ボルゲリ ロッソ グラッタマッコ

おすすめ【赤】ワイン

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ボルゲリ入門におすすめの銘柄。

ボルゲリと言えば、元祖スーパートスカーナとして有名なサッシカイアや、それに続いたオルネライアは有名で品質も秀逸ですが価格も中々。(2~3万)

そんな中で手軽に楽しめる人気ボルゲリを、客観的視点から口コミ(vinica)で調べてみた結果、自然と浮上してきた銘柄の一つがグラッタマッコのボルゲリロッソ。

なるほど「3大ボルゲリ」に数えられる生産者なのだと思えるものでした。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです

 

《ワイン名》ボルゲリ グラッタマッコ

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《価格》

3200円前後

《ブドウ品種》
カベルネ ソーヴィニヨン
カベルネ フラン
メルロー
サンジョベーゼ
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   イタリア>トスカーナ州>ボルゲリ
《生産者》  グラッタマッコ

プロフィール
グラッタマッコはサッシカイアとオルネッライアと並んで「3大ボルゲリ」の一角をなす生産者。

ボルゲリ地区で初となる元祖スーパートスカーナ「サッシカイア」が1968年にリリースされましたが、グラッタマッコはそれに次いで1978年にボルゲリ地区のワインをリリース。
設立当初はカヴァラーリ家が所有していましたが、2002年以降はコッレマッサーリ社の傘下に入り、さらなる設備投資や畑の整備の下、品質向上に努めています。
※コッレマッサーリ社は幻のブルネッロと呼ばれるポッジョ ディ ソットの所有者でもあります。

そんなグラッタマッコは、ワインアドヴォケイトで「グラッタマッコはボルゲリの歴史的な所有者の一人であることは確実」と評されるなど、国際的にも高評を獲得。

今回紹介しているボルゲリロッソは、グラッタマッコのフラッグシップである「グラッタマッコ」のセカンドワイン的な銘柄ですが、ジェームズサックリングで以下の高得点を獲得しています。
2013年 92
2014年 92
2017年 94
2018年 9596

豆知識
このボルゲリロッソのラベルにかからた大きな「BORGHERI」の文字。
現在のワイン法では表記できる大きさに規定があり、本来認められない大きさです。
しかし法律ができる前からこのラベルであったため、特例として認められた経緯があります。
そのため新しくラベルデザインを変えると、この表記ができなくなるため、昔のままのラベルを使い続けているとの事です。


《味わいの特徴》

厚みと上品さ複雑さを
バランス良く融合した
手頃なボルゲリ

このワインの特徴は、充実感のある果実味、豊富なタンニン、樽、スパイスの風味などが折り重なるボリューム感のある味わいがありつつ、美しい酸が引き締めることで上品さやエレガントさも同時に持ち合わせているところ。
特別な奥深さこそありませんが、ボルゲリらしさがバランス良く表現されており、若いうちから硬さがなく楽しめる味わい。
また、エントリークラスのボルゲリとしても近づきやすい価格帯も押えておきたい特徴です。

【外観】
深いルビーレッド

【香り】
ブラックベリーやカシスなど熟した黒系果実の香りを主体に、スパイスやハーブ。樽に由来するバニラやコーヒーのニュアンスも適度に加わり、ピュアで落ち着きある香りが心地よく広がります。

【味わい】
ブドウの自然な甘味のある果実味は、豊富でシルキーなタンニンと相まってミディアム~フルボディの飲み口。豊潤で飲み応えのある果実味主体の味わいではありますが、美しい酸味が引き締めることでスマートで上品な印象もプラス。舌の上に適度な渋味を残しつつ、心地よいコクを伴った優しい果実の風味や、バニラやコーヒーなどの樽のニュアンス残した余韻が続きます。

 

それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

品種の個性
使用される品種は、カベルネ ソーヴィニヨンカベルネ フランメルローなどの、いわゆるボルドー品種と呼ばれるブドウに、サンジョベーゼも加わります。
主にボルドー品種は、厚みのある果実味や骨格あるタンニンなどをもたらし、サンジョベーゼは美しい酸味で気品ある味わいを表現します。
平地が多いボルゲリの中でも小高い丘にある畑では、低地で栽培が難しいとされるサンジョベーゼにも適した環境があり、他の生産者とは異なったサンジョベーゼの個性も反映されています。

赤ワインに適した環境
ボルゲリは乾燥した温暖な気候で、特に赤ワインに適した環境があるとされています。
温暖な気候はブドウの熟度を高め豊潤な果実味を。
また、夏の終わりの昼夜の寒暖差(日較差)が大きく、夜の冷え込みはブドウに上質な酸を与えます。

有機農法
農薬や化学肥料は使用しない有機農法を実践。
土地の天然酵母など、様々な生物の営みが反映された土壌は健全で成分豊かな状態になり、その成分を吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。

小樽(バリック)で熟成
機械ではなく丁寧に手摘み収穫されたブドウは、開放型オークの醗酵槽とステンレスタンクで醗酵後、10ヶ月間小樽(バリック)で熟成されます。
大樽と比較してバニラのような樽のニュアンスが反映されやすく、酸やタンニンがマイルドになるのが小樽の特徴で、比較的若いうちから楽しめるワインを生む要因の一つになっています。

 

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
少し低めの温度にすれば酸が際立ち軽快な印象。上品な飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど果実感や複雑な風味が広がり、ボリューム感のある味わいが楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~10年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
参考までに、ボルゲリのヴィンテージチャートも載せておきます。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2010年 
2011年 4
2012年 4
2013年 5JS92点
2014年 3JS92点
2015年 5
2016年 5
2017年 3JS94点
2018年 3JS95~96点

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《適正グラス》

【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、芳醇な香りと味わいをバランス良く感じ取れます。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


金目鯛の甘辛煮


ポークグリル

など、比較的コクの深い料理との相性が良く、ワインの優しい果実味と複雑な風味が寄り添うマリアージュが楽しめます。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

2年熟成の16は若いのに熟成感があり上品さもある。ボルドーとキャンティを掛け合わせたようなバランス良い味わいで素晴らしい。ところが4日後にリピートしてみると少し軽い?って思えて、数日後もう一度別のボトルを飲みましたがやはり少し軽い印象。美味しいのですが、ちょっと私には飽きやすい味なんかな~?

良い口コミ

2年熟成の17はタンニンに若さを感じるけど、全体的には落ち着いた印象で抜栓してすぐに美味しい。果実の自然な甘味に樽からくる仄かなバニラの風味が感じられ、適度な酸が味わいをまとめてくれますね。


あんまり細かい事は置いといて、柔らかくて優しい味は素直に美味しい~~♪って感じ。料理ともよく合うけど、ワインだけでも楽しめる~~♪


2年熟成の2019はボルゲリらしくイタリアっぽさは控えめだね。甘味は抑え気味で、鉄っぽさやコーヒーのニュアンスが漂い、酸やタンニンがしっかりと感じられる硬派な味わい。


2年熟成の18は、複雑な香りとボリューム感のある味わい。ちょっと癖になりそうな野性的ニュアンスがあるから、バーベキューでお肉なんかと合わせても良さそうです。

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!     0%
美味しい     43%
普通       57%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

中々の満足感を与えている良質ボルゲリが第一印象。

感動的評価を与えるような奥深さは無いようですが、否定的なコメントもほぼ無く、適度な厚みと複雑さを持ち合わせたバランスの良さに好感を持つ方が多い銘柄でした。

2年熟成程度の若いうちから、落ち着きある味わいが楽しめたというコメントもチラホラで、飲み頃を外すリスクの少なさは良い点だと感じました。

スケール感や風格を求めるには少々力不足かもしれませんが、ボルゲリ入門クラスの銘柄として、リカーゾリカンポ アルマーレと並んで候補にすべきと感じる結果となりました。

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ボルゲリ ロッソ グラッタマッコ

価格
3200円前後


特別な奥深さこそ無いが、ボルゲリらしさがバランス良く表現されており、若いうちから硬さがなく楽しめる味わい。
充実感のある果実味、豊富なタンニン、樽、スパイスの風味などが折り重なるボリューム感のある味わいがありつつ、美しい酸が引き締めることで上品さやエレガントさも同時に持ち合わせている。

飲み頃
ブドウ収穫年から2~10年
※一般的傾向や口コミから推測

当たり年
ボルゲリのヴィンテージチャートは以下の通り

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2010年 
2011年 4
2012年 4
2013年 5JS92点
2014年 3JS92点
2015年 5
2016年 5
2017年 3JS94点
2018年 3JS95~96点

口コミ
感動的評価を与えるような奥深さは無いが、否定的なコメントもほぼ無く、適度な厚みと複雑さを持ち合わせたバランスの良さに好感を持つ方が多い。
2年熟成程度の若いうちから、落ち着きある味わいが楽しめたというコメントもチラホラで、飲み頃を外すリスクの少なさは良い点だと感じた。

以上です。

唸るようなワインではありませんが、若いうちから円熟した味わいが楽しめる良さがあり、価格も含めた親しみやすい銘柄だと感じました。

ちなみにグラッタマッコのフラグシップで、このボルゲリロッソの格上にあたるグラッタマッコ スペリオーレ(8000くらい)も評判が良いので、ボルゲリロッソを気に入った場合はステップアップしても良いでしょう。

あなたのワイン選びの一助になれれば嬉しく思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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