フォントディ フラッチャネッロ デッラ ピエーヴェ

おすすめ【赤】ワイン

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類い稀な口コミ満足度。

アドヴォケイト100点満点もさることながら、一般消費者の方々の唸るような口コミ(vinica)もいくつか見られ、これは特筆すべき銘柄だと感じました。

1万前後で美味しい赤ワインを選ぶ時。

凝縮感溢れるトップクラスのサンジョベーゼを選ぶ時。

フォントディのフラッチャネッロは、選択肢に入れるべき銘柄と言えるでしょう。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

《ワイン名》フォントディ フラッチャネッロ デッラ ピエーヴェ

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《価格》

1万~2万
※ヴィンテージによって変動

《ブドウ品種》サンジョベーゼ
《ボディ》  フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   イタリア>トスカーナ州
《生産者》  フォントディ 

プロフィール
フォントディはトスカーナ州のキャンティクラシコ地区にある有力ワイナリー。

1967年に設立された比較的新しいワイナリーですが、1980年代に若き当主になったジョヴァンニ マネッティ氏の情熱は、この地区を代表するワイナリーへと押し上げます。
そして、共に躍進を支えたのが「ミスター サンジョヴェーゼ」と呼ばれる
名エノロゴ(醸造家)フランコ ベルナベイ氏でした。そんな2人はキャンティ地区で初となるサンジョベーゼ100%のワイン造った生産者としても有名

まだサンジョベーゼ100%で造られるワインが法律上キャンティを名乗れない時であっても、サンジョベーゼの可能性を信じそれを実現したのです。
※1996年に法改正でサンジョベーゼ100%でもキャンティクラシコやキャンティを名乗れるようになり、その先駆けがフォントディだったと言えます。また、1990年という早い時期から有機農法を開始し、伝統的な大樽から現代的なフレンチオークの小樽(バリック)を導入するなど、品質を良くするための新しい取り組みを実践。様々なワイン誌や評論家に高く評価されるワインを生むようになりました。
※ちなみにラベルの十字架は、人と大地の繋がりを象徴しているもの。テロワールとワイナリーの歴史を尊重する気持ちが込められています。

今回紹介しているフラッチャネッロ デッラ ピエーヴェは、そんなフォントディが造るトップキュベ
ジョヴァンニ マネッティ氏が「私の息子」と表現するほど想いの込められたスーパートスカーナで、世界的ワイン誌であるワインアドヴォケイトでは以下のような高評価を獲得しています。
2010年 97点
2012年 94点
2013年 98点
2014年 95点
2015年 95点
2016年 100点満点
2017年 96点

《味わいの特徴》

サンジョベーゼの傑作
充実した成分が表現する
高次元のバランス感覚

このワインの特徴は、充実したブドウに由来する凝縮感のある果実味。豊富でシルキーなタンニン。美しい酸。心地よい樽の風味。革製品のような熟成香。スパイス。などの成分のどれが突出することなく互いを支え合うバランス感覚にあります。
そして、全ての要素が上質で雑味が無いため、力強い味わいでありながら透明感も持ち合わせたエレガントさがあり、トップクラスのサンジョベーゼの味わいが体感できます。

【外観】
ガーネットを帯びた深いルビーレッド
熟成するほどレンガ色に近づきます

【香り】
プラムやブラックベリーなどの黒い果実の円熟した果実香に、クローヴやブラックペッパーなどのスパイス香。樽に由来するチョコレートやコーヒーのニュアンスや、革製品のような熟成香も加わり、それらが一体となった複雑で芳醇な香りが広がります。

【味わい】
凝縮感のある果実味は豊富でシルキーなタンニンと相まって力強くも滑らかな飲み口。適度な甘味と深いコクがあり、雑味の無いピュアな味わいは濃厚ながら透明感も持ち合わせており、上質な酸味が味わいをまとめます。樽やスパイスに革製品といった複雑な風味は奥行きある味わいを表現しており、それらの風味を残した長い余韻に包まれます。

それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

品種の個性
キャンティに使用されるサンジョベーゼは、スミレやチェリーを思わせるフレッシュな香りを持ち、味わいも豊富な酸とフレッシュな果実味を持った軽快なワインを生む傾向です。
しかしフォントディが生み出すサンジョベーゼは、非常に凝縮感のある味わい深さがあり、その要因は以下の通りです。

恵まれた環境
所有する畑は標高が高く、日較差(昼夜の温度差)が大きい環境。
昼の温かさでブドウは熟度を高め豊潤な果実味をもたらしますが、夜の冷え込みで十分な酸も持ち合わせたブドウが育ちます。

有機農法
栽培では化学肥料や農薬を使用しない有機農法を実践。
土地の天然酵母など様々な微生物の働きが加わった土壌は、健全で成分豊かな状態になり、その成分を吸い上げたブドウは充実した味わいのワインを生みます。

完熟ブドウ
完熟したタイミングで、健全なブドウだけを選別しながら手摘み収穫を行います。
豊富なタンニンや酸などの力強いニュアンスもありますが、完熟ブドウに由来する凝縮された果実味が力強さ優しく包んでおり、力強くも柔らかなニュアンスを持ったバランスがあります。
また、健全なブドウは雑味なくピュアな味わいで、充実感溢れる味わいながら透明感も感じられます。

樽の効かせ方
醸造を終えたワインは、フランス産の小樽(バリック)で熟成されます。
伝統的な大樽と比較して樽の風味が反映されやすく、酸やタンニンがマイルドになるのが小樽の特徴。
また、古樽よりも樽の風味が反映しやすい新樽を80%以上使用しています。
以上の事から樽の風味がよく効いていると言えますが、あくまでワインの繊細なニュアンスを覆い隠さない程度で、逆に言えば、それほどワインに力がある事がわかります。
※2016年から、少量アンフォラ(素焼きの粘土)での熟成も開始しており、気密性が低く熟成が進みやすい効果と、余計な風味を付けないアンフォラの特徴が反映された、よりエレガントなワインに仕上がっています。

 

《飲む時の適正温度》

14℃20℃
冷やし気味にすれば引き締まった印象。酸やタンニンが際立ちエレガントな飲み口に。
温度を上げるほど穏やかな印象。甘味や複雑な風味の広がりが楽しめます

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~35年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
参考までに、キャンティ地区のヴィンテージチャートと、わかる範囲でWA(ワインアドヴォケイト)の得点も載せておきます。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1990年 4
1991年 3
1992年 2
1993年 4
1994年 3
1995年 3
1996年 3
1997年 
1998年 3
1999年 4
2000年 3
2001年 4
2002年 
2003年 4
2004年 4
2005年 
2006年 5WA97点
2007年 4
2008年 4
2009年 4
2010年 WA97点
2011年 4
2012年 4WA94点
2013年 5WA98点
2014年 3WA95点
2015年 5WA95点
2016年 5WA100点満点
2017年 3WA96点
2018年 3
WA=ワインアドヴォケイト

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
香りが取りやすく、甘味を感じやすい分、酸は穏やかに感じられるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


和牛ヒレステーキ


うなぎのかば焼き

力強く複雑な味わいを持ったワインです。
合わせる料理も深いコクを持ったものが適切で、ワインと料理が互いの味わいをさらに引き立て合います。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

ネガティブな口コミ

6年熟成の2013は、まだ早い?飲むなら早めの抜栓が良さそうです。


6年熟成の2014。料理の味わいを引き立てるという意味では良いワインだけど、ワイン単体で楽しむにはちょっと寂しい気もする。。。

良い口コミ

待つだけの価値があり、更に良くなるであろうポテンシャルも感じる。13年熟成の07は、タンニンの硬さもほぐれ始めており、円熟した果実の甘味が心地よい。


キャンティ地区のワインですが、これはブルネッロの香りと味わいがあり素晴らしい♪5年熟成の2014ですが、溢れる香りの衝撃は、ポッジョディソットと同格レベル!!果実味、酸味、渋味などの要素はどれもハイレベルでバランスも良く、強めのタンニンがあるので肉料理との相性が良い感じ♪じっくり飲み進めると果実の甘味や旨味が、口の中でジワッと横に広がるような滋味深さが感じられます。


ビックリするレベルの美味しさがあり、数あるサンジョベーゼの中でも際立っていますね。4年熟成の2015は熟した果実にスミレやスパイスを伴った甘辛い印象の芳香。タンニンはキメ細かで生クリームを思わせるシルキーな口当たり。明るくパワフルな果実味をキレイに引き締める酸があり、杉や樽の芳ばしい香りもある。全体的には穏やかな印象ではありますが、内に秘めたポテンシャルも確かに感じられる秀逸なワインで、非の打ち所が見当たりません。WA100点満点の2016への期待がますます膨らむばかりであります。


6年熟成の2015という事で少し若いのですが、若さ故の酸とタンニンをしっかりと包み込む豊潤な果実味でバランスが保たれている。複雑かつ芳醇な香りから長い余韻に至るまで心地よく、既に飲み頃と言える美味しさです!!

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    30%
美味しい     60%
普通       10%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

かなり満足度が高く、トスカーナ屈指のおすすめ銘柄だと感じました。

若いワインの場合は、抜栓直後はやや硬いといったネガティブコメントも見受けられましたが、それでも品質自体の評価は高く、時間経過でどんどん良くなる傾向。
熟成で円熟した味わいへの満足度は非常に高く、経験豊富なワインラバーの方々を含めた非常に高い評価は印象的でした。

1万前後する高額ワインではありますが、そのコメント達を拝見する限り、かなり値打ちなのでは?

そんな風に感じさせるほどで、特に優れたサンジョベーゼとして必ず押さえておくべき銘柄だと感じる結果となりました。

まとめ

それでは最後に情報整理です。

フォントディ フラッチャネッロ デッラ ピエーヴェ

価格
1万~2万
※ヴィンテージによって変動


充実したブドウに由来する凝縮感のある果実味。豊富でシルキーなタンニン。美しい酸。心地よい樽の風味。革製品のような熟成香。スパイス。などの成分のどれが突出することなく互いを支え合うバランス感覚がある。
そして、全ての要素が上質で雑味が無いため、力強い味わいでありながら透明感も持ち合わせたエレガントさがある。

飲み頃
ブドウ収穫年から5~35年
※一般的傾向や口コミから推測

当たり年
キャンティ地区のヴィンテージチャートと、わかる範囲でのWA(ワインアドヴォケイト)の得点は以下の通り。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1990年 4
1991年 3
1992年 2
1993年 4
1994年 3
1995年 3
1996年 3
1997年 
1998年 3
1999年 4
2000年 3
2001年 4
2002年 
2003年 4
2004年 4
2005年 
2006年 5WA97点
2007年 4
2008年 4
2009年 4
2010年 WA97点
2011年 4
2012年 4WA94点
2013年 5
2014年 3WA95点
2015年 5WA95点
2016年 5WA100点満点
2017年 3WA96点
2018年 3
WA=ワインアドヴォケイト

口コミ
若いワインの場合、抜栓直後はやや硬いといったネガティブコメントも見受けられたが、それでも品質自体の評価は高く、時間経過でどんどん良くなる傾向。
熟成で円熟した味わいへの満足度は非常に高く、経験豊富なワインラバーの方々を含めた非常に高い評価は印象的。
かなり満足度が高く、トスカーナ屈指のおすすめ銘柄だと感じた。

以上です。

基本的に好評の銘柄だけ紹介しているブログですが、そのおすすめ度は頭2つ程度抜けている印象

アドヴォケイト100点満点はもちろん偉業ですが、一般消費者の方々の満足度は目を見張るものがあり、年々レベルが向上しているようにも感じられました。

個人的にはブルゴーニュのバシュレモノトロボー。あるいはフランス南西地方のモンテュスと同程度に満足度が高いと感じた特別な銘柄でした。

ただし、100点満点のヴィンテージから価格も高騰しているようですから、1万前後のワインとしての満足度の高さが凄いと解釈してもらえると良いかもしれません。

あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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