第48回 コート・ド・ボーヌ地区のワインの特徴と主要AOC

産地別ワインの特徴


サイト全体像がわかる【もくじ】はコチラ

 

前回のコート・ド・ニュイのワインは世界の頂点に君臨する赤ワインの数々でした。それでは今回はコート・ドールの南側コート・ド・ボーヌについて解説しましょう。

「ほー。ワインが好きかって?いや、ワインが俺を好きなのさ。」

先生さすが!!
そこまで言えるように頑張りましょう(笑)

さて、コート・ド・ボーヌです。
前回のコート・ド・ニュイでは世界最高峰の赤ワインの数々がありましたが、今回のコート・ド・ボーヌでは赤ワインも素晴らしいですが、世界最高峰の白ワインを造ることで特に有名です。

 

1、コート・ド・ボーヌ ワインの特徴

 

◆上質な赤ワインニュイよりは手頃で親しみやすい◆
この地区では赤ワインが60%造られます。
コート・ド・ニュイと比べると比較的ボディは軽めで、飲み頃は早く訪れる傾向で、価格も手頃です。
※ただしニュイと比べてという事で、秀逸なワインも多くありますし、熟成にも向きます。そして価格もなかなかです。

世界最高峰の白ワインが特に有名◆
赤ワインも素晴らしいのですが、40%造られる白ワインは特に有名で、奥深く厚みのある秀逸な味わいを持つ世界最高峰の白ワインを生み出しています。

2、コート・ド・ボーヌ 主要AOCとその特徴

まずは位置関係をつかみましょう。

コート・ド・ボーヌの村名AOCは図のようであります。(グランクリュ、プルミエクリュも含む)

コート・ド・ニュイ同様図にはかいていませんがこれらの村名AOCの西側(左側)にも地区名AOCブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌがあり、ロゼを造ります。

また、コート・ド・ボーヌ()とコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ(赤のみ)というAOCも存在し、これらは村名AOCと同格です。

コート・ド・ボーヌの 格付け階層


それでは格付けを整理しておきましょう。
格上から順に

1、グランクリュ
モンラッシェなどの畑名が大きく表記され、グランクリュと追記されます。

2、村名+プルミエクリュ
シャサーニュモンラッシェなどの村名が表記された後、プルミエクリュと表記されます。

3、村名AOC
・シャサーニュモンラッシェなどの村名のみが表記されます。
・【コート・ド・ボーヌ】【コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ】も同格です。

4、地区名AOC
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌと表記されます。

というわけです。
こちらもニュイ同様に村名、グランクリュの名前はすべて覚えましょう!!

「ほー。自信が無いかね。自信を持とうと決意することが大切なんだ。」
ありがとうございます。
あなたならできます。

コート・ド・ボーヌ 18の村と特徴

北から順に。

【1、ラドワ・セリニィ】
共に造る。
2つのグランクリュがある。
・赤・白共に秀逸なワインを生む。

【2、ペルナン・ヴェルジュレス】
共に造る。
2つのグランクリュがある。
・赤・白共に秀逸なワインを生む。

【3、アーロス・コルトン】
共に造る。
2つのグランクリュがある。
・赤・白共に秀逸なワインを生む。

【4、サヴィニィ・レ・ボーヌ】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・繊細なものから厚みのあるものまで造る。

【5、ショレイ・レ・ボーヌ】
共に造る。
村名AOCまである。
・手頃で飲みやすいワインを生む。

【6、ボーヌ】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・赤も少量生産の白も厚みのある味わいです。

【7、ポマール】
赤のみ造る。
プルミエクリュまである。
・繊細から骨格あるワインまで生みます。

【8、ヴォルネイ】
赤のみ造る。
プルミエクリュまである。
・繊細で女性的なワインを生む。

【9、モンテリ】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・赤は繊細でややおとなしめ。
・白は香り高くソフトな味わい。

【10、オーセデュレス】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・赤はフルーティでタンニンの少ない口当たりの良い味わい。
・白はフルーティな辛口で、余韻の長い味わい。

【11、サン・ロマン】
共に造る。
村名AOCまである。
・赤は香り高く繊細できれいな酸を持つ。
・白は香り高くキレの良い酸を持つ。

【12、ムルソー】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・赤ワインはわずかで、白ワインで有名。
・白ワインは深さのある香りにとろみのある口当たり、厚みのある味わいは熟成でより深いコクを持つようになり、多くのファンを虜にしている。

【ムルソー ルイ・ジャド】

コチラはとてもムルソーらしさが感じられます。

【13、ブラニィ】
赤のみ造る。
プルミエクリュまである。
・バランスよく骨格あるワインを生む。

【14、ピュリニィ・モンラッシェ】
共に造る。
4つのグランクリュがある。
・赤ワインも少量造るが、白ワインで特に有名。
・豊かな酸、締まったミネラル感があり、エレガントで滑らかな白ワインを生みだす。

【15、シャサーニュモンラッシェ】
共に造る。
3つのグランクリュがある。
・赤ワインは洗練されたやわらかな味わい。
・特に有名な白ワインは力強く余韻の長いまろやかなワインの生む。

【16、サン・トーバン】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・赤ワインはリッチで余韻の長い味わい。
・白ワインは厚みのある複雑な味わい。

【17、サントネイ】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・ほとんどが赤ワインで濃密で余韻の長い味わい。

【18、マランジェ】
共に造る。
プルミエクリュまである。
・赤ワインはタンニンがしっかりあるスパイシーでボディのある味わい。
・少量造る白ワインは、しなやかで飲みごたえのある味わい。

以上です。

「ほー。覚えたかな?試験の者はグランクリュのある村、赤のみ造る村、赤白両方造る村を整理して覚えておくと良いぞ。」

先生ありがとうございます。

続けてグランクリュも覚えましょう!!

コート・ド・ボーヌ 7つのグランクリュ

コート・ド・ボーヌには7つのグランクリュがあります。ニュイの24に対しては少ないですね。

重要なグランクリュばかりですから必ず覚えましょう!!

●ラドワ・セリニィ
●ペルナン・ヴェルジュレス
●アーロス・コルトン
■以上3つの村にまたがる2つのグランクリュ

【1、コルトン】
共に造る。
赤ワインは力強くコクのある熟成向け。
白ワインはエレガントで気品溢れる味わい。

【2、コルトン・シャルルマーニュ】
白ワインのみを造ります。
若いうちは熟した果実やハチミツのニュアンスを持つデリケートな味わい。
熟成すると革製品やトリュフの香りが現れ、圧倒的な力強さと気品溢れるあじわいに。

ピュリニー・モンラッシェ4つのグランクリュ
全て白ワインのみを造ります。

【1、モンラッシェ】
ピュリニー・モンラッシェとシャサーニュモンラッシェにまたがる畑です。

【2、シェバリエ・モンラッシェ】

【3、バタール・モンラッシェ】
※ピュリニー・モンラッシェとシャサーニュモンラッシェにまたがる畑です。

【4、ビアンヴィニュ・バタール・モンラッシェ

■シャサーニュ・モンラッシェ3つのグランクリュ
全て白ワインのみを造ります。

【1、モンラッシェ】
ピュリニー・モンラッシェとシャサーニュモンラッシェにまたがる畑です。
シャサーニュモンラッシェ側とわかるように【ル・モンラッシェ】と書かれることが多い。

【2、バタール・モンラッシェ】
ピュリニー・モンラッシェとシャサーニュモンラッシェにまたがる畑です。

【3、クリオバタール・モンラッシェ】

モンラッシェと付くこれらのグランクリュの中でもモンラッシェは特に別格で、ピュリニー側はシルクのような舌触りできめ細やかな酸があり、エレガントな印象です。

一方シャサーニュ側は、酸はやや穏やかでベルベットのような質感、ミネラルも感じられ力強い印象です。

モンラッシェの品質は他を圧倒する品格で、芳醇さに満ち溢れており、価格も品質も世界一の白ワインなのです。

 

■まとめ■

・コート・ド・ボーヌでは品質の高い赤ワインも造られるが、白ワインが特に有名で世界最高の品質。

18の村名7つのグランクリュは有名で重要。

 

以上です。

いかがでしたか?ボーヌはグランクリュが少ない分、村名が多かったですね。

こちらもボトルを見ただけでどこの産地で、そしてどういった傾向の味わいなのかイメージできますからぜひ覚えてください!!

ニュイとボーヌでは覚えて下さいを連呼しましたが、ここまで読んで下さるあなたは既にワインの魅力にはまってしまっていることでしょう。

この大量の知識は、もっとあなたのワインのある人生を豊かにしてくれるものだと確信しております!!


「ほー。よくここまで来れたな、褒めてやろう。コート・ドールはとても重要な地区だ。何度も繰り返し学ぶのだ。そしてこれからの道もまだまだ長い、一歩づつ踏みしめてゆくのだ。私はいつもお前を見ているぞ・・。」

先生ありがとうございました。
言葉は上からでしたが本当はやさしいという事が伝わる先生でした!!

ひとまずコート・ドールお疲れ様でした。

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました