ムートンが手掛けるデイリーワイン。
ボルドーでもデイリー用でムートンカデを生産しており、好評につき紹介しましたが、今回はさらにお値打ちなラングドックのカベルネです。
ラングドック・ルーション地方の口コミ量(vinica)においては、調べる限りで3番目に多く、それだけ多くの方々に飲まれている銘柄だという事もわかりました。
もちろん飲まれているだけでなく口コミ内容が良かったから紹介するわけで、デイリーワインでも名門が手掛けると、バランス良く仕上げられている印象が残るワインでした。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》 カデ ドック カベルネ ソーヴィニヨン
《価格》
【1000円前後】
《ブドウ品種》カベルネ ソーヴィニョン
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ラングドック ルーション地方
《生産者》 バロン フィリップ ド ロスチャイルド
生産者であるバロン フィリップ ド ロスチャイルド社は、ボルドーのメドック格付け第1級の5大シャトーの一翼、「シャトー ムートン ロートシルト」を所有する名門。
カリフォルニアの「オーパスワン」、チリの「アルマヴィーヴァ」など、世界各地で最高レベルのワインを手掛けることでも知られる生産者で、ここで紹介しているカデ ドックは、同社がラングドックで手掛けるデイリーワインシリーズです。
《味わいの特徴》
力強くも軽快な
辛口コスパワイン
このワインの特徴は、豊潤な果実味に加えタンニンと酸も豊富で力強さのある味わいにありますが、比較的シンプルな味わいであるため、スッと飲めるような軽快さもあります。
奥いコクや余韻を楽しむような奥深い味わいではありませんが、バランス良く仕上げられており、コスパの良さも特徴的です。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■南仏のテロワール■
温暖で日照も豊富な南フランスではブドウは熟し、果実の風味が豊かなワインが誕生します。
ムートンの所有する畑は歴史も古く、カベルネに適した畑が選ばれています。
■カベルネの特性■
果実味、タンニン、酸味、などの成分が多く、男性的で骨格ある味わいを生むのがカベルネの特徴です。
■一流生産者■
製造工程のこだわりなどの情報がなく、ザックリした言い方になってしまいますが、一流生産者であるムートンの資金力や醸造技術で造られるワインは、デイリーとは言えバランスの良い品質に仕上げられています。
【外観】
ガーネットを帯びた深いルビーレッド
【香り】
ブラックチェリーやカシスなどのフルーティーな果実香を主体に、ブラックペッパーやクローヴの風味も垣間見えます。
【味わい】
厚みのある果実味は甘味控えめでドライな印象で、酸とタンニンは豊富で果実味とのバランスも適度。厚みがありながら軽快さもあるミディアムボディの味わいです。
《飲む時の適正温度》
【12℃~18℃】
少し冷え気味にすれば風味は弱まりますが軽快さが楽しめます。温度を上げるほど甘味や風味の広がりある味わいを楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2年~5年
若い段階の生き生きとした味わいを楽しむワインで、長期熟成させてしまうと酸化が進み、枯れた印象の味わいになってしまうでしょう。
《適正グラス》
【小ぶりのグラス】
【チューリップ型ボルドーグラス】
気軽なワインですから、少し冷やし気味にして小ぶりのグラスで飲んでも軽快さが楽しめます。
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選べば、芳醇な香りと味わいをバランス良く感じやすくなります。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
ビーフシチュー
豚肉のハーブソテー
など、カジュアルな飲み口が心地よい赤ワインで、少々コクのある気軽な家庭料理などに合わせると楽しいマリアージュになるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
決して悪いわけではないけど、お値段なりかな。味わう事を意識するほどの要素はないですね。良く言えばシンプルだから飲みやすいってことかな。。
香りは好きだけど、なんだろう。。苦い感じが。。。
【良い口コミ】
開けたての初日は物足りなさを感じたのに、2日目は深みが出ました。華やかな香りと飲み応えのある味わいだけど、軽快な飲み口が心地よい。値段も考えればとても良いワイン!!
安っすい割に美味しいから満足ぅ~~♪
好き♪スパイスの香りがからベリー系の果実味。飲み口スルスルで~す。
ベリー系果実にスパイスや革製品の香りもある。少しの甘味を伴った果実味主体で、後半はアルコール感やタンニンを存在感を示す。そんなワインだ。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 20%
普通 80%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
大手の生産者でスーパーでの販売もあったからでしょうが、非常にたくさんの口コミがある銘柄でした。
ピノ、メルロー、シャルドネも手掛けていましたが、僅差でこのカベルネが口コミ内容が良い印象。非常に手軽な価格で深い味わいはありませんが、口当たりの良い飲みやすさを、価格相応、あるいはそれ以上だと感じる方が多い印象でした。
非常に多くの方が楽しんでいるワインですから、このワインを基準に、同じ価格帯のラ パッション グルナッシュやル シルク ルージュなどと比較してみるのも楽しいのではないかとも思えるワインでした。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
カデ ドック カベルネ ソーヴィニヨンは
【価格】
1000円前後
【味】
豊潤な果実味に加えタンニンと酸も豊富で、力強さのあるドライな味わい。
比較的シンプルな味わいであるため、スッと飲めるような軽快さも合わせ持つ。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2年~5年
若い段階の生き生きとした味わいを楽しむワインで、長期熟成させてしまうと酸化が進み、枯れた印象の味わいになってしまう。
【口コミ】
非常に手軽な価格で深い味わいはないが、口当たりの良い飲みやすさを、価格相応あるいはそれ以上だと感じる方が多い。
いかがでしょうか。
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