さて、今回はロゼワインの造り方です。
ロゼワインはとても美しくて、食卓に並んだだけでも華やかになりますし、バカンス気分も味わえますね🎵
ではどうやってあの色を造り出しているのでしょうか。
赤と白を混ぜればいいのでは?と、思った方いますか!?
それ、EUでは法律で禁止されてます!!
しかし、シャンパーニュだけは特別にそれをやってもいいんです!!
意外と知られてないでしょうね。
混ぜちゃってました(笑)
ではその他のロゼワインはどうやって造られているのでしょう。
■3つのロゼワインの造り方■
1、セニエ法
黒ブドウのみを使い、赤ワインと同じ工程をすすみますが、マセラシオン(皮と種を果汁と共に漬け込むことで色や渋味の成分を抽出する事)の途中でちょうどいい色になったら皮と種を除いてしまう方法。
1、ブドウの収穫
2、除梗・破砕
ブドウの梗(こう)。実が付いてる小枝のような部分を取ることを除梗(じょこう)といいます。そしてブドウを破砕(はさい)つまり潰します。
3、アルコール発酵・マセラシオン
ブドウの糖分がアルコールと炭酸に変化するアルコール発酵をするのと同時に、ブドウの皮と種の成分を抽出するマセラシオンを同時に行います。
4、果汁の抜き取り
いい色合いになったところで皮と種を抜き取ります。
5、引き続きアルコール発酵
6、マロラクティック発酵
アルコール発酵が終わると、今度は乳酸菌による発酵が起きます。
これは乳酸菌の働きにより爽やかなリンゴ酸がまろやかな乳酸に変化する発酵です。
この発酵をマロラクティック発酵といい、まろやかで複雑な味わいになる効果があります。
※ただし白ワイン同様爽やかな風味を残したい場合はやりません。
7、樽又はタンクで熟成
ワインが落ち着き風味のバランスが整います。
8、澱引き・清澄・濾過
8-1 澱引き
アルコール発酵で活躍した酵母の死骸、つまり澱は熟成中に樽やタンクの底に蓄積します。その上澄みの部分だけを別の容器に移すことで澱を除くことになり、熟成過程で数回行われます。
8-2 清澄
卵白や清澄剤をワインに入れることで濁り成分がそれらに付着しワインは透明度が増しきれいになります。そのことを清澄(せいちょう)といいます。
8-3 濾過
そしてさらにフィルターにかける(濾過)することでより澄んだワインになります。
※ただし、あえて濾過をせず深みをもたせる造りも多いです、するならこのタイミングということで。
9、瓶詰め
瓶内でも熟成します。
10、出荷
あなたのもとへ・・・
2、混醸法
セニエ法とほぼ同じですが、白ブドウと黒ブドウの両方を使います。
ドイツの一部の地域で見られ《ロートリング》と呼ばれます。厳密にはロゼワインには含まれないようですが見た目はロゼですから知っておきましょう。
※補足の部分はセニエ法と同じのため省略します。
1、ブドウの収穫
白ブドウ、黒ブドウ両方。
2、除梗・破砕
3、アルコール発酵・マセラシオン
アルコール発酵と同時に色を抽出ります。
4、果汁の抜き取り
いい色になったら皮、種を除きます。
5、引き続きアルコール発酵
6、マロラクティック発酵
まろやかになります。
しない事もある。
7、樽やタンクで熟成
ワインが落ち着き風味のバランスが整います。
8、澱引き・清澄・濾過
ワインをクリアにします。
9、瓶詰め
瓶内でも熟成します。
10、出荷
あなたがワインのもとへ・・・
3、直接圧搾法
黒ブドウを使い、白ワインと同じ工程を進みます。セニエ法、混醸法より淡い色合いになりやすいです。プロヴァンス地方のロゼに多いです。
1、ブドウの収穫
黒ブドウのみを使います。
2、除梗・破砕
3、圧搾
この時点で淡い色のついた果汁を絞ります。
4、アルコール発酵
5、マロラクティック発酵
まろやかになります。
しない事もある。
6、樽やタンクで熟成
ワインが落ち着き風味のバランスが整います。
7、澱引き・清澄・濾過
ワインをクリアにします。
8、瓶詰め
瓶内でも熟成します。
9、出荷
自分で考えてください(笑)
以上です。
■まとめ■
◆セニエ法◆
黒ブドウのみを使う。
1、収穫
2、除梗・破砕
3、アルコール発酵・マセラシオン(色の抽出)
4、果汁の抜き取り
5、アルコール発酵
6、マロラクティック発酵(まろやかに)
7、熟成
8、澱引き・清澄・濾過
9、瓶詰め
10、出荷
(あなたのもとへ・・・)
◆混醸法◆
黒ぶどう・白ブドウ両方使う。
造り方はセニエ法とほぼ同じ。
1、収穫
2、除梗・破砕
3、アルコール発酵・マセラシオン(色の抽出)
4、果汁の抜き取り
5、アルコール発酵
6、マロラクティック発酵(まろやかに)
7、熟成
8、澱引き・清澄・濾過
9、瓶詰め
10、出荷
(あなたがワインのもとへ・・・)
◆直接圧搾法◆
黒ブドウだけで白ワインの工程。
1、収穫
2、除梗・破砕
3、アルコール発酵・マセラシオン(色の抽出)
4、果汁の抜き取り
5、アルコール発酵
6、マロラクティック発酵(まろやかに)
7、熟成
8、澱引き・清澄・濾過
9、瓶詰め
10、出荷
(自分で考える)
3つのロゼワインの造りは、どれも黒ブドウの皮の色素を適量取り入れたワインという事。
夏の暑い日にキーンと冷えた美しいロゼを、海を見渡せるような最高のロケーションで飲んでみたいものですね。
おわり。
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