルッツォ州の ワインの特徴

・温暖で日当たりの良い産地で、それほど努力しなくてもそれなりに良いブドウが栽培できます。そんなこともあって長年質より量を重視した栽培が行われてきました。

近年では品質も向上してきており、固有品種からの白ワインにも注目が集まっています。

「これは世界的に言えることだが、量より質の時代になってきてるんだぁ。やっぱりよぉ、ちょっとくらい高くてもうめーワイン飲みてぇもんなぁ。」

3、アブルッツォ州 1つのDOCGと主要DOCとその特徴

 

つのDOCG

モンテプルチャーノ・ダブルッツォ・コッリーネ・テラマーネ
赤のみ
・使用品種 モンテプルチャーノ
・この州を代表するDOCモンテプルチャーノ・ダブルッツォの中でも、テラモの丘陵地帯で造られる特に力強いワインはDOCGとして独立しました。

 

主要DOC

モンテプルチャーノ・ダブルッツォ
赤のみ
使用品種 モンテプルチャーノ
・上記のDOCGの格下です。モンテプルチャーノは果実味豊かでタンニンも豊富です。そして注意深く醸造しないと、攻撃的でやや雑味の多いワインになってしまうことがあるので注意が必要です。
シンプルでフルーティな早飲みワインから、熟成向けの複雑なワインまで生みだしています。
【マリーナ ツヴェティッチ モンテプルチアーノ・ダブルッツォ】
☝このモンテプルチアーノ・ダブルッツォはツーランクくらい上の品質でおすすめです。

トレッビアーノ・ダブルッツォ
白のみ
使用品種 トレッビアーノ・アブルッツェーゼトレッビアーノ・トスカーノ
・アブルッツォ州で白ワインといえばこれでしょうね。
とても軽快でフルーティ。シンプルな味わいのカジュアルワインが多いです。

「確かにシンプルでカジュアルな奴が多いが、中には厚みがあってうめーワインもあるんだぜ。造る奴で味わいが変わるとこもワインのおもしれ―とこだな。」

 

■まとめ■

・中規模産地で、気候に恵まれたアブルッツォ州では比較的カジュアルなワインが多く生産されている

赤ワインでは濃厚で力強いモンテプルチャーノから造られるワインが有名

白ワインでは軽快でフルーティでシンプルな味わいのトレッビアーノから造られるワインが有名

 

以上です。

いかがでしたか?
モンテプルチャーノは個人的には雑味が豊かなイメージもありましたが、近年では良質なワインも造られてきています。

トレッビアーノはとてもフルーティでシンプルでデイリーワインにも向いていますね。

とはいうものの、これはどの産地にも言える事ですが、常に成長しています。
ですから、ここのワインはこうだと決めてしまわない方がいろいろ楽しめそうです🎵


「そうさ、ワインは常に進化している。どの方向に成長するかは誰にも予測できぬ。あの雲の動きのようにな。そう、俺の動きも誰も予測できぬ。」
「これからどこに行こうかなぁ・・・。じゃあな、楽しかったぜぇ。」

やっぱり行ってしまうんですね。
自由に生きる先生らしくて素敵です。またきっとお会いできると思います!!

だって私がファンなんですからね!!(笑)

 

あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。

 

 

 

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